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Trademark Appeal Case

商標と商品の類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号無効2004−89012(T2004−89012/J3)
審判種別無効
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4482173号の指定商品中第29類「冷凍果実,冷凍野菜」についての登録を無効とする。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4482173号商標(以下「本件商標」という。)は、「ウォーティー」の片仮名文字と「WATEE」の欧文字を上下二段に書してなり、平成12年5月2日に登録出願、第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,洗浄綿,失禁者用パンツ,乳幼児の離乳用加工食品,乳幼児の離乳用加工飲料」、第11類「電球類及び照明用器具,あんどん,ちょうちん,ガスランプ,石油ランプ,ほや,工業用炉,原子炉,火鉢類,ボイラー,ガス湯沸かし器,加熱器,調理台,流し台,業務用揚物器,業務用食器乾燥機,業務用炊飯器,業務用煮炊釜,業務用焼物器,業務用レンジ,冷凍機械器具,アイスボックス,氷冷蔵庫,飼料乾燥装置,牛乳殺菌機,暖冷房装置,便所ユニット,浴室ユニット,美容院用又は理髪店用の機械器具(いすを除く。),太陽熱利用温水器,浄水装置,浴槽類,家庭用浄水器,水道蛇口用座金,水道蛇口用ワッシャー,水道用栓,タンク用水位制御弁,パイプライン用栓,汚水浄化槽,し尿処理槽,家庭用汚水浄化槽,家庭用し尿処理槽,業務用ごみ焼却炉,家庭用ごみ焼却炉,洗浄機能付き便座,洗面所用消毒剤ディスペンサー,便器,和式便器用いす,あんか,かいろ,かいろ灰,湯たんぽ,化学物質を充てんした保温保冷具」、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,豆,加工野菜及び加工果実,冷凍果実,冷凍野菜,卵,加工卵,乳製品,食用油脂,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆,食用たんぱく」、第30類「コーヒー及びココア,コーヒー豆,茶,みそ,ウースターソース,ケチャップソース,しょうゆ,食酢,酢の素,そばつゆ,ドレッシング,ホワイトソース,マヨネーズソース,焼肉のたれ,角砂糖,果糖,氷砂糖,砂糖,麦芽糖,はちみつ,ぶどう糖,粉末あめ,水あめ,ごま塩,食塩,すりごま,セロリーソルト,化学調味料,香辛料,米,脱穀済みのえん麦,脱穀済みの大麦,食用粉類,食用グルテン,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,菓子及びパン,即席菓子のもと,アイスクリームのもと,シャーベットのもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,氷,酒かす」及び第32類「ビール,清涼飲料,果実飲料,飲料用野菜ジュース,乳清飲料,ビール製造用ホップエキス」を指定商品として、平成13年6月15日に設定登録されたものであるが、その後、無効審判事件(2002−35390)により、その指定商品中、第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物(「かつお節・寒天・削り節・食用魚粉・とろろ昆布・干しのり・干しひじき・干しわかめ・焼きのり」を除く。),かつお節,寒天,削り節,食用魚粉,とろろ昆布,干しのり,干しひじき,干しわかめ,焼きのり,加工野菜及び加工果実,卵,加工卵,カレー・シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆」、第30類「コーヒー豆,穀物の加工品,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,ホットドッグ,ミートパイ,ラビオリ,即席菓子のもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングパウダー,酒かす」及び第32類「トマトジュース,飲料用野菜ジュース」についての登録は無効とすべき旨の審決が平成15年9月3日付けで確定し、その登録が平成15年10月1日付けでなされているものである。

