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Trademark Appeal Case

メッセージの識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−30760(T2003−30760/J2)
審判種別取消
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第3155363号商標の商標登録は取り消す。
審判費用は、被請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第3155363号商標(以下「本件商標」という。)は、「forever」の文字を横書きしてなり、平成5年6月29日に登録出願、第14類「貴金属,貴金属製食器類,貴金属製のくるみ割り器,貴金属製のこしょう入れ,貴金属製の砂糖入れ,貴金属製の塩振出し容器,貴金属製の卵立て,貴金属製のナプキンホルダ―,貴金属製のナプキンリング,貴金属製の盆及びようじ入れ,貴金属製の花瓶及び水盤,貴金属製針箱,貴金属製宝石箱,貴金属製のろうそく消し及びろうそく立て,貴金属製のがま口及び財布,貴金属製靴飾り,貴金属製コンパクト,貴金属製喫煙用具,身飾品,宝玉及びその原石並びに宝玉の模造品,時計,記念カップ,記念たて」を指定商品として、平成8年5月31日に設定登録されたものである。

第2 請求人の主張の要点

請求人は、結論同旨の審決を求め、その理由及び被請求人の答弁に対する弁駁を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第4号証(枝番号を含む。)を提出した。

(1)請求の理由

請求人の調査したところでは、過去3年以上にわたり本件指定商品には全く使用されていないことが判明した。よって、本件登録は商標法第50条の規定により取消を免れないものである。

(2)被請求人の答弁に対する弁駁

(ア)「Forever」なる言葉を指輪上に刻印した商品が存在することは認める。しかし、当該商品は第三者の製造販売にかかる商品である。乙第1号証の雑誌「東京ウオーカー」に掲載の被請求人の「Forever」と刻印された指輪は、メッセージが刻印された「Posy Ring」(ボージーリング)といわれる指輪である(甲第1号証)。「Posy」は「花束」という意味の他に「指輪に刻印された銘」を意味する言葉である(甲第2号証)。すなわち、乙第1号証と同第2号証で示された「Forever」という言葉は、「永遠に」という意味の英語であって、「愛」という意味の英語「Love」、フランス語「Amour」その他このような言葉が刻印された指輪と同じく自他商品識別機能を発揮する商標として使用されているものではない。多くの宝飾品製造会社が同様な商品を製造販売している。

(イ)被請求人は、特定の宝飾品製造会社が製造販売する宝飾品の販売・広告動を担うに過ぎない(甲第4号証の1及び2)。被請求人が製造販売する商品は存在しない。したがって、自己の商品の出所を示すことを使命とする本件商標が指輪という商品に使用されているという事実は証明されていない。

第3 被請求人の答弁の要点

被請求人は、本件審判の請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める、と答弁し、その理由を要旨次のように述べ、乙第1号証及び同第2号証を提出した。

(1)被請求人は、本件商標を当該指定商品について継続的かつ大々的に使用を継続している。この点、以下の証拠が当該使用を裏付ける。

(ア)乙第1号証

角川書店発行「東京ウォーカー」2001年12月4日号の抜粋。該当広告頁のバラの花束中の写真中、中央にプラチナ製の指輪があり、かかる指輪に本件商標「Forever」が刻印されている。かかるプラチナ製の指輪は本件指定商品中「身飾品」に該当する。

(イ)乙第2号証

本件商標権者が発行した「PLATINUM JEWELLERY NEWS」の2001年度冬号。

本乙第2号証は、被請求人が取引先などに頒布するニューズレターであり、その第5頁においてプラチナ製の指輪の写真があり、かかる指輪に本件商標「Forever」が刻印されている。

(2)前記乙第1号証及び同第2号証は、本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において被請求人がその請求に係る指定商品について本件商標を使用することを十分に立証するものである。

第4 当審の判断

被請求人が提出した乙第1号証の2枚目及び同第2号証の5枚目には、いずれもプラチナの指輪とみられるものが写っており、この指輪の表面には大きく「Forever」の文字が刻印されていることが認められる。

そして、乙第1号証の2枚目には、前記プラチナの指輪に関連して「プラチナ・ポージー、それは愛の言葉を刻んだプラチナ」、「写真の商品 Pt900ダイヤ¥5,500 愛の言葉Forever(英)永遠に」と、乙第2号証の5枚目には、「〜ストレートに訴える『Forever』の文字は・・・・ネット上などで若い男女を対象に実施するアンケートでも常に最上位を獲得する、まさに永遠の愛のメッセージです。」との記載が認められる。

また、請求人が提出した甲第1号証及び同第3号証(枝番号を含む。)によれば、指輪の表面に愛のメッセージ(例えば、「Avec amour」、「Forever」、「Catch my love」、「for you」等)を刻印したプラチナが「プラチナ・ポージー(リング)」といわれ、市場に数多く出回っていることが認められる。

以上の事実からすると、乙第1号証及び同第2号証で示された指輪は、プラチナ・ポージー(リング)といわれる指輪であり、かつ、その指輪の表面に大きく刻印されている「Forever」の英文字は、この指輪を贈る相手に対する愛のメッセージの一つであって、自他商品識別標識としての商標の使用と言い得ないものである。

加えて、商品「指輪」それ自体に直接自他商品識別標識としての商標を付する場合には、この種業界の商慣習に照らすと、その部位として目立たない指輪の内側に小さく刻印されることの多い実情といわなければならない。

以上を総合勘案すれば、本件商標は、その指定商品中の「指輪」について自他商品識別標識として使用されたものと認めることができない。

そして、他に、本件商標が、その指定商品中のいずれかの商品について使用された事実を認めるに足りる証拠はない。

してみれば、乙第1号証及び同第2号証によっては、本件商標は本件審判の請求の登録前3年以内に日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれかが本件商標の指定商品について使用した事実を認めることができない。

したがって、本件商標の登録は、商標法第50条の規定により取り消すべきである。

よって、結論のとおり審決する。

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