結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 無効2004−35168(T2004−35168/J3) |
|---|---|
| 審判種別 | 無効 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
本件登録第4726228号商標(以下「本件商標」という。)は、「PATENTLABO」の文字と「パテントラボ」の文字とを二段に併記してなり、平成12年6月8日に登録出願された商標登録願2000−63571号の分割出願として、平成13年10月22日に登録出願、第9類「インターネット等の通信ネットワークを通じてダウンロード可能な弁理士試験・行政書士試験その他の国家資格取得のための受験学習用コンピュータプログラムその他のコンピュータプログラム」、第16類「印刷物,書式用紙その他の文房具類」、第35類「インターネット等の通信ネットワークを通じて行われる広告その他の広告,トレーディングスタンプの発行,経営の診断及び指導,市場調査,商品の販売に関する情報の提供,ホテルの事業の管理,職業のあっせん,競売の運営,輸出入に関する事務の代理又は代行,新聞の予約購読の取次,書類の複製,速記,筆耕,電子計算機・タイプライター・テレックス又はこれらに準ずる事務用機器の操作,文書又は磁気テープのファイリング,建築物における来訪者の受付及び案内,広告用具の貸与,タイプライター・複写機及びワードプロセッサの貸与」及び第42類「弁理士試験・行政書士試験その他の国家資格取得のための受験学習用コンピュータプログラムその他のコンピュータプログラムの設計・作成又は保守,知的財産権に関する調査又は研究並びにこれらに関する情報の提供,工業所有権に関する手続きの代理又は鑑定その他の事務,知的財産権に関する契約の代理又は媒介・知的財産権訴訟事件・不正競争防止法に関する訴訟事件その他の訴訟事件その他に関する法律事務(但し,弁理士法に基づき弁理士が行うことができない法律事務を除く。),著作権の利用に関する契約の代理又は媒介,弁理士試験・行政書士試験その他の国家資格取得のための受験学習用コンピュータプログラムその他のコンピュータプログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・MD・MO・CD・CD−ROM・DVDその他の記録媒体その他の電子計算機(中央処理装置及びその他の周辺機器を含む)の貸与並びにこれらに関する情報の提供,インターネット等の通信ネットワークを通じてダウンロード可能な弁理士試験・行政書子試験その他の国家資格取得のための受験学習用コンピュータプログラムその他のコンピュータプログラムの提供並びにこれらに関する情報の提供,集会・会議施設その他の多目的ホールの貸与,求人情報の提供」を指定商品及び指定役務として、同15年11月14日に設定登録されたものである。
請求人は、本件商標の指定役務中の第42類に属する「知的財産権に関する調査又は研究並びにこれらに関する情報の提供」についての登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする、との審決を求めると申し立て、その理由及び答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第21号証(枝番含む。)を提出した。
(1)本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同第6号に該当するにもかかわらず登録されたものであり、同法第46条第1項第1号により無効にすべきものである。
(2)請求人の一人金子節三は、「パテント・ラボ」「PATENT Labo」の二段書きの商標を、役務の区分第42類「工業所有権に関する調査・翻訳・写真の事務」に、商願平09−149276(甲第2号証)として出願した。然し、その拒絶理由通知書(甲第3号証)で、「パテント」は「特許」等を、「ラボ」は「研究所」等の意味を表すので、中黒(・)を介した「パテント・ラボ」は、指定役務「工業所有権に関する調査」等について使用するときは、単に質(内容)を表示するにすぎないとの認定を受けた。被請求人の出願に係る「パテント・ラボ」の文字からなる商願2000−045693(甲第4号証)も、そのため役務の区分「第42類」を削除する補正によって、商標登録第4705900号(甲第5号証)として登録されている。
しかるところ、本件商標は、上記の事実を見逃した結果として過誤登録されたものである。
