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Trademark Appeal Case

結合商標の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90147(T2004−90147/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4730510号商標の登録を維持する。

理由テキスト

1.本件商標

本件登録第4730510号商標(以下「本件商標」という。)は、「SPAMASSASSIN」の欧文字を標準文字により書してなり、2002年7月30日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して平成15年1月30日に登録出願、第9類「コンピュータソフトウェア,コンテンツフィルタリング用コンピュータソフトウェア,電子メール用コンピュータソフトウェア,電子メールフィルタリング用コンピュータソフトウェア,電子応用機械器具及びその部品,耳栓,加工ガラス(建築用のものを除く。),アーク溶接機,金属溶断機,電気溶接装置,オゾン発生器,電解槽,検卵器,金銭登録機,硬貨の計数用又は選別用の機械,作業記録機,写真複写機,手動計算機,製図用又は図案用の機械器具,タイムスタンプ,タイムレコーダー,パンチカードシステム機械,票数計算機,ビリングマシン,郵便切手のはり付けチェック装置,自動販売機,ガソリンステーション用装置,駐車場用硬貨作動式ゲート,救命用具,消火器,消火栓,消火ホース用ノズル,スプリンクラー消火装置,火災報知機,ガス漏れ警報器,盗難警報器,保安用ヘルメット,鉄道用信号機,乗物の故障の警告用の三角標識,発光式又は機械式の道路標識,潜水用機械器具,業務用テレビゲーム機,電動式扉自動開閉装置,乗物運転技能訓練用シミュレーター,運動技能訓練用シミュレーター,理化学機械器具,写真機械器具,映画機械器具,光学機械器具,測定機械器具,配電用又は制御用の機械器具,回転変流機,調相機,電池,電気磁気測定器,電線及びケーブル,電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気ブザー,電気通信機械器具,磁心,抵抗線,電極,消防艇,ロケット,消防車,自動車用シガーライター,事故防護用手袋,防じんマスク,防毒マスク,溶接マスク,防火被服,眼鏡,家庭用テレビゲームおもちゃ,携帯用液晶画面ゲームおもちゃ用のプログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,スロットマシン,ウエイトベルト,ウエットスーツ,浮袋,運動用保護ヘルメット,エアタンク,水泳用浮き板,レギュレーター,レコード,メトロノーム,電子楽器用自動演奏プログラムを記憶させた電子回路及びCD−ROM,計算尺,映写フィルム,スライドフィルム,スライドフィルム用マウント,録画済みビデオディスク及びビデオテープ,電子出版物」及び第42類「電子メールフィルタリング用コンピュータソフトウェアの提供」を指定商品及び指定役務として、平成15年12月5日に商標権の設定登録がされたものである。

2.登録異議申立の理由(要点)

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、次の理由により、本件商標の登録は取り消されるべきである旨申し立てた。

(1)本件商標は、その指定商品中に、商標権者の業務に係る商品以外の商品を含むものであるから、商標法第3条第1項柱書に該当する。

(2)本件商標は、営利目的の迷惑な電子メールを抹殺・撃退する機能、効能、用途、目的を有する「コンピュータソフトウェア、コンテンツフィルタリング用コンピュータソフトウェア」及び「コンピュータソフトウェアの提供」等の商品又は役務については、識別力を有しないものであり、また、上記以外の「コンピュータソフトウェア、コンテンツフィルタリング用コンピュータソフトウェア」等の商品又は役務については、商品の品質又は役務の質の誤認を生ずるおそれがあると認められるから、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当する。

(3)本件商標は、その登録出願前より申立人の業務に係る商品について使用され、著名であった「SPAM」商標をその構成中に含むものであるから、商標法第4条第1項第15号に該当する。

(4)本件商標は、申立人の著名商標を剽窃し、その著名性を希釈化させるものであって、不正の目的をもって使用するものであるから、商標法第4条第1項第7号及び同第19号に該当する。

