sokuhyo

Trademark Appeal Case

称呼類似と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90596(T2003−90596/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4684988号商標の商標登録を取り消す。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第4684988号商標(以下「本件商標」という。)は、「SANDWICH STACKER」の文字を標準文字とし、平成14年7月26日に登録出願、第29類「サンドイッチ用ピクルスの瓶詰,サンドイッチ用野菜の缶詰及び瓶詰,きゅうりの酢漬けを含むサンドイッチ用野菜の漬物,その他のサンドイッチ用加工野菜及び加工果実」を指定商品として、平成15年6月20日に設定登録されたものである。

2.これに対して、平成16年7月1日付けで要旨次のような取消理由を通知した。

(取消理由)

1 登録異議申立人「ピナクル・フーズ・ブランズ・コーポレーション」(以下「申立人」という。)の提出に係る甲号各証によれば、次の事実が認められる。

(1)米国商標登録情報を印刷した甲第2ないし第6号証によると、以下の商標が米国で、第29類「pickles」(ピクルス)を指定商品として、申立人所有のものとして登録されていることが認められる(以下、以下に掲げる登録商標をまとめて「引用商標」という場合がある。)。

a)「SANDWICH STACKERS」の欧文字からなる商標(以下「引用商標1」という。)は、1993年8月18日に登録出願、1995年6月6日に登録、最初の商業的使用の日(First Use in Commerce Date)を1994年6月3日とする登録第1898229号である。

b)別掲1のとおり、「SANDWICH」と「STACKERS」の欧文からなる商標(以下「引用商標2」という。)は、1996年10月10日に登録出願、1997年9月30日に登録、最初の商業的使用の日(First Use in Commerce Date)を1994年6月3日とする登録第2101531号である。

c)別掲2のとおり、「SUPER」及び「SANDWICH」と「STACKERS」の欧文からなる商標(以下「引用商標3」という。)は、1996年10月15日に登録出願、1997年10月7日に登録、最初の商業的使用の日(First Use in Commerce Date)を1996年9月23日とする登録第2103371号である。

d)別掲3のとおり、「SUPER」及び「SANDWICH」と「STACKERS」の欧文からなる商標(以下「引用商標4」という。)は、1996年10月15日に登録出願、1997年10月7日に登録、最初の商業的使用の日(First Use in Commerce Date)を1996年9月23日とする登録第2103375号である。

e)別掲4のとおり、「SANDWICH」と「STACKERS」の欧文からなる商標(以下「引用商標5」という。)は、1996年11月12日に登録出願、1997年9月30日に登録、最初の商業的使用の日(First Use in Commerce Date)を1994年6月3日とする登録第2101623号である。

(2)その他、申立人は、米国において、第29類「pickles」(ピクルス)を指定商品とする、「HAMBURGER STACKERS」の欧文字からなる商標〔登録2425583、登録出願1998年9月3日、登録日2001年1月30日、最初の商業的使用の日(First Use in Commerce Date)1999年12月〕、「STACKERS」の欧文字からなる商標〔登録2432756、登録出願1999年2月10日、登録日2001年3月6日、最初の商業的使用の日(First Use in Commerce Date)1994年6月〕、及び「SUPER STACKERS」の欧文字からなる商標〔登録2492390、登録出願2000年7月26日、登録日2001年9月25日、最初の商業的使用の日(First Use in Commerce Date)2000年6月30日〕の登録商標を所有していることが認められる(甲第7ないし第9号証)。

そして、引用商標を含めた「STACKERS」商標は、2001年に実質的にピナクル・フーズ・コーポレーション(以下「ピナクル社」という。)が取得し、現在、ピナクル・ファミリーの食品部門を受け持つ申立人が所有している(甲第10号証)。

(3)ピナクル社の上級副社長兼上級顧問であるマイケル・ケリー・マグス氏の宣誓供述書である甲第10号証によると、ピナクル社は、ピクルス及びピクルスとペッパー関連の製品を提供するブラシック部門(vlasic)を所有し、1942年以来ピクルス製品を販売している。ブラシックには引用商標を含む「STACKERS」製品があり、サンドイッチとピクルスを組合せて口に入れるごとにその絶妙な取り合わせを味わえるようにと作られたものである。また、ブラシックは、ハンバーグの円周とほとんど等しいサイズのピクルスにできる巨大な天然物のキュウリを作り出し、このピクルス製品に「HAMBURGER STACKERS」と命名して販売してきた。ブラシックの製品は、1999年(平成11年)には、米国市場におけるピクルス部門の32パーセントを占めている。

