Trademark Appeal Case
短音称呼の類似判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90065(T2004−90065/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4721504号商標(以下「本件商標」という。)は、「メディナ」の文字と「MEDINA」の文字とを二段に横書きしてなり、平成14年11月21日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同15年10月24日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)本件商標は、以下の(ア)及び(イ)に示す2件の登録商標と称呼において相紛らわしく互いに類似の商標であるから、その指定商品中「被服」について、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(ア)登録第4339496号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成11年1月8日に登録出願、第25類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年11月26日に設定登録されたものである。
(イ)登録第2205320号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和53年4月18日に登録出願、第17類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成2年1月30日に設定登録されたものである。
(2)登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、高級アンゴラ製品(肌着、靴下等)のメーカーとして世界的に著名なメディマ社の関連企業である。上記製品は、我が国においても、1984年(昭和59年)に設立された株式会社メディマ・ジャパンを通じて一流百貨店等で販売されており、引用商標は、その構成中のウサギマーク共々一般に広く認知されている。
したがって、本件商標がその指定商品中「被服」以外の商品に使用された場合、取引者・需要者は、申立人の製造、販売する製品との関連において出所の混同を生ずるおそれがある。
(3)以上により、本件商標は、その指定商品中「被服」について、商標法第4条第1項第11号に、また、その余の商品については同第15号に該当し、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、前記のとおり、「メディナ」と「MEDINA」の各文字を二段に書してなるものであるから、これより「メディナ」の称呼を生ずるものであって、「MEDINA」の語は、サウジアラビアの北西部の都市を表すものと認められる。
これに対して、引用商標1は、別掲(1)のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成中、ウサギの図形及び該ウサギの耳部の右端より続けて横書きされた「edima」の文字部分は、外観上一体的なものとして看取され、それ自体独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし得る部分といえるものである。そして、ウサギの耳部は、欧文字の「M」を想起させるものであるから、その右に書された「edima」の文字部分と結合して「Medima」の文字を表したと理解されるものである。
そうすると、引用商標1は、「Medima」の文字部分より、「メディマ」の称呼をも生ずるものと認めることができる。
また、引用商標2は、別掲(2)のとおりの構成よりなるものであるところ、ウサギの図形及び該ウサギの耳部の右端より続けて横書きされた「edima」の文字部分は、外観上一体的なものとして看取されるものであり、ウサギの耳部とその右に書された「edima」の文字部分は、引用商標1と同様に、「Medima」の文字を表したと理解されるものであるから、これより「メディマ」の称呼を生ずるものと認めることができる。
そこで、本件商標より生ずる「メディナ」の称呼と引用商標1及び2より生ずる「メディマ」の称呼とを比較するに、両称呼は、「メディ」の音を共通にし、末尾において「ナ」と「マ」の音の差異を有するものであるところ、いずれも3音といったきわめて短い音構成よりなるものであるから、該差異音が両称呼全体に及ぼす影響は決して小さいものとはいえず、両称呼を一連に称呼した場合においても、互いに聴き誤るおそれはないというのが相当である。
しかも、上記したように、引用商標1及び2の「Medima」の文字部分は、ウサギの図形と一体不可分に表されているものであるから、本件商標とは外観上著しい差異を有するものであり、また、本件商標は、「サウジアラビアの北西部の都市」を意味する既成語であるから、造語と認められる「Medima」とは、観念上相紛れるおそれはないものである。
してみると、本件商標と引用商標1及び2は、その有する称呼、外観及び観念を総合的に考察すれば、本件商標をその指定商品中「被服」について使用しても、引用商標1及び2を使用した商品との間に、出所について誤認混同を生じさせるおそれはなく、したがって、本件商標と引用商標1及び2とは、称呼、外観及び観念のいずれの点においても非類似の商標といわなければならない。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標は、前記(1)で認定したとおり、引用商標とは類似しないものであり、他に混同を生ずるとすべき特段の理由は見出せない。
したがって、引用商標が本件商標の登録出願時に、申立人の業務に係る商品「肌着、靴下」等を表示するものとして、需要者の間に広く認識されていたとしても、本件商標は、これをその指定商品中「被服」以外の商品に使用しても、該商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはない商標といわなければならない。
(3)以上のとおりであるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反してされたものでない。
したがって、本件商標は、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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