Trademark Appeal Case
香り名称の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−19066(T2002−19066/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1. 本願商標
本願商標は、「アールグレイ紅茶」の文字を標準文字で書してなり、第3類及び第5類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として、平成13年7月24日登録出願、その後、指定商品については、当審における平成16年10月4日付け手続補正書により、第3類「香料類,化粧品(香水類を除く),つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」及び第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,失禁用おしめ,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,防虫紙」と補正されたものである。
2.原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、紅茶の一種を表したものと理解される『アールグレイ紅茶』の文字を普通に用いられる方法で書してなるところ、紅茶は芳香、消臭という特徴・効果を有することから、本来の飲料とは別に、消臭剤や芳香剤にも利用されており、その他にも紅茶の香りがすることを謳った香水やシャンプー、ヘアコンディショナー等の様々な商品が販売されているという実情よりすれば、本願商標をその指定商品中の前記に照応する商品(例えば、紅茶を原材料とする芳香剤,紅茶を原材料とする香水,紅茶を原材料とするシャンプー等)に使用するときは、単に該商品が『アールグレイ紅茶のもつ芳香・消臭効果を有する商品』であること、即ち、商品の品質、効能等を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるから、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3.当審の判断
(1) 本願商標は、「アールグレイ紅茶」の文字を書してなるところ、該文字は、中国茶をベースにしたブレンド紅茶にベルガモットの香りをつけた、香りに特徴を有する紅茶の一種として一般に知られているものである。
〔「おいしい紅茶の事典」(成美堂出版)、「現代紅茶用語辞典」(柴田書店)、「紅茶のある生活」(株式会社小学館)、おいしい紅茶ティータイム・ブック」(大泉書店)及び「紅茶カタログ」(東西社)参照〕
(2) 本願商標「アールグレイ紅茶」の文字が、商標法第3条第1項第3号に該当するか否かについて、当審において職権で証拠調べをした結果、以下の事実が認められる。
(a)「SOAP WORT」のホームページ(http://www.74th.com/soapwort/items.html)において、商品「earl gray」の説明に、「アールグレイのリーフをじっくりと漬け込んだピュアオリーブオイルと、水の代わりにアールグレイ紅茶を使用した紅茶三昧の石けん。ほんのりと甘く爽やかな香り。」の記載がある。
(b)「Handmade Specialty Store」のホームページ(http://www.kitchen-labo.co.jp/sop/earl gray.html)において、商品「アールグレイ」(石鹸)の説明に、「これから気温も高くなりますので、重すぎることのないよう、アールグレイ紅茶を精製水の代用とした。」の記載がある。
(c)「ブランド香水販売(化粧品販売)」のコロンブスのホームページ(http://www.c-1492.com/brand2/e.arden.htm)において、商品「ELIZABETH ARDEN(エリザベスアーデン)スパイスドグリーン〈TA1804〉」の説明に、「アールグレイ、ジンジャー、カルダモンなどのスパイスティを感じさせる温かみのある香りです。」の記載がある。
(d)「洗顔固形石鹸編」のホームページにおいて、「Soapy Cats」の商品中、「ローズ100g」の説明に、「とにかく香りは上品でアールグレイ紅茶の香りなのです。」の記載がある。
(3)以上のとおり、「アールグレイ紅茶」は、香りに特徴があるといえるものであり、香りを特徴とする商品においては香りの種類の1つに使用されるといえるから、たとえ、本願の指定商品を前記1のとおり補正したとしても、その指定商品中には、化粧品(香水類を除く。)、香料類、入浴剤等のように、香りを重要視した商品がいまだ含まれていることからすれば、「アールグレイ紅茶」の文字からなる本願商標を、その指定商品に使用するときには、これに接する取引者、需要者が、単にアールグレイ紅茶の香りのする商品と理解する場合が決して少なくないとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品中、アールグレイ紅茶の香りのする商品に使用するときは、単に商品の品質を表示するにすぎないものであり、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものと判断するのが相当である。
したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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