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Trademark Appeal Case

生薬湯の品質用途表示

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−13010(T2002−13010/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「生薬湯」の文字を標準文字で表してなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,つけづめ,つけまつ毛,かつら装着用接着剤,つけまつ毛用接着剤,洗濯用でん粉のり,洗濯用ふのり,歯磨き,家庭用帯電防止剤,家庭用脱脂剤,さび除去剤,染み抜きベンジン,洗濯用柔軟剤,洗濯用漂白剤,つや出し剤,研磨紙,研磨布,研磨用砂,人造軽石,つや出し紙,つや出し布,靴クリーム,靴墨,塗料用剥離剤」及び第5類「薬剤,歯科用材料,医療用油紙,衛生マスク,オブラート,ガーゼ,カプセル,眼帯,耳帯,生理帯,生理用タンポン,生理用ナプキン,生理用パンティ,脱脂綿,ばんそうこう,包帯,包帯液,胸当てパッド,医療用腕環,失禁用おしめ,人工受精用精液,乳児用粉乳,乳糖,はえ取り紙,防虫紙」を指定商品として、平成13年5月24日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、『薬用にする目的をもって植物、動物、鉱物などの天然物の一部を乾燥し、又はこれに簡単な加工を施した製品』を指称する語として使用されている『生薬』の文字と浴剤の商標中に商品の用途を表示するために『○○湯』等のように普通に採択使用されている『湯』の文字を普通に用いられる方法で『生薬湯』と書してなるところ、生薬は医薬品にとどまらず入浴剤に使用した場合血行促進効果や湯冷め効果があることから、生薬を配合した入浴剤が製造販売され、この商品を『生薬性入浴剤』『薬用生薬入浴剤』『生薬湯(入浴剤)』のように使用されている状況にある(例えば、インターネットで情報を公開しているサイトである(1)http://www.asf.ne.jp/savon/product_detail.asp?product%5Fid=30121%2D20%2D1 (2)http://www.tsumura.co.jp/products/otc/bath.htm (3)http://www.kit.hi-ho.ne.jp/syouwakai/tenntokuyu-syouwakai.htm)。

そうすると、これを指定商品中、生薬を配合した浴剤に使用するときは、単に、商品の品質、用途を表示するにすぎないから、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 請求人の主張

本願商標は、指定商品との関係においては、それ自体、何らの意味を表示するものではなく、全体として特定の観念を生じない造語商標というべきであり、広辞苑を検索してみても、「生薬」は記載されているが、「生薬湯」なる成語は存在しない。また、原審では、「生薬性入浴剤」の例を挙げているが、この「生薬性」なる用語も広辞苑には掲載されておらず、意味するところが不明であるうえ、「生薬性入浴剤」の用例があるからといって、「生薬湯」を顕著性なしとすべき根拠にはならない。

また、「生薬湯(入浴剤)」の用例は、「(入浴剤)」と表示されている通り、「入浴剤」の商品名称、すなわち商標としての「生薬湯」を表したものと解するのが妥当というべきであり、出願人は、「生薬湯」と表わした「入浴剤」を上市しており、前記用例は出願人の商品を使用していることを示すに他ならない。

生薬を用いたことを示す通常の用例は、「生薬配合」「生薬エキス配合」等であり、「生薬」と「湯」を直接結合した「生薬湯」は、到底通常用いられる方法で表されているとはいえず、この点からも、本願商標は、顕著性を具備し、また、品質の誤認を惹起するおそれのないことは明らかである。

4 当審の判断

(1)本願商標は、「生薬湯」の文字を横書きしてなるところ、「生薬」の語は、例えば、岩波書店発行の広辞苑によれば、「草根、木皮、花、果実、種子または犀角、麝香の類で、そのまま薬品として用い、あるいは製薬の原料とする天産物の称」とあり、また、「湯」の語については、浴剤の商標中に商品の用途を表示するために「○○湯」等のように普通に採択使用されている語である。

そして、この事実は、原審における拒絶理由通知において開示したインターネットのホームページ情報ばかりでなく、例えば、以下の新聞記事及びインターネットのホームページ情報等によっても首肯し得るものである。

(a)朝日新聞記事情報(栃木版)1993.10.9/G−Search(https://db.g-search.or.jp/wdbs4/cgi-bin/QXN7/trs_gshsp.cgi?TRS_RTYPE=798&kanrifile=kyojinfr300008363&checksuu=3)

毎週一度は銭湯の変わり湯でリラックス/県公衆浴場業環境衛生同業組合は、湯にレモンや森林浴剤、薬草などを入れ、利用者に評判の良い「変わり湯」のサービス回数を増やすことを申し合わせ、今月から始めた。・・・「変わり湯」は、既に多くの銭湯で行われてきた。湯にレモンやリンゴ、ユズを入れたり、別府や草津の温泉の香りが楽しめる浴剤を使ったり、森林浴剤や薬草で健康をうたったり。・・・○変わり湯メニュー/森林浴湯、レモン湯、薬草湯、生薬湯・・・。

(b)四国の温泉パラダイス(http://www4.mjnet.co.jp/e-komachi/onsen/o_detail.asp?k_telrn=0899847771&km_id=70)

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(c)こだわり生活空間(楽天ホームページ)(http://www.rakuten.co.jp/santeclaire/517649/590270/)

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(e)道修町漢方薬局 本格派入浴剤(http://www.infomart.or.jp/kanpoo-s/yokuzai.htm)

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(f)薬屋インターネット 通販ナガオカ販売株式会社(http://www.kusuriya.co.jp/Home/productA.DLL?PI=998019643&CI=210261&UC=&TH=&EM=)

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(2)上記した実情よりすると、「生薬湯」の語は、自然の生薬を湯に入れた銭湯等を指称するばかりでなく、浴剤についても、自然の生薬を配合した浴剤であることを表す語として、一般的に使用されているものということができる。

そうとすれば、「生薬湯」の文字からなる本願商標は、その指定商品との関係においては、「生薬を用いた湯(生薬湯)を作り出すことができる製品」の如き意味合いを容易に理解・認識させるものであるから、これをその指定商品中の「生薬を配合した浴剤」に使用しても、これに接する取引者・需要者は、単に商品の品質、用途を表示するにすぎないものと理解するにとどまり、自他商品を識別するための標識とは認識し得ないものと判断するのが相当である。

この点について、請求人は、「生薬湯」の語は成語として辞書にも掲載されておらず、造語商標というべきものであり、また、拒絶理由通知における「生薬湯(入浴剤)」の用例は請求人(出願人)の商品を示しているものである旨主張している。

しかしながら、確かに、「生薬湯」の語は、成語として広辞苑などの辞書には掲載されてはいないが、上記したとおり、浴剤についても、自然の生薬を配合した浴剤を表す語として、一般的に使用されている事実が認められることからすれば、請求人のみが使用している用語とはいえないから、この点についての請求人の主張は採用できない。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品中の「生薬を配合した浴剤」に使用するときは、単に商品の品質、用途を表示するにすぎないものであり、また、指定商品中の上記商品以外の商品に使用するときは商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。

したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、その出願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すことはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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