第2 引用商標

請求人が本件商標の無効の理由に引用する登録第886139号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲に表示した構成よりなり、昭和43年8月12日に登録出願、第32類「食肉、卵、食用水産物、野菜、果実、加工食料品(他の類に属するものを除く)」を指定商品として、昭和46年1月18日に設定登録されたものである。その後、昭和56年6月30日、平成3年10月29日、同13年1月23日に商標権存続期間の更新登録、同14年4月10日に第29類「食肉,食用魚介類(生きているものを除く。),肉製品,加工水産物,加工野菜及び加工果実,卵,加工卵,カレー,シチュー又はスープのもと,なめ物,お茶漬けのり,ふりかけ,油揚げ,凍り豆腐,こんにゃく,豆乳,豆腐,納豆」、第30類「コーヒー豆,穀物の加工品,サンドイッチ,すし,ピザ,べんとう,ミートバイ,ラビオリ,ぎょうざ,しゅうまい,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ホットドッグ,即席菓子のもと,アーモンドペースト,イーストパウダー,こうじ,酵母,ベーキングバウダー,酒かす」、第31類「コプラ,麦芽,食用魚介類(生きているものに限る。),海藻類,果実,野菜,糖料作物」及び第32類「飲料用野菜ジュース」に指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続している。

第3 請求人の主張

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし同第5号証を提出した。

1 本件商標と引用商標とを比較検討してみるに、本件商標は、「ウォーティー」の片仮名文字及び「WATEE」のローマ文字を、上下二段に書してなるものであるところ、その構成中の「WATEE」のローマ文字部分は、特定の読みをもって親しまれた成語とはいえないものである。そして、本件商標のように、特定の読みを持たないローマ文字に、片仮名文字が併記されている場合、その片仮名文字より生ずる称呼が、ローマ文字部分から生ずるであろう称呼と全く掛け離れ、片仮名文字部分より生ずる称呼が、ローマ文字部分の読みを特定するためのものとして、極めて不自然であると理解される場合を除いて、併記された片仮名文字がローマ文字の読みを特定したものと理解されるというのが相当である。

これを本件商標についてみるに、その構成中の「WATEE」の綴り中、「WA」の部分は、例えば、「water」を「ウォーター」と、「warmlng−up」を「ウォーミングアップ」と、「wall」を「ウォール」と「watch」を「ウォッチ」と発音、表記する例から「ウォー」と称呼する場合が多く、また、同じく、「TEE」の部分は、「tee」を「ティー」と、「teen」を「ティーン」と発音、表記する例から「ティー」と称呼し、「WATEE」の文字全体として、「ウォーティー」と称呼する場合が、極めて自然であり、したがって、本件商標中の「ウォーティー」の片仮名文字部分は、そのローマ文字部分の読みを表したものと理解するのが、最も自然であるといわなければならないところである。

してみれば、本件商標は、その構成全体からみて、これより生ずる自然の称呼は、「ウォーティー」であるというのが相当である。

一方、引用商標は、その構成「WATTIE’S」であるところ、その構成中の「’S」の部分は、英語で、所有格を表したものと理解される場合が多いから、自他商品を識別するための識別標識として、最も重要な部分、所謂、その要部は、「WATTIE」の文字部分であるいうのが相当である。

そして、「WATTIE」の文字部分は、特定の読みを持たない造語であると認められるところから、これに接する取引者及び需要者は、それぞれの有する英語等の知識に基づいて、称呼すると考えられるから、「WATT」を「ワット」と発音、表記する例に倣い、全体として、「ワッティー」と称呼する外、「WA」の文字部分を、本件商標の場合と同様に、「ウォ」と読み、全体として、「ウォッティー」と称呼して、実際の商取引に当たる場合も、決して少なくないものとみるのが相当である。

してみれば、引用商標は、その構成文字に相応して、「ワッティーズ」、「ウォッティーズ」、若しくは、「ワッティー」、「ウォッティー」のみの称呼を生ずるものであるというを相当とするところである。

しかして、本件商標より生ずる、「ウオーティー」の称呼と引用商標より生ずる、「ウォッティー」の称呼とは、文字により構成された商標における識別標識としての機能を果す最も重要な部分である、語頭部の「ウォ」の音及び語尾部の「ティー」の音を全く共通にしており、僅かに、中間部において、「ウォ」の長音と促音との差異を有するにすぎないものであるところ、いずれの音も極めて強く発音される前音「ウォ」の音、特に母音「o」に吸収され易く、明確に発音され、聴取される音であるとはいえないから、該差異音が、全体の称呼に及ぼす影響は、決して大きいものとはいえず、それぞれの称呼を全体として、称呼した場合は、その語調、語感が極めて近似したものとなり、称呼上、彼此相紛れるおそれの充分にあるものといわなければならないところである。

