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Trademark Appeal Case

図形と文字の分離観察

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−17131(T2002−17131/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、第9類「電子応用機械器具及びその部品」及び第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」を指定商品及び指定役務として、平成13年4月17日に登録出願されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願商標の拒絶の理由に引用した登録第1124825号の1商標は、「FOREST」の欧文字を横書きしてなり、昭和46年12月27日登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具(医療機械器具に属するものを除く)電気材料」を指定商品として、同50年6月5日に設定登録されたものであるが、その後、同60年6月18日及び平成7年5月30日の2回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされ、指定商品中「電球類および照明器具」について、商標登録第1124825号の2へ分割移転され、その移転の登録が平成14年5月22日されているものである。

同じく引用の登録第1363151号の1商標は、別掲(2)のとおりの構成よりなり、昭和49年9月13日登録出願、第11類「電気機械器具、電気通信機械器具、電子応用機械器具、電気材料」を指定商品として、同53年12月22日に設定登録されたものであるが、その後、同63年12月21日及び平成10年8月11日の2回にわたり、商標権存続期間の更新登録がなされ、指定商品中「電球類および照明器具」について、商標登録第1363151号の2へ分割移転され、その移転の登録が平成14年5月22日されているものである。

同じく引用の登録第4505421号商標は、「FOREST」の欧文字を標準文字により書してなり、平成12年2月22日登録出願、第42類「電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機・自動車その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定役務として、同13年9月14日に設定登録されたものである。

以下、これらをまとめて「引用各商標」という。

3 当審の判断

本願商標は、別掲(1)のとおり、アルファベットの小文字の「i」と大文字の「T」とおぼしき文字とを一体的に連結・連続させてモノグラム化し、その「T」の文字の縦線下端から両文字全体を右回りに丸く囲むように一筆書きで輪郭を表した態様からなる図形と、その右横にややレタリングされた「FOREST」の欧文字を横書きした構成よりなるところ、その構成中左側の図形部分と右側の欧文字部分とは、視覚上分離して看取されるばかりでなく、また、観念上においても、両者の結合によりその語義に特定の意味合いが生ずるものでもなく、これらを常に一体のものとして把握しなければならないような特段の事情は存しないから、両構成部分は、それぞれが独立して商品の出所を識別する標識としての機能を果たし得るものというべきである。

請求人は、要旨、「語頭の図形とそれに続く文字とを連続して称呼するのは通常であり、特に本願指定商品・役務に係る需要者であるIT業者は、連続して読む傾向が強く、語頭の図形とそれに続く文字とを連続して称呼し、分離観察することはない。本願出願人が登録したカタカナで書して成る“アイティフォレスト”が登録されている。本願商標は、視覚上、丸で囲まれた部分の「iT」は明確に読め、特に注意を引く部分でもある。IT業者においては、本願商標の如き語頭の図形は、称呼が生じない図形ではなく文字として認識され、語頭の部分は、アイティと同一であるから、本願商標は、「アイティFOREST」である。」旨主張している。

しかし、本願商標は、その構成中左側の図形部分が「iT」の文字を表したものと理解される場合があるとしても、該部分は、前記したとおり、小文字の「i」と大文字の「T」とを結合させてモノグラム化されているものであり、右側の「FOREST」の文字部分とは明らかに異なる方法で表現されており、英語の通常の表記方法とはいえず、この表記方法からしても、両者が1つの語をなすといった強い結付きを有するものとすることはできないものである。

これら外観上の構成の相違と観念上においても、その結合度が強いといえないことからすると、本願商標につき、左側の図形部分と右側の「FOREST」の文字部分とを分離して観察することが取引上不自然であると思われるほど不可分に結合しているものとは認められないというべきである。

そして、簡易迅速を尊ぶ商取引の実際においては、本願商標は、図形部分と文字部分とが分離されて認識され、その構成中右側の「FOREST」の文字部分が、「フォレスト」と発音され、「森林、山林」を意味するものとして一般に親しまれている平易な英単語であることからすると、本願指定商品の一般的な取引者、需要者は、構成全体から一連に生ずる「アイティーフォレスト」若しくは「イットフォレスト」と称呼するほかに、ややレタリングされた「FOREST」の文字部分に着目し、これより単に「フォレスト」と称呼し、「森林、山林」を想起し、観念する場合も決して少なくないものというべきである。

これに対し、引用各商標は、それぞれ上記2のとおり「FOREST」の文字を書してなるか、あるいは「FOREST」の文字をその構成中に有してなるものであるから、該文字に相応して「フォレスト」の称呼、「森林、山林」の観念を生ずるものである。

以上のことを踏まえ、本願商標及び引用各商標について、その称呼、観念及び外観を総合して考察すると、本願商標と引用各商標とは、外観において多少相違する点があるとしても、両商標中の主要部分と認識される「FOREST」の文字より生ずる「フォレスト」の称呼及び観念を共通にする称呼、観念上類似の商標であって、かつ、本願商標の指定商品又は指定役務は、引用各商標の指定商品又は指定役務と同一又は類似の商品又は役務を包含しているものであるから、本願商標をその指定商品及び指定役務に使用した場合、商品及び役務の出所について誤認混同を生じさせるおそれが十分にあるものと判断するのが相当である。

したがって、本願商標と引用各商標とは、類似する商標であり、かつ、その指定商品及び指定役務も同一又は類似のものであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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