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Trademark Appeal Case

役務の質表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−13291(T2002−13291/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第42類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成13年1月22日に登録出願されたものである。

そして、願書記載の指定役務については、平成14年3月22日付け手続補正書により、第42類「インターネット・パソコン通信・FAX・電話等の通信回線を利用した結婚又は交際を希望するものへの異性の紹介に関する情報の提供,インターネット・パソコン通信・FAX・電話等の通信回線を利用した婚礼(結婚披露宴を含む。)のための施設の提供に関する情報の提供」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『Wedding Net』、『ウエディングネット』の文字を二段に普通に用いられる方法で書してなるところ、前半の『Wedding』、『ウエディング』の文字は、『結婚、結婚式』等の意味合いを有する語として広く一般に知られ親しまれており、また、後半の『Net』、『ネット』の文字部分は、ネットワークの略称として盛んに使用されていることから、全体として、『通信ネットワークを利用した結婚、結婚式』の意味合いを表したと理解し把握されるに止まるものである。してみれば、本願商標をその指定役務中、例えば「インターネット・パソコン通信・FAX・電話等の通信回線を利用した結婚又は交際を希望するものへの異性の紹介に関する情報の提供,インターネット・パソコン通信・FAX・電話等の通信回線を利用した婚礼(結婚披露宴を含む。)のための施設の提供に関する情報の提供」等前記文字に照応する役務に使用するときは単に役務の質を表したにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たすものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記役務以外の役務に使用するときは、役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり「Wedding Net」、「ウエディングネット」の各文字を二段に書してなるところ、その構成中の「Wedding Net」の文字部分は、やや特徴的な字体で描かれているとしても、格別変化に富んだ識別力の高い字体、書体を採用したものとはいい難く、むしろ普通に用いられる方法で表してなるものというべきである。

また、本願商標の構成文字である「Wedding」、「ウエディング」の文字は「結婚、結婚式」等の意味合いを有する語として一般に知られ親しまれており、「Net」、「ネット」の文字は通信ネットワークの略称として盛んに使用されていることから、「Wedding Net」、「ウエディングネット」の文字よりなる本願商標は、「Wedding」、「ウエディング」と「Net」、「ネット」とを組み合わせた造語であるとしても、取引者・需要者にとって「Wedding Net」、「ウエディングネット」の語自体から、「結婚、結婚式」と「ネットワーク」とが関係する役務であると理解し認識することは容易というべきである。

そして、本願商標をその指定役務に使用した場合、その指定役務が「インターネット・パソコン通信・FAX・電話等の通信回線を利用した結婚又は交際を希望するものへの異性の紹介に関する情報の提供,インターネット・パソコン通信・FAX・電話等の通信回線を利用した婚礼(結婚披露宴を含む。)のための施設の提供に関する情報の提供」であることから、取引者・需要者であれば、本願商標は、通信ネットワークを利用した結婚に関係する役務の質(内容)を表わすものとして、これを、短く直接的に「Wedding Net」、「ウエディングネット」と表現したものである、と理解し認識することになるのは至極自然なことというべきである。

さらに、通信ネットワークを利用した結婚に関係する役務について、「Wedding Net」又は「ウエディングネット」の文字が使用されている実情を、例えば、以下のインターネットのホームページ情報により確認することができる。

(ア)http://www11.ocn.ne.jp/~george81/

「NARA WEDDING NET 奈良県とその周辺のパーティースペースを厳選いたしました。気になる結婚式場(ホテルウエディング、レストランウエディング、ゲストハウスウエディング、二次会会場等、各種パーティースペース)は要チェック」

(イ)http://www.tamahimeden.jp/index.shtml

「UMEDA TAMAHIMEDEN Wedding Net ブライダルフェア【梅田玉姫殿見学会】12月10日(金)13:00〜15:00【ブライダル遊園地】〜GOSPEL&CHRISMAS PARTY〜12月11日(土)10:00〜19:00《パーティは15:00より》【ブライダル相談会】12月12日10:00〜20:00【プチフェア】12月5日、19日(日)10:00〜20:00」

(ウ)http://www.mid.co.jp/urph/wedding/

「浦和ロイヤルパインズホテル ウエディングネット あなたのために、もっとステキなウエディング Wedding Net」

(エ)http://www.adicwedding.net/

「わがままなウエディングをしよう。 アディックウエディングネット」

(オ)http://www.orh.co.jp/royalwedding/index.html

「RoyalWeddingNet. 幸せいっぱいのふたりのホームページ、もうひとつの披露宴。」

(カ)http://www.fellows.co.jp/weddingnet.htm

「WeddingNet 告知ホームページ無料作成」

(キ)http://www.weddingnet.jp/shouhin.htm

「Wedding Netは、挙式・披露宴の様子をお二人だけの専用ページで映画のようにインターネットでお伝えするサービスです。」

以上によれば、本願商標を、その指定役務について使用した場合、取引者・需要者は、上記した事情よりして、該役務の質を表記したものとして理解するに止まり、自他役務の識別標識としての商標とは認識し得ないものとみるのが相当である。

したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであり、これと同旨の理由をもって本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、過去の審査例及び審判例を挙げて本願商標の登録適格性を主張しているが、それらの事例は商標の具体的構成、指定役務等において、本願商標と事案を異にするものであり、本願商標の登録の適否を判断する基準とするのは必ずしも適切でなく、それらの事例をもって、前記認定が左右されるものではないから、請求人の主張は採用できない。

また、請求人は、「本願商標を構成する『Wedding Net』、『ウエディングネット』は、本願指定役務分野において、請求人によって、独占的に使用され、『Wedding Net』、『ウエディングネット』といえば、請求人が営む役務を称するものとして広く認識されるに至っている。本願商標と請求人が提出した資料に示される使用態様は完全に一致する外形を有するものではないとはいえ、当該市場において、請求人の商標として認識されるに至っているものである。かかる市場における実際の使用、取引者、需要者間における認識は、本願商標について、自他役務識別力を有するか否かの審理においても、重要な資料として重視されるべきものであって、本願商標『Wedding Net/ウエディングネット』は、第35類のみならず、第42類においても、当該指定役務に関して、その構成よりして、自他役務識別力を認められるべきものである。特に、請求人の広範な使用、高い評価、マスコミにおける報道などにより、本願商標は、請求人の商標として取引者間、需要者間において、広く認識されるに至っており、商標法第3条第2項の規定の趣旨を準用して、市場における使用の実態と周知性に基づいてその登録が認められるべきものである。」と主張する。

しかしながら、商標法第3条第2項の趣旨は、同法第3条第1項第3号ないし同第5号に該当するような本来的には自他商品又は役務について、識別力のない商標を特定の者が永年独占的にその業務に係る商品又は役務について使用した結果、それら商品又は役務の需要者、取引者の間において当該使用者の商品又は役務を表示するものとして広く認識されるに至った場合に初めて、その商標登録を認めようとするものであるから、その適用が受けられる商標は、特定の者の業務に係る商品又は役務として広く認識された商標と同一の商標及びその商標が使用されていた商品又は役務と同一のものに限られるものと解される。

そして、上記(ア)ないし(キ)に示すとおり、通信ネットワークを利用した結婚に関係する役務について、「Wedding Net」又は「ウエディングネット」の文字が使用されている実情もあることを考慮すると、本願商標が、その指定役務に使用され、請求人の業務に係るものとして、取引者、需要者間に広く認識されるに至っているとは認められないものであるから、請求人の前記主張も採用することができない。

よって、結論のとおり審決する。

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