Trademark Appeal Case
結合商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−13864(T2003−13864/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「豚バラ塩ダレ」の文字を標準文字で書してなり、第30類「調味料,香辛料」を指定商品として、平成14年8月15日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由の要旨
本願商標は、「豚バラ塩ダレ」の文字を普通に用いられる方法で表してなるところ、例えば、各種新聞記事データベースをみると「夏休みにビッグなプレゼント特集」(1997.08.11 日刊スポーツ)の見出しのもと「秘伝の塩ダレが大評判の店『七輪・下北沢』がオープンした」との記載、「北海道地区新春特集:北海道食品業界の展望=つゆ」(2001.01.29 日本食糧新聞)の見出しのもと「たれ業界では・・・ダイショーも、『しゃぶしゃぶタレ』や『焼き肉タレ』『韓国塩ダレ』・・・」との記載、「[食彩人]焼き肉店『牛楽』杉野巧さん47=三重」(2002.10.24 読売新聞中部朝刊)の見出しのもと「自慢は・・・塩ダレで味付けしたネギを包み込むように焼くと・・・」との記載、「エバラ食品工業がドレッシングに参入、ごま油100%製品『ごま搾り』を投入」(2003.01.17 日本食糧新聞)の見出しのもと「焼き肉のたれは醤油ダレ(味)が主流を占めてきたが昨今は塩味(塩ダレ)が市民権を獲得するなど定着。特に焼き肉専門店は『塩テイスト』メニューが主流。」との記載より、本願指定商品の業界においては、塩味のたれを塩ダレと称し、焼き肉のたれとして主流となっている実情が伺え、本願商標の文字からは「豚バラ肉用の塩味のたれ」を容易に理解するといえるから、これをその指定商品中、「豚バラ肉用の塩味のたれ」に使用しても、単に商品の品質を表示し、自他商品の識別標識としての機能を有するものとは認められない。
したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。
3 当審の判断
(1)本願商標は、前記のとおり、「豚バラ塩ダレ」の文字を書してなるところ、該文字は、普通に用いられる方法で表示する標章のみからなる商標ということができる。
そして、本願商標中の「豚バラ」の文字は、「豚のバラ肉」を表す語として、「塩ダレ」の文字は、「塩味のたれ」を表す語として広く使用されているものである。また、豚バラ肉を塩ダレを用いて調理することが一般的に行われていることは、例えば、「レシ・なびステーション 料理レシピの検索」のホームページ(http://www.coop-net-station.net/resipi/0306i1177/0306i1177.html)に「焼き肉のたっぷり葉野菜添え 塩ダレで豚バラ肉!」の表題のもとに、その料理レシピが紹介され、「今週の調理レシピ」のホームページ(http://www.s-recipe.com/spice/vol28.html )に「豚バラと野菜の塩ダレ炒め」の表題のもとにそのレシピが紹介されていることからも首肯し得るものである。
そうとすると、本願商標は、構成全体をもって、「豚バラ肉料理用の塩ダレ」なる意味合いを理解させるものであるから、これをその指定商品中前記塩ダレに使用しても商品の品質を表示するにとどまるものであって、それ以外の商品について使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるというべきである。
(2)請求人は、本願商標から「豚バラ肉用の塩味のたれ」や「塩味のたれに漬けられた豚バラ肉」など、看取される意味合いは一義的ではないから、本願商標は商品の品質を表示するものとはいえない旨主張しているが、「塩ダレ」の文字を商品塩ダレに使用された場合は、まずその商品が塩ダレであることを認識させるというべきであるから、「豚バラ塩ダレ」の文字からなる本願商標に接する取引者・需要者は、「豚バラ肉料理用の塩ダレ」の意味合いを一義的に看取するというのが相当である。
また、請求人は、本願商標は、造語商標であり、自他商品の識別力が本来的に強いマークであると理解される旨主張しているが、本願商標は、「豚バラ」の文字と「塩ダレ」の文字を結合することにより、各語の本来的意味を離れた意味合い・観念を生ずるものとは認められないから、その結合に独創性はなく、前記意味合いを認識させるにすぎないというべきである。
さらに、請求人は、用途たる料理名が表示されていない「たれ」は、直接的に商品の品質を表示したものではない旨主張しているが、前述のとおり、豚バラ肉を使用した塩ダレによる料理が一般的に行われていることよりすると、本願商標は、その指定商品に使用するときは前記意味合いを認識させるにすぎず、構成中に料理名を表示していないとしても、取引者・需要者が自他商品の識別標識としての商標と認識するとは認められない。
したがって、上記に関する請求人の主張は採用することができない。
(3)以上のとおりであるから、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する旨認定、判断した原査定は妥当であって、取り消すべき理由はない。
よって、結論のとおり審決する。
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