Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90261(T2004−90261/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4746505号商標(以下「本件商標」という。)は、「VERDE E NERO」の文字を標準文字により表してなり、平成15年6月16日に登録出願され、第29類、第30類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成16年2月6日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録第4331342号商標は、やや図案化した「VERDE」の文字を横書きしてなり、平成10年10月27日に登録出願され、第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成11年11月5日に設定登録されたものである。同じく登録第4324995号商標は、「ヴェルデ」の文字を標準文字により表してなり、平成10年9月29日に登録出願され、第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成11年10月15日に設定登録されたものである。同じく登録第4331343号商標は、上記登録第4331342号商標と同一の構成からなり、平成10年10月27日に登録出願され、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成11年11月5日に設定登録されたものである。同じく登録第4324996号商標は、上記登録第4324995号商標と同一の構成からなり、平成10年9月29日に登録出願され、第30類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成11年10月15日に設定登録されたものである。 同じく登録第4347120号商標は、上記登録第4331342号商標と同一の構成からなり、平成11年1月12日に登録出願され、第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成11年12月24日に設定登録されたものである。同じく登録第4347112号商標は、 上記登録第4324995号商標と同一の構成からなり、平成11年1月12日に登録出願され、第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として平成11年12月24日に設定登録されたものである。以下、これらをまとめて「引用商標」という。
3 登録異議申立ての理由の要点
(1)本件商標は、「VERDE」、「E」及び「NERO」の各文字の間に1文字分の間隔があることから視覚上分離して観察されるものであり、全体の称呼もやや冗長に亘ることから、「VERDE」の文字部分が独立して自他商品の識別標識としての機能を果たし、これより「ベルデ」又は「バーデ」の称呼をも生ずる。他方、引用商標は、それぞれの構成文字に相応して「ベルデ」又は「バーデ」の称呼を生ずるものである。したがって、本件商標と引用商標とは称呼を共通にする類似の商標であり、かつ、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品とは同一又は類似のものである。
(2)引用商標は、申立人が肉製品、スープ、デザート、スプレッド、ジャム、加工米飯等の各種加工食料品について使用する商標として全国的に周知著名となっているものであるから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用されたときは、その商品が申立人又はその関連会社の業務に係る商品であるかのごとく出所について混同を生ずるおそれがある。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号の規定に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
4 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について検討するに、本件商標は、上記(1)のとおり、同書、同大の文字を一行に表してなり、全体の構成も格別冗長というほどのものでなく、これより生ずると認められる「ベルデイーネロ」又は「バーデイーネロ」の称呼もよどみなく一連に称呼し得るものである。そして、「VERDE」、「E」及び「NERO」の各文字部分の間に間隔があるとしても、そのことのみによって「VERDE」の文字部分のみを分離抽出するのは不自然であり、他にこの文字部分のみを分離抽出して観察すべき格別の理由は見出せないから、本件商標は特定の親しまれた既成の観念を有しない一連の造語よりなるものとみるのが自然である。
そうすると、本件商標は、「ベルデイーネロ」又は「バーデイーネロ」の一連の称呼のみを生ずるというべきである。
他方、引用商標は、それぞれの構成文字に相応して、「ベルデ」又は「バーデ」の称呼を生ずるものといえる。
しかして、本件商標から生ずる「ベルデイーネロ」又は「バーデイーネロ」の称呼と引用商標から生ずる「ベルデ」又は「バーデ」の称呼とは、構成音数を異にし、「イーネロ」の音の有無という差異によりそれぞれを一連に称呼するときは全体の音調音感が相違し明瞭に区別し得るものである。
さらに、本件商標と引用商標とは、それぞれの構成に照らし、外観上判然と区別し得る差異を有するものであり、また、両者とも親しまれた既成の観念を有する語を表したものとはいえないものであるから、観念上両者を比較すべくもない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれの点からみても相紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。
(2)申立人は、引用商標が肉製品、スープ、デザート、スプレッド、ジャム等の加工食料品について使用する商標として周知著名になっているとして証拠を提出している。しかしながら、提出に係る証拠によれば、引用商標と社会通念上同一といい得る商標が使用されていることは認められるとしても、これら証拠は商品パンフレットや新商品を紹介する新聞記事等にすぎず、引用商標を使用した商品の販売数量、広告宣伝の事実、使用期間等が一切不明であり、これら証拠のみによって引用商標が申立人の使用する商標として取引者、需要者間に広く認識されているものということはできない。その他、引用商標が使用された結果、取引者、需要者間に広く認識されているものと認めるに足る証拠はない。
そうすると、本件商標をその指定商品に使用しても、該商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかの如く商品の出所について混同を生ずるおそれはないと判断するのが相当である。
(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号のいずれの規定にも違反して登録されたものではないから、その登録を維持すべきものである。
よって、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、結論のとおり決定する。
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