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Trademark Appeal Case

商標不使用取消と使用態様

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−31327(T2003−31327/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第1522371号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲に表示したとおり「マンモス」の文字を書してなり、昭和54年8月10日に登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」を指定商品として、昭和57年6月29日に設定登録、平成4年7月29日及び同14年7月9日の二度に亘る商標権存続期間の更新登録の後、同14年8月14日付けで、その商品区分及び指定商品を第7類「起動器,交流電動機及び直流電動機(陸上の乗物用の交流電動機及び直流電動機(その部品を除く。)を除く。),交流発電機,直流発電機,家庭用食器洗浄機,家庭用電気式ワックス磨き機,家庭用電気洗濯機,家庭用電気掃除機,電気ミキサー,電機ブラシ」、第8類「電気かみそり及び電気バリカン」、第9類「配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,磁心,抵抗線,電極」、第10類「家庭用電気マッサージ器」、第11類「電球類及び照明用器具,家庭用電熱用品類」、第21類「電気式歯ブラシ」とする書換の登録がされたものである。

2 請求人の主張

請求人は、本件商標の指定商品中「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第4号証を提出した。

(1)請求の理由

請求人が調査したところによれば、本件商標は、日本国内において、今日に至るまで継続して3年以上に亘り、被請求人によって、「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」について使用されていない。

また、本件商標の登録原簿には、専用使用権又は通常使用権の設定登録がなされていないことのみならず、他に、被請求人の許諾を受けて、「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」について、本件商標を使用している者も見出し得なかった。

したがって、本件商標は、継続して3年以上、日本国内において、商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれもが、その指定商品中「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」について使用をしていないから、商標法第50条第1項の規定に基づき、その登録は取り消されるべきである。

(2)弁駁の理由

乙第2号証ないし乙第8号証が示す本件商標は、あくまでも、「謝恩大廉売会(セール)」の名称を表しているにすぎず、請求対象の「電気通信機械器具,電子応用機械器具」について、これらの出所を表示したものとはいえない。

そもそも、商標の本質は、自他商品識別力にあるところ、本件商標を構成する「マンモス」なる語は、「巨大な、とてつもなく大きい」を意味する英語であり(甲第1号証1頁)、例えば、「マンモスフリーマーケット」(甲第2号証3頁)、「マンモスセールアルバム」(甲第3号証1頁)、「マンモスバザー」(甲第4号証1頁)などと、現実に商品の販売に関する大規模な催し物を示すために用いられている。

ここで、被請求人が本件商標の使用証拠として提出した乙第2号証ないし乙第8号証のチラシ及び封筒を見るに、「マンモス/謝恩/大廉売」とあり、これに接する需要者は、その文字に相応して、大規模なバーゲンセールの開催を想起することが容易に想像つくものの、これがチラシに掲載の「電気通信機械器具,電子応用機械器具」の出所を表示していると認識するものとはいい得ない。

むしろ、本件商標と請求対象の「電気通信機械器具,電子応用機械器具」とは具体的関連性を有し、出所を表示する機能を有するものは、先ず、個々の商品に直接付された個々の商標、例えば、「SHARP」や「MITSUBISHI」であり、また、これらの商品を仕入れし、販売する主体である「マツヤデンキ」又はその「図形」というべきである(乙第2号証2頁右下、乙第3号証2頁右下、乙4号証添付のチラシ2頁右下、乙第5号証添付の封筒左下、同添付のチラシ2頁右下、乙第6号証添付の封筒左下、同添付のチラシ2頁右下)。

以上より、被請求人が答弁書に添付して提出した各証拠をもって、「審判請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかがその請求に係る指定商品又は指定役務のいずれかについて、登録商標の使用をしていること」が証明されているということはできない。

3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第8号証を提出した。

(1)本件商標は、大阪府大阪市浪速区日本橋3丁目7番2号に所在する「株式会社マツヤデンキ」(以下「旧マツヤデンキ」という。)により、昭和54年8月10日に出願され、昭和57年6月29日に登録を受けたものである。

この旧マツヤデンキは、平成15年9月25日に民事再生手続を開始し、その後、株式会社産業再生機構の支援を経て、東京都港区新橋一丁目18番16号に所在(平成15年12月9日大阪市中央区難波千日前13番10号へ本店移転)の「株式会社マツヤデンキ」(以下「新マツヤデンキ」という。)へ営業譲渡し、本件商標についても、平成15年12月22日付けで新マツヤデンキへ商標権移転登録申請書を提出している(乙第1号証)。

(2)旧マツヤデンキは、全国に85店の店舗を有し、主に家庭用電気製品を販売する企業であるが、本件商標の登録後、現在に至るまで継続して、本件商標「マンモス」を商品「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」について使用している。

具体的には、毎年2回程度各店舗において開催する「謝恩大廉売会(セール)」の名称として、その広告チラシ、店頭のぼり等へ表示しており、この「謝恩大廉売会(セール)」においては、いわゆる特売品として、テレビ・ビデオカメラ等の電気通信機械器具に含まれる商品及びパソコン等の電子応用機械器具に含まれる商品を販売している。

(3)そこで、本件商標の指定商品中、取消請求に係る商品における使用態様の一例を示すと、乙第2号証及び乙第3号証の「広告チラシ」のとおりであるが、この「広告チラシ」には、商品「テレビ」、「ビデオカメラ」、「電話機」、「パソコン」及び「パソコン用プリンター」が掲載されており、これらは、本件商標の指定商品中の「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」に属する商品であり、この「広告チラシ」には、本件商標と社会通念上同一と認められる商標が使用されている。

