Trademark Appeal Case
商標の称呼・外観の類否
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90228(T2004−90228/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4742147号商標(以下「本件商標」という。)は、「LaADORE」の欧文字と「ラアドア」の片仮名文字とを二段に横書きしてなり、平成15年3月7日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同16年1月23日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、下記の2件の登録商標を引用している(以下、これらの商標を総称して「引用各商標」という。)。
(a)登録第4268572号商標は、「J’ADORE」の欧文字を標準文字で表してなり、平成10年2月20日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同11年4月30日に設定登録されたものである。
(b)登録第4376886号商標は、別掲のとおりの構成よりなり、平成11年5月7日に登録出願、第3類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同12年4月14日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第15号について
引用各商標は、申立人の業務にかかる「香水」に使用されている著名な商標であり、我が国においても、2001年において、人気の香りベスト10に入っており、数々の雑誌に大々的に広告を行っているほか、インターネットのHPにおいても、人気の香水として掲載されている(甲第6号証ないし同第12号証)。
引用各商標は「ジャドール」の称呼を生ずるものであり、本件商標は、その構成中の「LaADORE」の文字部分も独立して認識され、「ADORE」がフランス語で「崇敬する、あがめる」等の意味合いを有することから、「ラドール」の称呼をも生ずるというべきである。そして、本件商標構成中の独立して認識され得る「LaADORE」の文字部分と引用各商標とを比較すると、両者は外観上、7文字と6文字の差異はあるものの、本件商標の「ADORE」部分は、すべて著名な引用各商標「J’ADORE」に含まれており、わずかに、語頭における「La」と「j’」の差異があるにすぎないものであるから、両者は全体として非常に紛らわしいものとなっている。
以上の要素を総合的に勘案すると、著名な引用各商標と外観上、非常に紛らわしいというべき本件商標が引用各商標の指定商品と同一の指定商品に使用された場合、本件商標に接する取引者・需要者は、恰も申立人若しくは申立人と経済的又は組織的に何らかの関係がある者の業務に係る商品であるかと誤認し、その商品の出所について混同を生ずるおそれがあるものというべきである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、本件商標の登録は、取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、その読みを特定したものと無理なく理解される片仮名文字部分から「ラアドア」の称呼を生ずるものとみるのが自然であり、申立人が主張しているように、欧文字部分をフランス語読みにしたとしても、「ラアドール」の称呼を生ずるものとみるのが相当である。
一方、引用各商標は、申立人の提出に係る甲号証における使用の実情に照らしてみれば、「ジャドール」の称呼を生ずるものということができる。
そうとすれば、本件商標から生ずる「ラアドア」あるいは「ラアドール」の称呼と引用各商標から生ずる「ジャドール」の称呼とは、その音構成において明らかな差異を有し、全体の語調・語感も異にするものであるから、互いに明瞭に区別し得る差異を有するものと認められる。
また、本件商標と引用各商標の欧文字部分の外観のみを比較してみても、商標における識別上重要な要素を占める語頭の文字部分において、「La」と「J’」あるいは「j’」の差異を有するものであるから、通常の注意力をもってすれば、その外観を見誤ることはないものというべきである。
更に、本件商標からは直ちに特定の意味合いを理解し得るものとはいえないから、両者の観念については比較すべくもない。
したがって、本件商標と引用各商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標である。
そうとすれば、本件商標の登録出願時において、引用各商標が申立人の業務に係る商品「香水」を表示する商標として取引者・需要者の間に広く認識されていたものであるとしても、本件商標と引用各商標とは、十分に区別し得る別異の商標というべきであるから、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者をして引用各商標を連想又は想起させるものとは認められず、その商品が申立人又は同人と経済的若しくは組織的に何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかの如く、その商品の出所について混同を生じさせるおそれはないものといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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