そして、指定商品についてみるならば、請求に係る第29類「冷凍果実,冷凍野菜」は、引用商標の第31類「果実,野菜」とは、その生産者、販売者を共通にするばかりではなく、その販売場所をも同じくすることの多い、互いに類似する商品であることは、明らかである。

更に、請求人の主張理由の正当性を立証すべく、本件商標に対して、請求人の請求に係る、別件審判事件(無効2002−35390号)の審決を提出する(甲第5号証)。この事件は、本件審判の請求人が、本件商標に対して、同一の引用商標をもって、請求した事件であるところ、そのとき、無効請求の指定商品について一部遺漏があり、ここに再び、本件審判請求をなしたものである。

してみれば、本件商標は、引用商標と称呼の点において、互いに相紛れるおそれのある類似の商標であるといわなければならず、かつ、その請求に係る指定商品は、引用商標の指定商品と互いに相抵触する類似のものであるから、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものである。

したがって、本件商標は、商標法第46条第1項第1号に基づいて、その指定商品中、第29類「冷凍果実,冷凍野菜」についての登録は無効とされるべきものである。

第4 被請求人の答弁

被請求人は、何ら答弁していない。

第5 当審の判断

本件商標は、前記のとおり、「ウォーティー」「WATEE」の各文字を上下二段に書してなるところ、本件商標は、その構成文字に相応し「ウォーティー」の称呼を生ずるものと認められる。

他方、引用商標は、別掲に表示した構成よりなるところ、その構成中の「’S」(アポストロフィエス)の部分は、英語の所有格を表したものと理解される場合が多いとみるのが相当であるから、引用商標の自他商品識別機能を果たす部分は、「WATTIE」の文字部分にあるものといわなければならない。

そして、該「WATTIE」の文字部分は、特定の語義を有しない造語と認められることから、これに接する取引者、需要者は、自己の有する外国語の知識に基づいて発音するというのが経験則上いい得ることであるから、わが国において、英語教育及びその普及程度を考慮すれば、これを英語読み風に称呼されるとみるのが自然である。

しかして、「WATTIE」は、世上一般に親しまれた英単語、例えば「電力の単位」を意味する「WATT」を「ワット」と発音、表記する例に倣い、全体として「ワッティー」と称呼する他、「歩く」を意味する「walk」を「ウォーク」、「壁」を意味する「wall」を「ウォール」と発音、表記する例に倣い、「WA」の文字部分を「ウォ」と読み、全体として「ウォッティー」と称呼する場合も決して少なくないものとみるのが相当である。

そうとすれば、引用商標は、その構成文字に相応して、「ワッティーズ」、「ウォッティーズ」若しくは「ワッティー」、「ウォッティー」の称呼を生ずるものというのが相当である。

そこで、本件商標より生ずる「ウォーティー」の称呼と引用商標より生ずる「ウォッティー」の称呼を比較すると、両称呼は、語頭部の「ウォ」の音及び語尾部の「ティー」の音を共通にし、わずかに中間部において「ウォ」の長音「ー」と促音「ッ」との差異を有するところ、この長音と促音は、強く発音される前音「ウォ」の音、特に母音「o」に吸収されやすく、必ずしも明瞭に発音され、聴取される音ともいえないことから、該差異音が全体の称呼に及ぼす影響は決して大きいものとはいえず、両商標をそれぞれ一連に称呼した場合は、その語調、語感が極めて近似したものとなり、称呼上相紛れるおそれがあるものといわなければならない。

そうすると、本件商標と引用商標とは、特定の意味合いを有しない造語であって観念上の比較をなし得ないところ、外観において差異を有するとしても両商標の称呼上の類似を否定するほどのものとはいえない。

したがって、本願商標と引用商標は、称呼において類似する商標であり、かつ、本願商標に係る指定商品中「冷凍果実,冷凍野菜」と引用商標の指定商品中「果実,野菜」とは類似の商品と認められるものである。

以上のとおり、本件商標は、その指定商品中第29類「冷凍果実,冷凍野菜」についての登録は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定により、無効とすべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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