Trademark Appeal Case
称呼の類似性と聴別性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90631(T2003−90631/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4688197号商標(以下「本件商標」という。)は、「maxinara」及び「マクシナラ」の文字を二段に書してなり、平成14年10月21日に登録出願、第25類「被服,背負い紐,ガーター,靴下止め,ズボンつり,バンド,ベルト,履物,仮装用衣服,運動用特殊衣服,運動用特殊靴」を指定商品として、同15年7月4日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、登録異議の申立ての理由を、概要以下のように主張した。
(1)本件商標は、自己の所有に係る登録第1961968号商標、登録第2474364号商標及び登録第1128385号商標(以下「引用各商標」という。)と商標において類似し、それぞれの指定商品が同一又は類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に該当する。
引用登録第1961968号商標は、「MAXMARA」文字及び「マックスマーラ」の文字を上下二段に書してなり、昭和59年10月31日に出願され、第22類の商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同62年6月16日に設定登録、その後、平成9年5月27日に更新登録されたものである。
同登録第2474364号商標は、「MaxMara」の文字を書してなり、平成2年2月14日に出願され、第17類の商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同4年11月30日に設定登録、その後、同14年12月3日に更新登録され、同15年5月7日に第24類「布製身の回り品,かや,敷布,布団,布団カバー,布団側,まくらカバー,毛布」及び第25類「洋服,コート,セーター類,ワイシャツ類,寝巻き類,下着,水泳着,水泳帽,和服,エプロン,えり巻き,靴下,ゲートル,毛皮製ストール,ショール,スカーフ,足袋,足袋カバー,手袋,布製幼児用おしめ,ネクタイ,ネッカチーフ,バンダナ,保温用サポーター,マフラー,耳覆い,ずきん,すげがさ,ナイトキャップ,ヘルメット,帽子」に書換登録されたものである。
同登録第1128385号商標は、「マックス マーラー」の文字及び「MAX MARA」文字を上下二段に書してなり、昭和46年11月19日に出願され、第17類の商標登録原簿に記載の商品を指定商品として、同50年6月23日に設定登録、その後、同60年11月14日及び平成7年9月28日に更新登録されたものである。
(2)商標「MAXMARA」は、申立人及びその日本法人である「株式会社マックスマーラジャパン」の商標として、本件商標の登録出願前より、我が国を始め世界的に周知著名になっており、本件商標はこれと類似するから、これをその指定商品に使用するときには、取引者又は需要者は、その商品が申立人或いは申立人と何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかの如く認識するものであり、本件商標は、商品の出所について混同させるおそれがある。したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号の規定に違反してされたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成中の上段の「maxinara」の欧文字が、特定の意味合いを有する既成の語ではなく、このような場合、我が国で一般に親しまれた英語にならって発音されることが少なくないから、たとえば「maxim」が「マクシム」(maksimu)と「maxi」の部分が「マクシ」(maksi)発音されること及び下段の「マクシナラ」の片仮名文字が上段の「maxinara」の読みを特定するものとして、把握、理解されることから、本件商標は、該「マクシナラ」及び「maxinara」の文字部分に相応し、「マクシナラ」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
一方、引用商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応し「マックスマーラ」の称呼を生ずるものである。
そこで、本件商標より生ずる「マクシナラ」の称呼と、引用商標より生ずる「マックスマーラ」の称呼を比較するに、両称呼は、長音と促音の有無の差を有するもののそれぞれ5音からなり、語頭において「マ」の音、語尾において「ラ」の音及び中間において「ク」の音を有する点で共通し、他の音を異にするものである。加えて「マックスマーラ」が、「マックス」と「マーラ」の二音節に区切って発音されるのに対し、「マクシナラ」は、特に切れ目なく一気に発音されるから、両称呼を一連に称呼するときには、語感、語調を異にし、十分に聴別し得るものである。
また、本件商標と、引用各商標の構成は、前記1及び2のとおりであるから、外観上相紛れるおそれのないものである。
さらに、観念上も共に造語よりなるから、比較すべくもないものである。
してみれば、本件商標と引用各商標とは外観、称呼及び観念の何れにおいても非類似の商標と認められるから、本件商標は商標法第4条第1項第11号の規定に違反して登録されたものということはできない。
次に、本件商標が、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当するか否かについて判断するに、本件商標と引用各商標とは外観、称呼及び観念の何れにおいても非類似の商標と認められる商標であること前記のとおりであり、両商標は別異の商標として認識されるものであるから、たとえ「MAXMARA」が商品「婦人用被服」について広く知られているとしても、商標権者が本件商標をその指定商品に使用した場合、申立人又は申立人と関係のある者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
してみれば、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号の規定に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する
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