乙第2号証の「広告チラシ」は、平成15年1月31日〜2月24日に、乙第3号証の「広告チラシ」は、平成15年8月9日〜9月1日に旧マツヤデンキが各店舗において開催した「謝恩大廉売会(セール)」の広告チラシであるが、旧マツヤデンキは、この広告チラシを、主に顧客として来店する可能性のある地域の各家庭のポストへ直接配布するポスティングにより配布したものである。

(4)乙第2号証の「広告チラシ」は、大阪市北区堂島浜2丁目2番28号に所在する「大日本印刷株式会社」に対し、その印刷を依頼し、平成15年(2003年)1月20日に納品を受けたもので(乙第4号証)、これを大阪市東淀川区下新庄4丁目5番41号に所在する「国際印刷工業株式会社」へ依頼して印刷した「ダイレクトメール用窓開き封筒」に封入し、このうち、大阪府をはじめとする2府4県においては、大阪市西区阿波座2丁目2番18号に所在する「株式会社アド・ダイセン」へポスティング業務を委託し、合計488,437通を配布した(乙第5号証)。

また、乙第3号証の「広告チラシ」は、これを封入する「ダイレクトメール用窓開き封筒」と併せて、前述の「国際印刷工業株式会社」に対し、その印刷を依頼し、大阪府をはじめ2府6県においては、前述の「株式会社アド・ダイセン」へポスティング業務を委託し、合計520,817通を配布した(乙第6号証)。

これらの事実を証するものとして、「大日本印刷株式会社」及び「株式会社アド・ダイセン」の証明書を乙第4号証ないし乙第6号証として提出する。

(5)以上のとおり、本件審判請求時の被請求人である「旧マツヤデンキ」が、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標を取消請求に係る指定商品である「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」について使用していることは明らかであるので、本件商標の登録は、商標法第50条第1項の規定によって取り消されるべきものではない。

(6)今回、乙第2号証の「広告チラシ」を配布する際に使用した「ダイレクトメール用窓開き封筒」、乙第3号証の「広告チラシ」及びこれを配布する際に使用した 「ダイレクトメール用窓開き封筒」の印刷を依頼した大阪市東淀川区下新庄4丁目5番41号に所在する「国際印刷工業株式会社」に対し、その事実を証する証明書を手配したので、乙第7号証及び乙第8号証として提出する。

4 当審の判断

被請求人提出の乙第2号証ないし乙第8号証及びその答弁における理由によれば、本件商標の商標権者であった旧マツヤデンキは、平成15年1月から2月にかけて、乙第2号証として示す広告チラシをダイレクトメール用窓開き封筒に入れて、大阪府など2府4県の家庭に配布した事実及び平成15年8月から9月にかけて、乙第3号証として示す広告チラシをダイレクトメール用窓開き封筒に入れて、大阪府など2府6県の家庭に配布した事実が認められる。

そして、乙第2号証の広告チラシには、テレビ、ビデオカメラ、電話機、パソコン、パソコン用プリンターなどの商品が掲載されており、「第84回 名物催し 大地をゆるがす半期に一度の ビッグセール」の文字(「大地をゆるがす半期に一度の」の部分は、他に比べ小さい文字で二段に分けて横書きされている。)とともに、「マンモス 謝恩 大廉売」の文字(「謝恩」の部分は、他に比べ小さい文字で縦書きされており、輪郭内に表されている。)が大きく表されている。

また、そのうちの「マンモス」の文字の後ろには登録商標であることを示すマルR記号が付されている。そして、前記各文字の後ろには、正面から見た写実的なマンモスの図形が比較的に大きく表されており、商品として掲載されているテレビの何台かの画面にもマンモスの図形が写っていることが認められる。

また、乙第3号証の広告チラシには、テレビ、ビデオカメラ、電話機、パソコン、パソコン用プリンターなどの商品が掲載されており、「第85回 マンモス 謝恩 大廉売」の文字(「謝恩」の部分は、他に比べ小さい文字で縦書きされており、輪郭内に表されている。)が表されている。また、そのうちの「マンモス」の文字の後ろには、登録商標であることを示すマルR記号が付されている。そして、前記文字の下部には、キャラクター化されたマンモスの図形が5種類の異なった表情で比較的大きく表されている。なおかつ、乙第3号証の広告チラシに掲載されている商品の所々にもキャラクター化されたマンモスの図形が表されている。

以上のように、乙第2号証及び乙第3号証の広告チラシにおけるマルR記号が付された「マンモス」の文字表記及びマンモスの図形表記からすると、乙第2号証及び乙第3号証における「マンモス」の文字は、自他商品識別標識である商標として認識されるものであり、必ず請求人の主張するように大規模なバーゲンセールの開催を想起する「マンモス/謝恩/大廉売」の文字として需要者に認識され、広告チラシに掲載の商品の出所表示として認識されないと断定することはできないから、この点についての請求人の主張は採用しない。

また、乙第2号証及び乙第3号証における前記「マンモス」の文字は、商標として認識されるところ、本件商標を構成している「マンモス」の文字と社会通念上同一と認められるものである。

そうすると、本件商標は、本件審判請求の登録(平成15年10月29日予告登録)前3年以内に日本国内において、当時、商標権者であった者が取消請求に係る指定商品「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」に属する商品と認められるテレビ、ビデオカメラ、電話機、パソコン及びパソコン用プリンターについて使用したものである。

したがって、本件商標は、その指定商品中「電気通信機械器具、電子応用機械器具及びその部品」の登録について、商標法第50条の規定により取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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