Trademark Appeal Case
地名と氏名の結合の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−7460(T2003−7460/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおり、「三輪そうめん」の文字と「高田」の文字との間に間隔を置いて「三輪そうめん 高田」と縦一列に筆記体で表してなり、第30類「そうめん,そうめんつゆ」を指定商品として平成13年9月20日に登録出願されたものである。
2 原審での拒絶理由の通知の要旨
(1)平成14年5月24日付け拒絶理由
(ア)本願商標は、「三輪そうめん」の文字を有してなるが、該文字は、奈良県桜井市大字三輪334番地の6に在する奈良県三輪素麺工業協同組合が「そうめん」に使用して著名な商標と認められる「三輪素麺」及び「三輪そうめん」と類似してなるものであるから、これを出願人が本願指定商品に使用するときは、恰もこれが前記組合の業務に係り、あるいは何等かの関係があるかの如く商品の出所について誤認を生じさせるおそれがあるものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。
(イ)本願商標は、別掲(2)及び(3)に示す登録第2219632号商標及び登録第2219633号商標(以下まとめて「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって、かつ、同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
(2)平成15年1月7日付け拒絶理由
(ア)本願商標は、『三輪地方のそうめん』を認識する『三輪そうめん』の文字とありふれた氏と認められる『高田』の文字との間に一字程の空間をあけ、縦書きに『三輪そうめん 高田』と普通に用いられる方法で表してなるから、これを本願指定商品中『三輪地方のそうめんのめん』に使用するときは、ありふれた氏を表示したものと容易に認識され、自他商品の識別標識として機能し得ない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第4号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
3 原査定における拒絶の理由の要旨
原査定は、「本願商標と引用商標とは、『ミワソウメン』の称呼を同一にするもので、商品の出所について混同を生ずるおそれのある類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
4 当審での審尋
当審において、平成16年11月10日付けで審判請求人に対して審尋を要旨下記のとおり通知した。
記
本願商標は、原審における平成15年1月7日付けで通知した「拒絶理由通知書」で開示した理由によって拒絶すべきものと判断される。
したがって、審判請求人において、平成15年2月17日付けの「意見書」で述べている以外に述べるべき点があれば述べられたい。
なお、当審は、本願商標は商標法第3条第1項第6号及び同法第4条第1項第16号に該当するものと判断するところ、商標法第3条第1項第4号と同第6号は、自他商品・役務の識別標識としての機能を有しないものは登録を受けることができないとする商標登録の要件に関する同じ趣旨の条項と解されることから、前記のとおり判断するものとする。
5 当審の判断
本願商標は、別掲に示すとおりなるところ、その構成中「三輪そうめん」の文字は、その指定商品との関係において、奈良県桜井市の三輪地方で製造されたそうめんを表し、また、「高田」の文字は、例えば電話帳「ハローページ(50音別東京都23区個人名)」(日本電信株式会社発行)に徴して、「高田」の氏が多数電話加入している事実からみてもありふれた氏を表したものと認められるものである。
そうとすれば、本願商標をその指定商品中「そうめん」について使用する場合、本願商標に接する取引者、需要者は、「高田氏が三輪地方で製造したそうめん」程の意味合いを把握、理解するに止まるものであって、単に商品の品質及びありふれた氏を表示したにすぎず自他商品識別機能を果たし得ないもので、結局、需要者が何人かの業務に係る商品であることを認識することができない商標といわなければならない。
したがって、本願商標は、その指定商品中「そうめん」について使用する場合、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当する。
なお、原査定における拒絶の理由は、商標法第3条第2項の適用を受けた別掲(2)及び(3)に示す引用商標を引用して本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するものとした。
しかしながら、引用商標が商標法第3条第2項の適用を受けるに当たっては、「三輪素麺」及び「極寒手延」「三輪そうめん」の各文字の具体的配置、態様、外観等の全体構成が一体となって、初めて自他商品識別機能を有するに至っているものというべきである。
とすれば、本願商標と引用商標とは、その構成態様において明らかに異なる別異の商標であって、本願商標の要部と認められない「三輪そうめん」の文字部分を捉えて、その上で、両商標は「ミワソウメン」の称呼を同一にする類似の商標であるとする拒絶の理由は、その前提において失当といわざるを得ない。
してみれば、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、同法第4条第1項第16号に該当するものとする同趣旨の平成15年1月7日付け拒絶理由は、妥当なものと認められる。
よって、結論のとおり審決する。
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