また、本件商標は、上記商標のように中黒を有しないものであるが、先の出願においては、「パテント」も「ラボ」も、単に質(内容)を表示するにすぎないとの認定であった。したがって、中黒なしの2つの語の組合せも、単なる文字商標であって、指定役務「工業所有権に関する調査」等について使用するときは、当然結合商標と見倣す必要のないものである。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号に該当するものであり、仮にこの規定が適用できないとしても、商標法第3条第1項第3号の規定の趣旨に照らして、商標法第3条第1項第6号に該当するから、その登録は、無効とされるべきものである。
請求人は、工業所有権に関する調査の老舗であり、先願の「PATENT Labo」名は、海外の調査機関との連携に使用している。
(3)答弁に対する弁駁
被請求人は、請求人に対して、本件商標権を侵害していると警告してきている(甲第8号証及び甲第9号証)。
してみれば、請求人は本件商標の存在によって不利益を被るものであるから、本件審判請求に対して利害関係を有すること明らかである。
3.被請求人の答弁
被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第24号証を提出した。
(1)請求人は本件審判請求に関して利害関係を有しないものであるから本件審判請求は不適法な審判請求として却下されるべきものである。
(2)商標法第3条第1項第3号該当について
(ア)請求人は、審査官の審査過誤を主張するが、本件商標の登録までの審査経過に関する書類を精査することなく本件審判請求に及んだことが明白である。
(イ)本件無効審判の対象である指定役務「知的財産権に関する調査又は研究並びにこれらに関する情報の提供」との関係において、登録例と、本件商標の構成用語及び構成態様を対比検討した場合においても、本件商標の識別力のみが格別に弱く、商標登録が誤って行われたという確証は得られない。また、本件商標のみが独占適応性において格別に問題があるとする確証も得られない。かえって、本件商標は、識別力及び独占適応性を十分に兼ね備えていることが容易に理解できるところである。
(ウ)したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号該当の無効理由はそもそも存在しない。
(3)商標法第3条第1項第6号該当について
(ア)特許庁商標審査基準の解説によれば、商標法第3条第1項第6号に該当する事例として、a)地模様、b)キャッチフレーズ、c)商慣習上の数量表示、d)現元号、e)特定役務について多数使用されている店名等が挙げられているが、本件商標は、これらのいずれにも該当しないことが明らかである。
(イ)請求人は、「PATENT Labo」の使用実績が存在するかのような主張を行っているが、何ら使用実績を示す証拠を示していないばかりか、GOOGLEの検索結果を見ても請求人らの営業内容を示すものは存在しない。
(ウ)したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第6号該当の無効理由はそもそも存在しない。
本件商標は、「PATENTLABO」の欧文字と「パテントラボ」の片仮名文字を二段に横書きしてなるものであるところ、構成中の「PATENT」及び「パテント」が「特許」を意味する語であり、「LABO」及び「ラボ」が「研究室(laboratory)」の略語であることは一般によく知られているから、その構成文字より「特許研究室」程の熟語的な意味合いを理解させるものである。
そして、本願商標は、かかる構成文字及びその意味合いからして特定の役務の質を具体的に表示するものとして認識されるとはいい難いものであるから、これを本件審判請求に係る指定役務について使用しても、この役務の質を表示するものではなく、自他役務の識別標識としての機能を十分果たし得るものであって、かつ、需要者が何人の業務に係る商品であることを認識することができない商標とするべき理由もないと判断するのが相当である。
請求人は、同人の出願に係る商願平09−149276が商標法第3条第1項第3号に該当するとして拒絶になっていることから、本件商標も同号に該当するものである旨主張しているが、本件商標は、上述のとおり、自他商品の識別標識としての機能を有するものと判断し得るものであるから、かかる請求人の主張をもって前記認定を覆すことはできない。その他、これを覆し得る証左も見出せない。
したがって、本件商標の指定商品中「知的財産権に関する調査又は研究並びにこれらに関する情報の提供」についての登録は、商標法第3条第1項第3号及び同第6号に違反してされたものではないから、同法第46条第1項により、無効とすることはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。
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