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Trademark Appeal Case

要部抽出と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−278(T2003−278/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、願書記載のとおりの商品を指定商品とし、平成13年9月17日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同14年8月21日付け手続補正書をもって、第25類「ティーシャツ,スウェットシャツ,スポーツに適したズボン(半ズボンを含む。),スポーツに適したジャケット,靴下,手袋,スポーツに適した帽子・バイザー,その他のスポーツに適した被服,履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第765171号商標(以下「引用A商標」という。)は、「ウォーカー」の文字を書してなり、昭和41年6月25日に登録出願、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、同42年12月22日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

同じく、登録第853981号商標(以下「引用B商標」という。)は、「WALKER」の文字を書してなり、昭和43年4月12日に登録出願、第17類「被服、布製身回品、寝具類」を指定商品として、同45年4月21日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

同じく、登録第1640435号商標(以下「引用C商標」という。)は、「ノーデイツク」と「NORDIC」の文字を書してなり、昭和42年7月14日に登録出願、第22類「はき物(運動用特殊ぐつを除く)かさ、つえ、これらの部品および附属品」を指定商品として、同58年12月26日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

同じく、登録第4126481号商標(以下「引用D商標」という。)は、「WALKER」の文字を書してなり、平成8年10月14日に登録出願、第25類「履物,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同10年3月20日に設定登録、その後、異議申立があった結果、その指定商品中「履物」についてその登録を取り消すべき旨の異議決定が確定し、その登録が同11年5月26日になされたものである。また、その後、引用D商標は、平成15年12月10日に分割(後期分)登録料の未納により、商標権が抹消登録されたものである。

3 当審の判断

(1)引用D商標は、前記2のとおり、商標権が抹消登録されたものであるから、商標の類否について論ずるまでもなく、本願商標と引用D商標の関係について商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定の拒絶の理由は、解消した。

(2)本願商標と引用A及びB商標の類否について検討するに、本願商標は、別掲のとおり、「北方人種、ノルディック、北欧人」等を意味する英語として親しまれている「nordic」の文字を小さく書し、その右側に「歩く人、歩行者、散歩する人」等を意味する英語「walker」の文字を太字で大きく書した構成よりなるところ、それらの構成文字は、たとえ、両文字部分が接するように書されているとしても、視覚的に分離して看取されるというのが自然である。

加えて、「nordic」を片仮名で表した「ノルディック」の文字は、「新・田中千代服飾事典」(2004年4月1日第一版新訂第7冊 株式会社同文書院発行)の「ノルディック・セーター」の項の説明によれば、「ノルディックは、<北欧人の>意味で、北欧の人々が着用している伝統的な柄(トナカイや雪の結晶模様など)を編み込んだセーターのこと。ほかにこの柄を編み込んだノルディック・ベスト、ノルディック・ソックスなどがある。」との記述内容が掲載されていることから、本願、引用A及びB商標の指定商品に関連する被服において、本願商標中の「nordic」の文字は、商品の品質を表したものと看取され、自他商品の識別力がないか、極めて弱いものというのが相当である。

そのほか、本願商標の「nordic」と「walker」の文字を常に一体不可分の商標として把握しなければならない特段の事情が存するものとは認められない。

以上よりすれば、本願商標は、その構成中に顕著に表わされてなる「walker」の文字のみにおいて独立して取引に資される場合があるというのが相当であって、これよりは、「ウォーカー」の称呼及び「歩く人、歩行者、散歩する人」等の観念を生ずるものというべきである。

他方、引用A及びB商標は、前記2のとおりの構成よりなるものであるから、その構成中の「ウォーカー」又は「WALKER」の文字より、「ウォーカー」の称呼及び「歩く人、歩行者、散歩する人」等の観念を生ずるものである。

してみると、本願商標と引用A及びB商標とは、外観において差異を有するとしても、「ウォーカー」の称呼及び「歩く人、歩行者、散歩する人」等の観念を同一にする全体として類似する商標であって、かつ、本願商標の指定商品には、引用A及びB商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。

(3)本願商標と引用C商標の類否について検討するに、本願商標中の各文字部分は、前記(2)のとおり、視覚的に分離して看取されるものであって、常に一体不可分の商標として把握しなければならない特段の事情が存するものとは認められないものであるから、その前半の「nordic」の文字部分に相応して「ノルディック」の称呼及び「北方人種、ノルディック、北欧」等の観念をも生ずるものである。

他方、引用C商標は、前記2のとおり、「ノーデイツク」と「NORDIC」の文字を書してなるところ、「NORDIC」の文字部分は、「北方人種、ノルディック、北欧人」等を意味する英語として親しまれているものであるから、その文字部分に相応して「ノルディック」の称呼及び「北方人種、ノルディック、北欧人」等の観念を生ずるものである。

してみると、本願商標と引用C商標とは、外観において差異を有するとしても、「ノルディック」の称呼及び「北方人種、ノルディック、北欧」等の観念を同一にする全体として類似する商標であって、かつ、本願商標の指定商品には、引用C商標の指定商品と同一又は類似の商品を含むものである。

(4)したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべきでない。

(5)なお、請求人は、「クロスカントリースキーのようにストックを使って丘陵地帯等を歩くスポーツが、『ノルディックウォーク』、『ノルディックウォーキング』と称されて、近年我が国においても普及している。」旨述べ、第1号証(枝番を含む。)を証拠として提出しているが、この証拠のみによっては、「ノルディックウォーク」というスポーツが、本願指定商品に関係する取引者、需要者に広く知られているものと認めることはできず、本願商標の構成中の「nordic」と「walker」の文字の関連性が強いものとすることはできない。

また、請求人は、審決例(不服2000−20025)を挙げ、該審決では、本願商標と同一態様の商標が全体として一連の商標と判断されているから、本件についても同様に判断されるべき旨主張しているが、当該審決例の指定商品は「ノルディックウォーキング用のストック」、すなわち、ノルディックウォーキング(ストックを使用して行うウォーキング)の用具であり、本願商標の指定商品とは異なるものであって、本件とは事案を異にするものであるから、この点についての請求人の主張も採用することができない。

(6)よって、結論のとおり審決する。

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