Trademark Appeal Case
フォトペインティングの記述性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−9616(T2002−9616/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「PHOTOPAINTING」及び「フォトペインティング」の文字を上下二段に横書きしてなり、第16類、第20類、第40類、第41類及び第42類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成11年8月6日に登録出願されたものである。そして、指定商品及び指定役務を、平成12年11月22日付け手続補正書をもって、第16類「写真,写真立て,写真を画像処理してなる書画,写真及び写真を画像処理してなる書画の印刷物」、第20類「写真及び写真を画像処理してなる書画用の額縁」、第40類「写真の引き伸ばし,写真の焼付け,写真用フィルムの現像,写真の現像用・焼付け用・引き伸ばし用又は仕上げ用の機械器具の貸与」、第41類「写真の現像用・焼付け用・引き伸ばし用又は仕上げ用のスタジオの提供,写真技術及び写真画像処理による書画作成技術の教授及び指導,写真を画像処理してなる書画の貸与」及び第42類「写真の貸与」に補正したものである。
2 原査定の理由(要旨)
原査定は、「本願商標は、『写真』等の意味合いを認識する『PHOTO』の欧文字及び『フォト』の片仮名文字と『絵、絵画』等の意味合いを認識する『PAINTING』の欧文字及び『ペインティング』の片仮名文字とを一連に二段に横書してなるところ、全体として、『写真をもとにして描かれた絵画』等の意味合いを認識するものであるから、これを指定商品中及び指定役務中『第16類 写真、写真立て、写真を画像処理してなる書画、写真及び写真を画像処理してなる書画の印刷物』、『第20類 写真及び写真を画像処理してなる書画用の額縁』、『第41類 写真技術及び写真画像処理による書画作成技術の教授及び指導、写真を画像処理してなる書画の貸与』及び『第42類 写真の貸与』に使用した場合、これに接する取引者・需要者をして、上記意味合いを認識するにとどまり、単に商品の品質を普通に用いられる方法で表示するにすぎないものと認められる。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨の拒絶理由を通知し、これに対し、出願人(請求人)が意見書を提出したところ、「なお、出願人は、意見書において種々述べているが、現代美術の分野においては、一見すると写真に見える油絵や、様々な方法で写真をもとにして描かれた絵画を『フォトペインティング』と称している事実がインターネットのホームページ情報によって多数確認されるから、さきの認定を覆すことはできない。」との説示をして、前記通知の拒絶理由により、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記したとおり、「PHOTOPAINTING」及び「フォトペインティング」の文字よりなるところ、これは「写真」等を意味する「PHOTO」「フォト」と「絵、絵を書くこと」等を意味する「PAINTING」「ペインティング」の各2語を結合してなるものである。
そして、かかる2語を結合してなる「PHOTOPAINTING」、「フォトペインティング」の語は、「写真をもとにして描かれた絵画」「写真に撮ったポートレートをペインティングしたもの」「モノクロ写真にパステルで着色したもの」等の意味合いを表す語として使用されていることが認められる。
そして以上のことは、例えば、下記のインターネット検索情報の記載からも十分に裏付けられるところである。
(1)「写真弘社/フォトスクール/おすすめ講座情報」の見出しのもと
ライティング・フォト。モノクロ写真にパステルで着色して、異次元の作品づくりを体験する講座「フォト・ペインテイング」。
(www.shasinkosha.co.jp/school/kouza)
(2)「HCMCA/展覧会/特別展」の見出しのもと
彼の絵画制作は写真と密接な関わりを持っています。それは、代表的なフォトペインティング(写真をもとに描かれた絵画)においてだけではなく、
写真をもとに自作の展示プランを組み立てたり、さらには、...。
(www.hcmca.cf.city.hiroshima.jp/exh/tokubetsu/tokubetsu02/tokubetsu02.htm)
(3)「Exhibition Reviews 村田真 原久子」の見出しのもと
一旦写真に撮ったポートレイトをペインティングにしている平林純。いわゆるフォトペインティングを学生時代からやってきた。
(www.dnp.co.jp/artscape/ view/review/0112/murata_hara3.html)
(4)「お薦め展覧会2003.06:木ノ下智恵子」の見出しのもと
世界を映す鏡として絵画からお株を奪っただけではなく、画家のスケッチの補助具として写真は蜜月関係にあり、写真的イメージを絵画によって追求するフォトペインティングが主流であった事実は記憶に新しい。
(www.dnp.co.jp/artscape/view/ recommend/0306/kinoshita/kinoshita.html)
(5)「マンガン日記/5月」の見出しのもと
リヒターはドイツ人の画家で、モノクロ写真をもとにそれを拡大して精密に描き、最後に全体をぼかす「フォト・ペインティング」から、鮮やかな色の油絵具を様々な筆のタッチで重ねた抽象絵画まで...。
(www.alpha-net.ne.jp/users2/mtykty/diary/0105.html)
そうすると、「フォトペインティング」(PHOTOPAINTING)は、写真の上に絵の具でペイントしたものと理解されるものであり、写真そのものではなく、写真をもとに作成された、写真とは全く異なる絵画とみられるものであり、絵画として捉えられるものとみるのが相当である。また、請求人自身も、「フォトペインティング」なる絵画があり、「フォトペインティング」が絵画に関する語であることは認めているところである。
ところで、請求人は、本願商標が商標法第3条第1項第3号に該当しないものであるとする主張において、本願指定商品及び指定役務中の「写真を画像処理してなる書画」という用語について「写真をデジタル技術を用いて恰も絵画のように見えるようにしたもの」をいうのであって、むしろ、「書画」と言うものの、本来的に写真に近いものであり、本願の指定商品及び指定役務は、「絵画」ではなく、あくまで「写真」並びに「写真に関するもの」である旨述べている。
しかしながら、願書に記載の指定商品及び指定役務の内容は、記載の解釈によって定まるものであり、請求人の主観的意図のみに基づくものであってはならず、第三者がどのように理解するかという観点からする客観的な解釈でなければならない。
そうすると、「写真を画像処理してなる書画」は、請求人の言うような「写真」並びに「写真に関するもの」ではなく、あくまで「書画」を指定したものとみるのが自然な理解であるから、原査定説示の「様々な方法で写真をもとにして描かれた絵画」、すなわちフォトペインティングが含まれているものといえる。
してみれば、本願商標は、これをその指定商品中の第16類「写真を画像処理してなる書画、写真を画像処理してなる書画の印刷物」のうちで、フォトペインティング(PHOTOPAINTING)というべき作品に使用する場合、その商品の品質(種類)を、また、第20類「写真を画像処理してなる書画用の額縁」に使用する場合、フォトペインティング(PHOTOPAINTING)用の額縁であることを表し、その商品の用途を、さらに、その指定役務中の第41類「写真画像処理による書画作成技術の教授及び指導、写真を画像処理してなる書画の貸与」のうちでフォトペインティングによる作品についての教授及び指導並びに作品の貸与に使用する場合、その役務の質を普通に用いられる方法で表示する標章のみからなるものといわなければならない。
したがって、本願商標は商標法第3条第1項第3号に該当するとした原査定の認定、判断は妥当なものであり、原査定を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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