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結論

勝訴(請求認容)

第4条第1項第11号「称呼の類似性と要部抽出」の商標審決・判断理由(審判番号:不服2003−17392(T2003−17392/J1)|拒絶査定取消・登録)

審判番号
不服2003−17392(T2003−17392/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標(図形等・本文参照)引用商標「ヤクケン」
争点(論点)
称呼の類似性と要部抽出
適用条文
第4条第1項第11号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2003−17392(T2003−17392/J1)・不服)は、本件商標と引用商標「ヤクケン」について、商標法第4条第1項第11号への該当性が争われた事例です。主な争点は「称呼の類似性と要部抽出」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。類似する商標を出願する際は、本件の判断枠組みを踏まえて称呼・外観・観念や指定商品の重なりを事前に確認することが重要です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第32類に属する願書記載のとおりの商品を指定商品として平成14年11月12日に登録出願されたものである。

そして、その指定商品については、平成15年7月3日受付の手続補正書により第32類「竹酢液を用いてなる清涼飲料水」と補正されたものである。

2 引用商標

原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2076338号商標(以下「引用商標」という。)は、「ヤクケン」の文字を書してなり、昭和61年5月30日に登録出願、第29類「茶、コ−ヒ−、ココア、清涼飲料、果実飲料、氷」を指定商品として、同63年9月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおり、色彩を有した図形と文字の組み合わせよりなるものであるところ、これらは常に一体不可分のものとしてのみ把握されるとは限らず、図形部分、文字部分も独立して自他商品識別標識としての機能を果たし得るものと認められ、これに接する取引者、需要者は、構成中で称呼しやすい文字部分を捉え、これより生ずる称呼をもって取引にあたるものとみるのが相当である。

そこで、本願商標の文字部分についてみるに、構成中の中央左よりに大きく表された「竹酢水」の文字部分、及び「薬研」の文字の真下から右方向に配された「CHIKUSAKUSUI」の文字部分は、本願指定商品との関係においては原材料を表す語として、また、左右の側面及び右下方に小さな文字で書された部分は、商品の使用上の注意、成分表示、製造方法等を表す文言として認識されることから、ともに商標の要部とはなり得ないとするのが相当であり、簡易迅速を旨とする取引界にあっては、中央右よりに表された「薬研」及び該漢字の下方に配された「YAGEN」の文字部分を捉え、該文字部分をもって取引に当たる場合も決して少なくないものといわなければならない。

そして、「薬研」の語は、「主として漢方薬の薬種を細粉にする、金属製又は硬木製の器具」の意味を有する成語であって、その読みは「ヤゲン」と称されるものである(広辞苑第5版 株式会社岩波書店発行)。

また「薬研」の文字の真下に、「YAGEN」の文字を配してなる構成からすれば、欧文字部分が漢字部分の称呼を特定すべき役割を果たすものと無理なく認識できるものと認められるから、「YAGEN」の欧文字に相応した称呼が「薬研」の漢字より生ずる自然の称呼といわざるを得ない。

してみれば、本願商標は「薬研」及び「YAGEN」の文字部分が、本願商標の主要部とみられて取引に資される場合があり、該文字部分に相応して「ヤゲン」の称呼をも生ずるとするのが相当である。

これに対し、引用商標は、「ヤクケン」の称呼が生ずること、その構成文字に照らし明らかであり、特定の観念を有しない一種の造語よりなるものと認められる。

そこで、本願商標より生ずる「ヤゲン」の称呼と引用商標より生ずる「ヤクケン」の称呼とを比較検討するに、両者は、その音構成、構成音数に顕著な差異が認められるから、互いに相紛れるおそれのないものである。

また、両商標は、外観上相違し、かつ、引用商標は前記のとおり特定の観念を生じさせない一種の造語を表したものというを相当とするから、これと本願商標とが観念において紛れるおそれはない。

そうとすれば、本願商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれにおいても、互いに紛れるおそれのない非類似の商標といわなければならない。

したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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