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Trademark Appeal Case

周知商標の立証と不正目的

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90197(T2004−90197/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4738850号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第4738850号商標(以下「本件商標」という。)は、平成15年5月29日に登録出願され、別掲に示すとおりの構成よりなり、第18類、第21類、第25類、第30類、第42類及び第43類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成16年1月9日に設定登録されたものである。

2.登録異議の申立ての理由(要旨)

登録異議申立人(以下「申立人」という。)がケーキ、ピザ、パスタ、シーフード等の飲食物及びそれらの提供サービスについて使用する商標「The Cheesecake Factory」(以下「引用商標」という。)は、本件商標の出願時点には、既にアメリカ及び我が国の需要者間で周知・著名な商標となっており、本件商標はこれと類似するものである。

そして、企業における事業の多角化が一般的となった現在の状況にあっては、本件商標がその指定商品に使用された場合には、申立人の商品の姉妹品あるいは申立人と経済的・組織的に何らかの関係にある者の業務に係る商品であるかの如く、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。

さらに、申立人の周知・著名な引用商標と類似する本件商標については、当該周知・著名商標が我が国で登録されていないことを奇貨として、申立人の我が国への参入を阻止する、あるいは当該引用商標の出所表示機能を希釈化させるという不正の目的が推認できるものである。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。

3.当審の判断

(1)本件商標及び引用商標の構成は、それぞれ前記のとおりであり、本件商標は黒塗りの正四角形内に英文字の「C」の如き図形を外側は太く内側はやや細い二本の白抜き図形で描き、その内側に白抜きで「Cheese」「Cake」「Factory」の各文字を3段に横書きし、その右側に小さく楕円状の図形を配してなる構成よりなるところ、その構成中、文字部分も独立して自他商品・役務の識別標識としての機能を果たすものといえるから「Cheese Cake Factory」の文字に相応して「チーズケーキファクトリー」の称呼を生じるものである。

他方、引用商標「The Cheesecake Factory」の構成中の「The」の文字は英語の定冠詞を表す識別力のない文字部分と言えるから、「Cheesecake Factory」の文字より「チーズケーキファクトリー」の称呼をも生じ、したがって、両商標は上記称呼を共通にする類似の商標とみるのが相当である。

(2)次に本件商標をその指定商品について使用した場合、申立人の業務に係る商品と誤認混同を生ずるおそれがあるか否かについて判断する。

申立人の提出に係る甲第1号証ないし甲第11号証によれば、引用商標が申立人の業務に係る飲食物の提供の役務について使用されていることは認められるとしても、提出に係る証拠は、本件商標の出願日後に打ち出されたインターネット上の掲載記事及び本件商標の出願前の日付ではあるが申立人と日本で営業する1社との取引書類等に限られており、これらの証拠をもってしては、引用商標が本件商標の登録出願時に我が国の需要者間に広く認識されていたものとは認められない。

なお、申立人がハワイで最大級のレストランをオープンさせたのは本件商標の出願後の平成15年12月10日である。

してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品及び指定役務に使用しても、これより申立人の引用商標を連想・想起させることはなく、その商品及び役務が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。

(3)さらに、本件商標が不正の目的で使用するものに当たるか否かについて判断するに、当審において調査したところ、本件商標の商標権者は、本件商標のほかに「Cheese Cake Factory」の文字(一連に書してなる。)と楕円状の図形よりなる商標を本件商標の登録出願日の16年も前の昭和62年3月13日に、第30類「コーヒーを加味してなるチーズケーキ」及び第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定して登録出願を行い、それぞれ商標登録がなされていたことを認めることができる(登録第2229841号及び同第2205600号商標)。

また、その後も第42類「飲食物の提供」について、平成12年6月12日に登録出願し、商標登録されていることも認められる(登録第4603605号商標)。

以上のことからすると、本件商標が申立人の引用商標と類似するとしても

、本件商標は、引用商標の出所表示機能を希釈化させたり、又は、申立人の我が国への参入を阻止するなど不正の利益を得る目的をもって使用するものではないと判断するのが相当であって、他に上記認定を覆すに足る証左は見当たらない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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