Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90526(T2004−90526/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4774549号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲(1)のとおりの構成よりなり、平成15年10月7日に登録出願、第14類「身飾品(「カフスボタン」を除く。)」を指定商品として、同16年5月28日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
(1)引用商標
登録異議申立人(以下「申立人」という。)の引用する国際登録第737870号商標(以下「引用商標」という。)は、別掲(2)のとおり、「roberto cavalli」の欧文字を横書きしてなり、Beneluxを第一国出願(2000年3月21日)とするパリ条約に基づく優先権を伴う商標登録出願として、平成12年5月24日を国際登録の日とし、第14類「Watches, clocks. 」(和訳「 腕時計,時計」)を指定商品として、平成13年8月24日に設定登録されたものである。
(2)商標法第4条第1項第11号について
本件商標は、多数のアルファベット文字で冗長に構成されているから、簡易迅速を尊ぶ商取引においては、前半を省略して、後半の「cavalli」から「カバリ」又は「キャバリ」の自然称呼を生ずるものである。引用商標についても同様の事情により、後半の「cavalli」から「カバリ」又は「キャバリ」の自然称呼を生ずるものであるから、両商標は、称呼上互いに類似であり、その指定商品も互いに類似する商品である。
(3)商標法第4条第1項第19号及び同第7号について
引用商標は、イタリア出身の著名なデザイナー「Roberto Cavalli」の名前であって、本件商標の登録出願前から国際的に著名である。本件商標は、その著名な商標中の「Cavalli」をそっくり本件商標中に取り込み、あたかも、引用商標と営業的に、また商品的に関連があるように需要者に思いこませる意図の下に、引用商標に化体した信用にフリーライドする目的を持って出願されたものであるから、本件商標の登録は、国際信義に反し、公序良俗に反するものである。
(4)商標法第4条第1項第10号について
引用商標は、申立人の商標として広く一般に知られているから、これと類似する本件商標がその指定商品に使用された場合、商品の出所について混同を生ずるおそれがある。
(5)したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号、同第15号及び同第19号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである。
3 当審の判断
(1)商標法第4条第1項第11号及び同第10号について
本件商標は、別掲(1)に示したとおり、「jusutocavalli」の文字からなるところ、構成文字中の「jusuto」と「cavalli」の文字の間に軽重の差もなく外観上においてまとまりよく一体的に表現されており、これより生ずる「ジュスト(ジャスト)カバリ」又は「ジュスト(ジャスト)キャバリ」の称呼も淀みなく一連に称呼し得るものである。
そうとすれば、本件商標は、該構成文字全体に相応して「ジュスト(ジャスト)カバリ」又は「ジュスト(ジャスト)キャバリ」の一連の称呼のみを生ずる不可分一体の商標というべきであって、構成中の「cavalli」の文字部分のみが独立して認識されることはないとみるのが相当である。加えて、本件商標の指定商品と引用商標の指定商品とは、生産者を全く異にし、流通系統、用途等の点をも異にするものである。
してみれば、本件商標から「cavalli」の文字部分のみを抽出し、そのうえで、本件商標と引用商標とが類似するものとする申立人の主張は採用できない。
その他、本件商標と引用商標とを類似するものとすべき特段の理由は、見出せない。
したがって、本件商標と引用商標とは、外観、称呼及び観念のいずれの点においても紛れるおそれのない非類似の商標であるから、商標法第4条第1項第11号及び同10号に該当しない。
(2)商標法第4条第1項第19号及び同第7号について
申立人提出の甲各号証によれば、引用商標が被服に使用されているもので
あるといい得ても、本件商標と引用商標とは、上述の(1)のとおり、互いに紛れるおそれのない非類似の商標であり、商品の出所について混同を生ずるおそれもない別異の商標であって、本件商標から引用商標ないしは申立人を直感、連想又は想起するようなことはないから、本件商標を採択使用することが、直ちに引用商標の名声にフリーライドするということはできず、引用商標の顧客吸引力に便乗したものともいえず、また、不正の目的をもって使用するものであることの証左もない。さらに、国際信義に反するとすべきものとも認められないし、その他、本件商標が公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがあるとすべき理由は見出せない。
したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第19号及び同第7号に該当しない。
(3)むすび
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号、同第10号、同第11号及び同第19号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。
よって、結論のとおり決定する。
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