Trademark Appeal Case
先行商標の周知性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90244(T2004−90244/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4742482号商標(以下「本件商標」という。)は、「エスペール」の片仮名文字を横書きしてなり、平成15年4月21日に登録出願、第29類「植物エキスを原料とする粉末状・錠剤状・顆粒状・カプセル状・液状の加工食品,食肉,食用魚介類(生きているものを除く),肉製品,加工水産物,豆,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,カレー・シチユー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」を指定商品として、平成16年1月23日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)商標法第4条第1項第10号について
本件商標は、「松樹脂抽出物及びコラーゲン、ビタミンC等を主原料としたドリンク」に使用し広く知られていた「esper30/エスペール30」と類似し、本件商標の指定商品中「植物エキスを原料とする粉末状・錠剤状・顆粒状・カプセル状・液状の加工食品」について類似する。
(2)商標法第4条第1項第15号について
本件商標の指定商品中「植物エキスを原料とする粉末状・錠剤状・顆粒状・カプセル状・液状の加工食品」以外の商品に、周知著名商標「esper30/エスペール30」と類似する本件商標を使用した場合は、商品の出所について、混同を生ずるおそれがある。
(3)商標法第4条第1項第1項第19号について
本件商標の商標権者は、申立人らが商標「esper30/エスペール30」を登録出願していないことを奇貨として、本件商標を登録したことは充分に推測され、不正の目的をもって使用するものである。
(4)商標法第4条第1項第1項第7号について
通常の商取引及び商習慣を逸脱手段として登録された本件商標は、信義則に違反する。
(5)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号、同第15号、同第19号及び同第7号に該当するものであるから、その登録を取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第10号について
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の提出に係る甲第3号証、甲第13号証及び甲第15号証ないし甲第21号証(新聞、雑誌による宣伝広告等)によれば、申立人は、申立人が製造し、株式会社フォリアルにより販売されている「ドリンク(飲料)」に商標「esper」「エスペール」を使用している事実は認められる。
しかしながら、「esper」「エスペール」商品が新聞、雑誌に掲載された宣伝広告の事実は、数回程度にすぎないものである。そして、その商品の売上数量も平成14年12月〜平成16年1月間において、1,951,070本であり、この種商品の売上実情よりすれば、その商品の販売量は決して多いものということはできない。
そうしてみると、申立人らが商品「ドリンク(飲料)」に使用する商標「esper」「エスペール」は、取引者、需要者間において、本件商標の登録出願時を経て登録査定時に至るまで継続して周知著名であったものと認めることはできない。さらに、本件商標の指定商品と申立人らが使用する商品とは、密接の関係にあるとしても、類似の商品とは認められないものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
申立人らが商品「ドリンク(飲料)」に使用する商標「esper」「エスペール」は、取引者、需要者間において、本件商標の登録出願時を経て登録査定時に至るまで継続して広く知られていたものと認めることはできないことは、上記(1)で認定したとおりである。
そうとすれば、本件商標は、その指定商品に使用するとしても、申立人らと経済的又は組織的に関係ある者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について、誤認、混同を生ずるおそれのあるものということはできない。
(3)商標法第4条第1項第1項第19号について
申立人は、本件商標の商標権者は、申立人らが商標「esper30/エスペール30」を登録出願していないことを奇貨として、本件商標を登録したことは充分に推測され、不正の目的をもって使用するものである、旨述べている。しかしながら、これを断定する根拠は見あたらない。
(4)商標法第4条第1項第1項第7号について
本件商標は、「エスペール」の文字よりなるものであって、通常の商取引及び商習慣を逸脱し、信義則に違反して登録されたものであるとする特段の理由も見あたらない。
(5)結語
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、商標法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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