3.当審の判断

(1)商標法第3条第1項柱書について

申立人は、本件商標の登録は指定商品が商標権者の業務に係る商品以外の商品を含むものであるから商標法第3条第1項柱書きに違反してされたものである旨主張しているので、先ず、この点について検討する。

商標法第3条第1項柱書きにいう「自己の業務に係る商品」には、同項柱書きが同文言の後に「について使用する商標」については商標登録を受けることができる旨規定していることからすれば、査定又は審決時を判断基準時として、法令により明らかに出願人が取り扱うことができない商品を除き、出願人が現に商標の使用をしている商品のみならず、出願人が近い将来商標の使用を予定している商品も含まれると解すべきである。

これを本件についてみるに、申立人の提出した甲各号証によっては、判断基準時となる登録査定がなされた平成15年9月4日当時、本件商標の指定商品中に法令により明らかに出願人(商標権者)が取り扱うことができない商品が包含されていたとの事実、その他「出願人(商標権者)の業務に係る商品」以外の商品が指定商品中包含されていたとすべき事実は認められない。

したがって、本件商標の登録が商標法第3条第1項柱書きに違反してされたものである旨の申立人の主張は採用することができない。

(2)商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号について

本件商標は、前記のとおり「SPAMASSASSIN」の欧文字よりなるところ、その構成態様は標準文字、すなわち同書、同大及び等間隔になるものであり、これに接する需要者等は、かかる構成にあって直ちに「SPAM」と「ASSASSIN」とに分離し、各語の意味を想起し、合わせて「営利目的の迷惑な電子メールを抹殺・撃退する」との意味合いを生じるものとはいい難いものである。そしてたとい、かかる意味合いを直感させるとしてもこれは抽象的といえるものであって、直接的に特定のコンピュータソフトウェアの機能、効能等を把握するものと認め得ないところであり、本件商標が自他商品又は役務の識別標識として機能し得ないとすることはできない。また、「SPAM」の文字が「迷惑な電子メール」の意味合いを有する語として記述的に使用されるものであることは否定しない。しかし、申立人提出に係る甲各号証からは、これがコンピュータソフトウェアの如何なる機能、効能等を表示するかの具体的な状況ないし事実は見出せないばかりか、本件商標のかかる構成にあって、「SPAM」の文字を分離・抽出して特定商品の品質又は役務の質を表わすものとまで認識して取引に当たるものということはできない

(3)商標法第4条第1項第15号について

申立人提出に係る甲各号証によれば、「SPAM」の文字よりなる商標が申立人の業務に係る商品「豚肉を主原料とするランチョンミートの缶詰」について使用され、一定の使用実績を認め得るとしても、これら提出に係る証拠をもってしては、本件商標の登録出願時において需要者に広く認識され、著名性を獲得していたものとする証左とするのは困難であって、本件商標をその指定商品又は役務に使用したとしても、申立人の業務に係る「SPAM」商標が直ちに想起し得るほどに馴染まれ、かつ、使用されている事実は認め難いから、申立人の商品或いは申立人と何らかの関係を有する者の商品又は役務であるかの如く、商品の出所について混同を生じるおそれはないものといわなければならない。

(4)商標法第4条第1項第7号及び同第19号について

本件商標は、その構成自体が矯激、卑猥、差別的な印象を与えるような文字又は図形からなるものでなく、また、申立人の「SPAM」の文字よりなる商標が本件商標の登録出願時において需要者間に広く認識されていたものとも認められないところであり、本件商標をその指定商品について使用することが社会公共の利益・一般道徳観念に反するものとすることはできない。そして、商標権者が本件商標を採択使用する行為に不正の目的があったものとの事実は、申立人提出に係る甲各号証からは認められないところである。

(5)まとめ

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第3条第1項柱書、同第3号、同法第4条第1項第7号、同第15号、同第16号及び同第19号のいずれにも違反してされたものとすることはできないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものとする。

よって、結論のとおり決定する。

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