引用商標を含めた「STACKERS」関連商品は、サンドイッチやハンバーグにきちんと挟むのに便利なように縦にスライスしたピクルスであり、「SAN DWICH STACKERS」の欧文字からなる引用商標1、2及び5を1994年(平成6年)以来、そして引用商標3及び4を1996年(平成8年)以来、それぞれ使用しているもので(甲第2ないし第6号証)、その商品について米国における各種雑誌に宣伝広告を掲載していたものである。そして、その商品の米国における売上高、宣伝広告費は、かなりの額に達しているものと推認される(甲第10号証)。

(4)以上の申立人提出の証拠及び主張を総合勘案すると、申立人が使用する「SANDWICH STACKERS」の欧文字からなる、又はその文字を含む引用商標は、少なくとも、本件商標の登録出願時には、米国において需要者間に広く知られていたものと推認し得るものである。

2 商標権者について

商標権者に関係するインターネットのホームページ情報(http://www.so-food.com/)によると、商標権者は、瓶詰・缶詰食品の製造販売及び瓶詰・缶詰食品輸入販売を事業内容として、ピクルス・テーブルオリーブ等を主要品目として取り扱っていて、昭和5年4月5日に創業、昭和33年10月14日に設立された株式会社であり、平成8年には国際部を新設していることが認められる。

してみれば、商標権者は、国内をはじめとして、海外におけるピクルス業界についての実情を十分に知り得る状況にあったものと推認し得るところである。

3 本件商標と引用商標の類似性について

本件商標は、前項1で述べたとおり、「SANDWICH STACKER」 の欧文字よりなりなるものであり、これに対し、引用商標1、2及び5は、前項2のa)、b)及びe)で述べたとおり、「SANDWICH」と「STACKERS」の欧文字を一連に又は上下に組み合わせた構成からなるものであり、引用商標3及び4は、前項2のc)及びd)で述べたとおり、「SANDWICH」と「STACKERS」の欧文字を上下に組合せて、その上段に円弧状の輪郭内に「SUPER」の欧文字を配してなるものであることからすると、その構成中に顕著に表されている「SANDWICH」と「STACKERS」の欧文字部分は、独立して商品識別標識として機能し得るものとみられるものである。

そうしてみれば、本件商標「SANDWICH STACKER」の欧文字と引用商標の「SANDWICH STACKERS」の欧文字の綴り文字は、その後半部において「STACKER」と「STACKERS」の語尾に「S」の文字の有無に差異があるにすぎず、「S」の文字の差異によって、両者の全体的に看取される意味合いが相違するとはいえものである。もっとも「SANDWICH STACKER(s)」の欧文字全体が、熟語的な意味合いを有するものとして一般に親しまれているとは認められないことからして、「SANDWICH」(サンドウィッチ)と「STACKER(s)」〔ストッカー(ズ)、「積み重ねる人(もの)」等を意味する。〕の語を組み合わせてなるものと容易に理解されるものとみるのが自然である。

また、本件商標の「SANDWICH STACKER」の欧文字に相応して生じる「サンドイッチスタッカー」の称呼と引用商標の「SANDWICH STACKERS」の欧文字に相応して生ずる「サンドイッチスタッカーズ」の称呼とは、語尾において、僅かに「ズ」の音の有無にすぎないものである。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その文字の綴り、称呼、観念(意味合い)からみて、ほぼ同一といえる程に近似した極めて類似する商標と認められる。

4 商標法第4条第1項第19号に該当することについて

以上よりすると、商標権者は、ピクルス等の瓶詰、缶詰等の食品を製造及び輸入販売を業としている会社であることからすると、米国において申立人が「SANDWICH STACKERS」の欧文字からなる、又はその欧文字を含む引用商標をピクルス(漬物)の瓶詰について使用し、広く知られていることを十分に知り得る状況にあったものとみるのが合理的であり、本件商標の指定商品が申立人の使用する商品と同一又は用途を共通にすることよりすれば、商標権者は、本件商標の採択に際し、申立人の使用する引用商標と偶然に一致したものというよりは、米国でピクルス(漬物)に使用されている申立人の引用商標が需要者間に広く知られていることを知悉し、引用商標が我が国で登録を得ていないことを奇貨として採択し、外国で広く知られた商標に便乗しようとする意図をもって、引用商標における「SANDWICH STACKERS」の末尾の文字「S」を削除し、本件商標を登録出願したものといわざるを得ない。

してみれば、商標権者は、他人の業務に係る商品を表示するものとして、外国において広く知られている引用商標と本願商標は極めて類似するものであって、商標法第4条第1項第19号の「不正の目的」をもって使用をするために登録出願したものと認めざるを得ないものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に違反して登録されたものといわなければならない。

3.当審の判断

上記の取消理由に対して、期間を指定して意見書を提出する機会を与えたが、商標権者からは何らの応答もない。

そして、上記の取消理由は妥当なものと認められるので、本件商標登録は、商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

Next Action

次の一手につながるサービス

類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。

次の一歩へ

商標の登録可能性を無料で確認するか、費用の目安を料金表・シミュレーターで把握できます。