Trademark Appeal Case
商標の称呼・外観・観念の類似性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90478(T2004−90478/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4769322号商標(以下「本件商標」という。)は、平成15年9月3日に登録出願され、「スリムエット」の文字を標準文字により横書きしてなり、第30類「茶」を指定商品として、同16年5月14日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由(要旨)
(1)本件商標は、平成6年12月26日に登録出願され、「スリエット」の文字を横書きしてなり、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同9年5月30日に設定登録された登録第4004640号商標(以下「引用商標1」という。)、同じく平成13年5月30日に登録出願され、「スリエットライフ」の文字を標準文字により横書きしてなり、第29類、第30類及び32類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、同14年4月19日に設定登録された登録第4560841号商標(以下「引用商標2」という。)と称呼上類似し、その指定商品も同一又は類似するものである。
また、本件商標と引用商標1とは外観上も類似し、さらに、本件商標と引用各商標は、共に「スリム」の語と「ダイエット」の語を組み合わせて短縮した語から構成されている点で共通し、言葉全体が持つイメージがきわめて近似しており、それぞれの商標に接する需要者は、本件商標と引用各商標とを観念上、混同するおそれが大きい。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に該当するものである。
(2)引用各商標は、本件商標の出願時においてすでに、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の商品「茶風味の清涼飲料」を表示するものとして需要者の間に広く認識されていた周知商標である。よって、「茶」を指定商品とし、申立人の引用各商標に類似する本件商標は、申立人の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがある。
また、本件商標は、引用商標1が申立人の商品「茶風味の清涼飲料」を表示するものとして日本国内において周知となった直後に、これと類似する商品「茶」について出願したものであるから、不正の目的をもって使用するものである。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号及び同第19号に該当するものである。
3.当審の判断
(1)本件商標と引用商標との類否について
本件商標は、前記のとおり「スリムエット」の文字よりなるから、その構成文字に相応して「スリムエット」の称呼を生ずる造語よりなるものと認められる。
これに対し、引用各商標は、前記とおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応して、引用商標1は、「スリエット」の称呼を生ずる造語よりなるものと認められ、引用商標2は、「スリエットライフ」を生ずる造語よりなるものと認められる。
そこで、本件商標より生ずる「スリムエット」の称呼と引用商標1より生ずる「スリエット」の称呼とを比較するに、前者は5音構成で「スリム」「エット」と2音節風に発音され聴取されるといえるものであるのに対し、後者は4音構成で一気に称呼されるものであるから、それぞれを一連に称呼しても語感語調が相違し、両称呼は明確に聴別し得るものとみるのが相当である。
次に、本件商標と引用商標2の称呼についてみるに、両者は構成音数の明らかな相違により十分聴別可能なものというのが相当である。
なお、申立人は、本件商標と引用商標1とは外観上も類似し、さらに、本件商標と引用各商標はともに、「スリム」の語と「ダイエット」の語を組み合わせて短縮した語から構成されている点で共通し、言葉全体が持つイメージがきわめて近似しており、それぞれの商標に接する需要者は、本件商標と引用各商標とを観念上、混同するおそれが大きい。との主張をしているが、本件商標は文字数6字からなり、その中間に「ム」の文字を有するもので、「スリエット」の文字からなる引用商標1と外観において類似するものとはいえない。
また、本件商標構成中の「スリム」が「細身の」の意を表す語であると認識されることがあるとしても、本件商標と引用各商標はともに、一連の造語よりなると認められ、需要者をしてこれが「スリム」の語と「ダイエット」の語を組み合わせて短縮した語から構成されているものと認識するとまではいうことができないから、この点に関する申立人の主張は採用することができない。
したがって、本件商標と引用商標は、外観、称呼及び観念のいずれよりみても非類似の商標といわなければならない。
(2)出所の混同の有無について
申立人より提出された証拠によれば、申立人の引用商標が申立人の業務に係る商品「茶風味の清涼飲料」の商標として、取引者・需要者間にある程度、認識されているものと認められるが、本件商標は、前述のとおりの構成よりなるものであって、引用商標とは、類似しない別異の商標とみるのが相当である。
してみれば、商標権者が本件商標をその指定商品に使用しても、これより申立人商標等を連想・想起させることはなく、その商品が申立人又は申立人と何らかの関係を有する者の業務に係るものであるかのように、その商品の出所について混同を生ずるおそれはないものといわざるを得ない。
(3)不正の目的の使用について
本件商標は、前述のとおりの構成よりなるものであって、申立人の引用商標とは、類似しない別異の商標とみるのが相当であるから、不正の目的をもって使用するものであるということはできない。。
(4)したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号、同第15号及び同第19号に違反して登録されたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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