Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90240(T2004−90240/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4743666号商標(以下「本件商標」という。)は、「LEONARDO CENBALE」の欧文字を横書きしてなり、平成15年5月7日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年1月23日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の2件の登録商標を引用している(以下、これらの商標を総称して「引用各商標」という。)。
(a)登録第4024761号商標は、「LEONARD」の欧文字を横書きしてなり、平成5年6月30日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年7月11日に設定登録されたものである。
(b)登録第4624982号商標は、別掲のとおりの構成よりなり、平成13年7月25日に登録出願、第18類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年11月29日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第8号、同第10号及び同第11号について
本件商標は、「LEONARDO」と「CENBALE」との結びつきに何らの必然性もないから、「LEONARDO」と「CENBALE」とを一連一体にのみ認識すべき何らの必然性も無く、「LEONARDO」及び「CENBALE」はそれぞれ要部である。
そうとすれば、本件商標における「LEONARDO」と引用各商標とは、語尾の「O」の有無の相違にすぎず外観において類似し、また、引用各商標の「LEONARD」からはフランス語読みの「レオナール」の称呼の他に、ローマ字読みの「レオナルド」の称呼をも生じるから、両商標は、称呼においても類似する。
そして、申立人は「LEONARD」で知られるファッションメーカーであり、レオナールファッションは、世界で最も美しいプリントとして「花のレオナール」のイメージで受けとめられており、本件商標の出願当時には、申立人の略称である「LEONARD」及び衣類、かばん類、布地等の商品に使用する商標である「LEONARD」は、日本を含め世界的に著名なものとなっていた。
よって、本件商標は、申立人の著名な略称であり、著名な商標である「LEONARD」を含み、引用各商標に類似するものであるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号、同第10号及び同第11号に違反してされたものであり、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記したとおり、「LEONARDO」と「CENBALE」の各文字を半文字程度の間隔をもって、外観上まとまりよく一体的に表されているところ、我が国においては、イタリアの画家・彫刻家である「Leonardo da Vinci」が「レオナルド ダ ヴィンチ」と呼ばれて広く知られていることから、本件商標構成中の「LEONARDO」の文字は、「レオナルド」と読まれる男子の名として理解されるものであり、これに「CENBALE」を結合して人名を表したと理解・認識されるものということができる。そして、これより生ずると認められる「レオナルドセンベール」の称呼も格別冗長というべきものでなく、よどみなく一連に称呼し得るものであって、他に構成中の「LEONARDO」の文字部分のみが独立して認識されるとみるべき特段の事情は見い出せない。
そうとすると、本件商標は、その構成文字全体をもって一体不可分のものとして認識し把握されるとみるのが自然であり、その構成文字全体に相応して「レオナルドセンベール」の称呼のみを生ずるものというべきである。
他方、引用各商標は、前記あるいは別掲のとおりの構成よりなるものであるところ、申立人の提出に係る甲各号証に徴してみれば、申立人の使用に係る「LEONARD」の商標は、専ら「レオナール」と表記して取引に供されていることが認められるから、引用各商標からは、フランス語読みの「レオナール」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
してみれば、本件商標と引用各商標とは、その音構成、構成音数において明らかな差異を有するものであるから、称呼において類似するものとはいえず、外観及び観念においても類似するところは見当たらない。
また、上記のとおり、申立人の使用に係る「LEONARD」の商標は「レオナール」と表記され、甲各号証によれば、申立人の業務に係る「被服」等の商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたことは認められるとしても、本件商標は、上述のとおり、その構成文字全体をもって特定の人名からなる固有の商標と認識されるものであるから、本件商標のかかる構成にあっては、「LEONARDO」の文字部分が欧米における男子の名と理解されることはあっても、申立人の略称である「LEONARD」を含む商標として認識されるとか、申立人の業務に係る商品の商標を想起させることはないものというべきである。
そうとすれば、本件商標は、申立人の名称の著名な略称を含む商標とは認められず、また、本件商標と申立人の使用に係る商標「LEONARD」とは、前記したとおり非類似の商標であり、取引者・需要者により別異の商標として認識、理解されるとみるのが相当である。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第8号、第10号及び同第11号に違反してされたものでないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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