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Trademark Appeal Case

著名商標の著名性減退

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−17174(T2003−17174/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「J&J GATEWAY」の欧文字を標準文字で書してなり、第9類及び第42類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成13年12月28日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、同15年5月19日及び同15年9月4日付け手続補正書により、第42類「コンピュータネットワークにおけるヘルスケアに関する情報交換のためのコンピュータプログラムの提供,電子計算機用プログラムの提供,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定において、以下の(1)及び(2)の旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

(1)本願商標は、登録第4596058号商標(以下、「引用商標」という。)と同一又は類似の商標であって、同一又は類似の商品について使用するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。

(2)本願商標は、その構成中に「ゲートウエイ インコーポレーテッド」(アメリカ合衆国カリフォルニア州所在)が、本願商標登録出願前より、「通信機器,電子応用機械器具,コンピュータ事業」等に使用している著名な商標「GATEWAY」の文字を有するものであるから、これをその指定商品・役務に使用するときは、あたかも前記会社あるいは前記会社と何らかの関係を有する商品・役務であるかの如く商品・役務の出所について混同を生じさせるおそれがあるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

3 当審の判断

(1)商標法第4条第1項第11号について

本願商標は、前記1のとおり、その指定商品を削除する補正がされた結果、引用商標の指定商品と同一又は類似の商品は、すべて削除されたと認められる。

その結果、本願商標の指定役務は、引用商標の指定商品と類似しない役務となった。

(2)商標法第4条第1項第15号について

本願商標は、上記のとおりの構成よりなるところ、構成中の「GATEWAY」の文字は、「ネットワーク同士を接続するときに必要になるハードウエアやソフトウエアのこと。」(『日経パソコン用語事典2004年版』2003年9月16日 日経BP社発行)の意味を有する語として一般に知られているものと認められる。

そして、当審において調査したところ、株式会社ジー・サーチの提供に係る新聞記事情報データベースをみると、原審説示の米国の「ゲートウエイ インコーポレーテッド」について、「ゲートウェイが日本撤退 全社員698人を解雇」の見出しのもと、「大規模なリストラ策を発表した米コンピューター大手ゲートウェイの日本法人『日本ゲートウェイ』(横浜市)は二十九日、役員を含む全社員六百九十八人を解雇、日本市場から撤退すると発表した。・・・日本ゲートウェイは一九九五年設立で、ネットや直営店を使ったメーカー直販による低価格路線でパソコン市場の拡大を狙った。だが顧客層の中心だった家庭向け需要が不振で、国内シェアは約2%と低迷していた。」(2001年8月29日 共同通信社)との記載、及び「米パソコン『ゲートウェイ』、3年ぶり日本参入 低価格路線」の見出しのもと、「米パソコンメーカー3位のゲートウェイが2日、日本市場に3年ぶりに再参入すると発表した。01年にいったん撤退、世界戦略上の重要市場として販売再開を決めた。」(2004年12月3日 朝日新聞社 東京朝刊13頁)との記載があることから、少なくとも本願商標の登録出願時の前から平成16年12月までの間、日本市場から撤退していたことが認められ、その3年余の間に、米国のパソコンメーカー「ゲートウエイ インコーポレーテッド」の使用する商標「GATEWAY」の我が国における著名性は、相当程度失われていたといい得るものである。

そうとすると、本願商標に接する取引者、需要者は、構成中の「GATEWAY」の文字より、上記米国パソコンメーカーの使用する商標「GATEWAY」を想起するというより、むしろ、前記した意味合い(ネットワーク同士を接続するときに必要になるハードウエアやソフトウエアのこと。)のコンピュータ用語としての「GATEWAY」の語を認識、理解するというのが相当である。

してみれば、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、これに接する取引者、需要者が「ゲートウエイ インコーポレーテッド」又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係がある者の業務に係る役務であるかの如く、役務の出所について混同を生ずるおそれはないというのが相当である。

(3)したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとした拒絶の理由は解消し、かつ、本願商標を商標法第4条第1項第15号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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