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Trademark Appeal Case

品質表示と著名標章の類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90375(T2004−90375/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4752450号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1 本件商標

本件登録第4752450号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成15年6月20日に登録出願、第32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年3月5日に設定登録されたものである。

2 登録異議の申立ての理由

(1)商標法第4条第1項第7号

本件商標は、その構成中に「ゼロゼロセブン」の文字を含むところ、登録異議申立人及びその関連会社(両者を合わせ、以下「申立人ら」という。)の提供に係る人気映画作品シリーズ及び原作であるスパイ小説の総称である「007」(以下「引用標章」という。)は、「ゼロゼロセブン」又は「ダブルオーセブン」と称呼され著名なものであるから、当該映画に関する権利を何ら有さない商標権者が自己の商標の一部に「ゼロゼロセブン」の文字を含む商標を登録することは、商取引の信義則及び国際信義に照らし穏当ではない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。

(2)商標法第4条第1項第15号

本件商標は、その構成中に「ゼロゼロセブン」の文字部分により、需要者等に前記映画作品等を想起させ、本件商標が使用された商品が当該作品と何らかの関係がある商品であるかのような印象を与えるものであり、その結果、申立人らの業務に係る商品等と出所の混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に該当する。

(3)以上のとおり、本件商標は、商標法第4条第1項第7号及び同第15号に該当するものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3 当審の判断

(1)本件商標について

本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるものであるところ、その構成中、上段に書された「Asahi」の文字部分は、本件商標権者がその営業に係るビール、清涼飲料等について使用し、需要者の間に広く認識されている標章と認められ、本件商標中きわめて強い識別機能を有する部分であるといえる。

これに対し、本件商標中の「0.07」の文字部分は、商品の成分の含有率等を表したと理解されるものであって、その上に書された「ゼロゼロセブン」の文字部分は、該「0.07」の片仮名表記と理解されるものであるから、「ゼロゼロセブン」及び「0.07」の文字部分全体として、商品の品質を表示したものと認識され、自他商品の識別標識としての機能を有しないか、若しくはきわめて弱いものとみるのが相当である。

そうすると、本件商標は、その構成中の「ゼロゼロセブン」のみが単独で自他商品の識別機能を発揮するものとして認識され得ないというべきである。

(2)商標法第4条第1項第7号及び同第15号該当性について

前記(1)で認定したとおり、本件商標中の「ゼロゼロセブン」の文字部分は、商品の品質表示部分である「0.07」の片仮名表記であって、それ自体独立して認識されるものではなく、本件商標が使用される商品と引用標章が使用される映画作品及びその原作である小説とは、商品の品質、流通系統等において著しく異なるものであることも併せ考慮すれば、本件商標に接する需要者は、その構成中の「ゼロゼロセブン」の文字より申立人らの取扱いに係る映画作品等を想起、連想することはないというのが相当である。

そうとすれば、本件商標は、これをその指定商品に使用しても、該商品が申立人らの業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものであり、また、商取引の信義則、社会の一般的道徳観念に反するものともいえない。

(3)むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同第15号に違反してされたものでないから、商標法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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