Trademark Appeal Case
称呼・外観の類否判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90193(T2004−90193/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4738500号商標(以下「本件商標」という。)は、平成15年5月16日に登録出願され、「ムコスタール」の文字を標準文字で書してなり、第5類「薬剤」を指定商品として、平成16年1月9日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)本件商標は、昭和56年3月23日に登録出願され、「ムコサール」の文字と「Mucosal」の文字とを上下二段に横書きしてなり、第1類「化学品、薬剤、医療補助品」を指定商品として、昭和59年7月25日に設定登録された登録第1705062号商標(以下「引用商標」という。)と称呼において類似するものであり、かつ、本件商標の指定商品は引用商標の指定商品中に含まれるものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
(2)また、引用商標は、登録異議申立人(以下「申立人」という。)が製造し、申立人のグループ会社の日本法人を通じて販売されている医療用薬品「除放性 気道潤滑去痰剤」の商標として、本件商標の出願時において、すでに周知著名となっていたものであるところ、本件商標は、これと類似するものであるから、本件商標がその指定商品に使用されたときには、申立人の取り扱う引用商標の姉妹品か、または申立人と何らかの関係を有する商品であるかのように、その出所について混同を生じせしめるおそれがある。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、前記のとおり「ムコスタール」の文字よりなるから、その構成文字に相応して「ムコスタール」の称呼を生ずること明らかである。
他方、引用商標は、前記したとおり「ムコサール」の文字と「Mucosal」の文字とを併記してなるものであるから、その構成文字に相応して「ムコサール」の称呼を生ずるものである。
しかして、本件商標より生ずる「ムコスタール」の称呼と引用商標より生ずる「ムコサール」の両称呼は、前者が長音を含む6音であるのに対し、後者は長音を含む5音でその構成音数が異なり、それぞれの中間部において「スタ」の音と「サ」の音という顕著な差異を有するものであるから、これらの差異が両称呼の全体に及ぼす影響は、決して少ないものでなく、両称呼は十分に聴別し得るものといわなければならない。
また、両商標は、外観においても、本件商標は片仮名文字のみからなり、しかも引用商標の片仮名文字部分に比べ後半部において「スタ」と「サ」との差異を有し、加えて、引用商標は片仮名文字と欧文字とを併記してなるものであるから、一般的な注意力を持ってすれば、十分に区別し得る差異を有するものと判断するのが相当である。
さらに、観念については、本件商標は造語と認められるから引用商標とは比較すべきところがない。
してみれば、本件商標と引用商標とは、称呼、外観及び観念のいずれよりみても非類似の商標といえるものである。
(2)出所の混同の有無について
申立人より提出された証拠によれば、引用商標が申立人の業務に係る医療用薬品「除放性 気道潤滑去痰剤」について使用されていることは認められるが、提出に係る証拠からは、引用商標が本件商標と混同を生ずるおそれがある程に需要者の間に広く認識されていたものとは認められない。しかも、本件商標は、前述のとおり引用商標とは、十分に区別し得る非類似の商標といえるものであるから、本件商標をその指定商品に使用しても、これより申立人の引用商標を連想・想起させることはなく、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものとは認められない。
(3)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号及び同第15号に違反して登録されたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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