Trademark Appeal Case
結合商標の称呼と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90201(T2004−90201/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4739594号商標(以下「本件商標」という。)は、「オーシャニックディーバ」の文字と「Ocianic Diva」の文字とを二段に横書きしてなり、平成15年5月16日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年1月9日に設定登録されたものである。
2 引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)が引用する登録商標は、以下のとおりである。
(1)登録第1274452号商標(以下「引用商標1」という。)は、「DIVA」の文字を横書きしてなり、昭和48年5月14日に登録出願、第4類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同52年6月6日に設定登録されたものである。
(2)登録第4222747号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成9年10月7日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同10年12月18日に設定登録されたものである。
3 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)商標権者が本件商標をその指定商品に付して業務(製造、販売)を行っている事実はない(甲第1号証)。
よって、本件商標は、商標法第3条第1項柱書きの要件を具備しない。
(2)各引用商標は、本件商標の登録出願前より、我が国において、商品「せっけん類,歯磨き,化粧品,香料類」の商標として著名になっていた。また、本件商標は、各引用商標と類似する商標であり、指定商品も抵触する。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号及び同第15号に該当する。
(3)商標権者が本件商標を各引用商標と同一又は類似する商品について使用しようとする行為は、申立人の著名商標のただ乗りに該当し、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第7号に該当する。
(4)本件商標は、他人の業務に係る商品を表示するものとして外国又は日本国内における需要者の間に広く認識されている商標と同一又は類似の商標であって、不正の目的をもって使用するものである。
よって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号に該当する。
(5)したがって、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第3条第1項柱書きについて
申立人は、甲第1号証(AOLサーチによる「オーシャニックディーバ」の語の検索結果)を根拠に、「申立人の調査した範囲において、商標権者が、本件商標をその指定商品に付して業務(製造、販売)を行っている事実は発見できなかった。」旨主張するが、甲第1号証のみをもって、本件商標の商標権者が本件商標を自己の業務に係る商品について使用をしていないことが明白であると断定することはできない。
したがって、甲第1号証をもって、本件商標が商標法第3条第1項柱書きの要件を具備していないとする申立人の主張は採用することができない。
(2)商標法第4条第1項第10号及び同第15号について
本件商標は、前記のとおり、「オーシャニックディーバ」の文字と「Ocianic Diva」の文字とを二段に横書きしてなるものであるところ、これらの文字は、全体として外観上まとまりよく一体的に表されているばかりでなく、これより生ずると認められる「オーシャニックディーバ」の称呼は、格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものである。また、本件商標中の「オーシャニック」、「Ocianic」の文字部分が商品の品質等を表示する語として、普通に使用されている事実も見あたらないし、他に本件商標を「オーシャニック」、「Ocianic」と「ディーバ」、「Diva」とに分離して、「ディーバ」、「Diva」の文字部分のみを抽出して考察しなければならない格別の理由は見出し難いところである。
してみると、本件商標は、構成する文字全体をもって一体不可分の造語を表したと認識されるとみるのが相当であるから、その構成文字に相応して、「オーシャニックディーバ」の一連の称呼のみを生ずるものといわなければならない。
そうすると、本件商標は、その構成中の「ディーバ」、「Diva」の文字部分に強い自他商品の識別機能を有するとし、これを前提に、各引用商標と外観、称呼及び観念において類似するとする申立人の主張は、前提において誤りがあり、失当である。
したがって、本件商標と各引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても互いに紛れるおそれのない非類似の商標というべきである。
また、本件商標の登録出願前に我が国で発行されたと認め得る甲第9号証によれば、引用商標1若しくは引用商標2中の要部とみられる「FLEUR de DIVA」の文字部分を表示した香水は、本件商標の登録出願前より、「エマニュエル ウンガロ」のブランドで販売されていたことが認められるが、提出された証拠を総合してみても、引用商標1若しくは引用商標2中の「FLEUR de DIVA」の文字部分が申立人の業務に係る商品「香水」を表示するためのものとして、本件商標の登録出願前よりその需要者の間で広く認識されていたものと認めることはできない。
そうすると、上記認定のとおり、本件商標は、その構成中の「ディーバ」、「Diva」の文字部分のみが独立して認識されるものではないことも併せ考えると、これをその指定商品に使用しても、該商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるかのように、商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
(3)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について
前記認定のとおり、各引用商標が申立人の業務に係る商品「香水」を表示するためのものとして、本件商標の登録出願前より著名性を獲得していたものと認めることは困難であり、かつ、本件商標は、各引用商標とは非類似の商標である。
したがって、本件商標は、これをその指定商品について使用することが、各引用商標にただ乗りするものとみることはできないから、公の秩序又は善良の風俗を害するおそれのある商標といえないものであり、また、不正の目的をもって使用するものということもできない。
(4)以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項柱書き、同法第4条第1項第10号、同第15号、同第7号及び同第19号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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