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Trademark Appeal Case

結合商標の使用識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−10829(T2002−10829/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「お絵かきロジック」の文字を標準文字で書してなり、第9類「コンピュータネットワークを通じてダウンロードされる電子出版物,コンピュータネットワークを通じてダウンロードされるコンピュータ用プログラム・コンピュータゲームプログラム,コンピュータネットワークを通じてダウンロードされる映像及び音響データ,家庭用テレビゲームおもちゃ」、第41類「コンピュータネットワークを通じて行う電子出版物の提供,コンピュータネットワークを通じて行うゲーム・カラオケ用映像・音響・映画の提供」及び第42類「コンピュータネットワークを通じて行うコンピュータプログラム及びコンピュータゲームプログラムの提供」を指定商品及び指定役務として、平成12年12月7日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、縦、横に表示されている数字をヒントにマス目を塗って絵を完成させるパズルを指称する『お絵かきロジック』の文字を書してなるものであるから、これをその指定商品(役務)中、例えば、コンピュータネットワークを通じてダウンロードされる電子出版物,コンピュータネットワークを通じてダウンロードされるコンピュータゲームプログラム,コンピュータネットワークを通じて行う電子出版物の提供,コンピュータネットワークを通じて行うゲーム・カラオケ用映像・音響・映画の提供,コンピュータネットワークを通じて行うコンピュータゲームプログラムの提供等前記文字に照応する商品(役務)に称するときは、単に商品(役務)の品質(質)を表示したにすぎず、自他商品(役務)の識別標識としての機能を果たすものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品(役務)以外の商品(役務)に使用するときは、商品(役務)の品質(質)の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は前記構成よりなるところ、これを構成する前半の「お絵かき」の文字は「絵をかくこと、絵をかくわざ」の意味を有することばとして、また、同後半の「ロジック」は「論理、論法」等の意味を有する英語「logic」の読みを片仮名で表したものとして、いずれも一般に良く知られている語と認められる。

しかしながら、「お絵かき」と「ロジック」の両語を結合した「お絵かきロジック」の語からは、「絵をかく論理」といったほどの漠然とした意味合いが想起される場合があるとしても、常に特定の語義を有する語として一般に認識されるとは認めがたいものである。

むしろ、各語がさほど難解とはいい得ず、かつ両者が密接な関連を有しているとはいい難い日本語と外来語からなる二つの語句を結合して商標に取り入れたことには、請求人(出願人)の独自の創作性があるといえるのであって、取引者、需要者には、構成全体をもって特定の語義を有しない一種の造語として認識、把握されるとみるのが自然である。

ところで、パズルゲームの分野においては、縦軸、横軸に表示されている数字のヒントを手がかりにマス目を塗って絵やイラストを完成させるパズルゲームがあるところ、これは1980年代に日本で考案されたとされているものであって、言語にこだわらずに楽しめるパズルゲームとして、現在では世界的に広がって、親しまれるものとなっていることが認められる。

しかして、上記パズルゲームの品質、内容等の表示についてみると、該ゲームの制作、流通に係る取引者間では、それぞれの当事者が特徴のある工夫を凝らした独自のことばで称して取引に資している実情があって、一般的な名称として唯一の語が特定されている事実は見いだせず、たとえば、「ロジックパズルゲーム」、「ロジック系のパズル」、「数理パズル」等、複数の名称が使われているというのが現状である。

さらに、当審において職権をもって調査したところ、請求人(出願人)が本願商標を、1989年に同人の発行にかかるパズル雑誌の中で掲載し、それ以来、「お絵かきロジック」の文字は、少なくともパズルゲーム等を取り扱う業界において、請求人が使用し、請求人の取扱いに係る商品又は役務の商標として取引者、需要者に認識されている事実も窺えた。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品又は指定役務について使用しても、その商品の品質又は役務の質等を普通に表示したものとはいうことができず、自他商品又は役務の識別標識としての機能を充分に果たし得るものであり、また商品の品質又は役務の質について誤認を生じさせるおそれもないものと認めざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、取消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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