Trademark Appeal Case
単純図形の外観類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−5086(T2002−5086/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、願書記載のとおりの商品を指定商品とし、平成12年5月10日に登録出願され、その後、指定商品については、原審における同12年5月15日付け手続補正書をもって、第25類「靴類(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く。)」と補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4469442号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成10年12月11日に登録出願、第25類「履物(「靴合わせくぎ・靴くぎ・靴の引き手・靴びょう・靴保護金具」を除く)」を指定商品として、同13年4月20日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
(1)本願商標及び引用商標は、別掲に表示したとおり、それぞれ図形部分と「HARVEY BALL」及び「SMILE & SMILEY」の欧文字を円輪郭の下部外側に沿って書した構成よりなるところ、それぞれ両者の構成中、図形部分と文字部分は、視覚上分離して認識されるばかりでなく、これらを常に一体不可分の商標として把握しなければならない特段の事情が存するものとは認められないものである。
してみれば、それぞれの図形部分と文字部分は、独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすとみるのが相当である。
そこで、本願商標と引用商標の図形部分の類否についてみると、両商標の構成は、いずれも、円輪郭中にやや縦長の楕円形の2個の点のみで描かれた目と、その下部に、両端上がりの弧線により描かれた口とを、黒色で表したものであり、人の笑顔と思われる表情を極めて単純な構成によって表現したものであると認められる。
そして、両図形は、口にあたる部分の線の太さ及び弧線のカーブの程度、また、口にあたる部分の円輪郭中における配置等の構成において差異があると認められるものの、両商標に接する取引者、需要者は、前記のとおり、両図形部分の基本的な構成態様が同一であることから、両図形部分より共通する印象を強く受けるものと認められ、両図形部分の前記差異は、微差にとどまるものというべきである。
してみると、本願商標と引用商標とは、称呼上及び観念上において差異を有するとしても、離隔的に観察したときは、その外観において類似する商標と認められ、かつ、その指定商品も同一または類似のものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべきでない。
(2)なお、請求人が主張する本願商標の創作の経緯及び引用商標権者による引用商標の取得の経緯等の事実は、上記判断を左右するものでないことは明らかであり、当該主張は、採用することができない。
また、請求人は、判例(大阪地裁 平成12年(ワ)5896)を引用し、「『スマイリー・フェイス』マークは、30年前から日本で流行があり、そのマーク自体に識別性がない。」旨主張しているが、該判例の判旨部分は、商標権の禁止権の効力が及ぶ範囲について判示するもの(東京高裁 平成14年(行ケ)536)であって、商標登録の要件(他人の先願登録商標と同一または類似の商標)に関する本件と事案を異にしており、この主張についても採用することができない。
同じく、請求人は、過去の審決例を挙げて、種々述べているが、本願と事案を異にするので、採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。