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Trademark Appeal Case

FINEの識別力と商品類否

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−3300(T2003−3300/J1)
審判種別不服
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

第1 本件商標登録出願

本件商標登録出願は、商標(以下「本願商標」という。)の構成を「FINE」の欧文字(標準文字による)とし、第10類「人工関節を含む医療用補綴器具,補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。)」を指定商品として、平成14年5月20日に登録出願(商標法17条の2第1項で準用する意匠法17条の3第1項の規定による、商標登録願2001−11320を原出願とする補正書(平成14年4月5日提出)に対する補正却下後の新たな商標登録出願。)され、その後、指定商品については、平成15年1月28日付及び当審における同年2月28日付の手続補正書により、最終的に「人工関節」に補正されているものである。

第2 原査定の拒絶の理由

原査定は、本願を以下の二点の理由をもって拒絶したものである。

1 商標法3条1項3号

本願商標は、「FINE」の欧文字を横書きしてなるところ、該文字は、「<砂などが>粒<粒子>の細かい」の意味合いのある英語と認められ、指定商品との関係において、これよりは「粒子の細かい補綴充てん用材料(歯科用のものを除く。)」の意味合いを理解、認識させるから、これを本願の指定商品に使用するときには、商品の品質を表示するにすぎないものと認める。したがって、本願商標は、商標法3条1項3号に該当する。

なお、拒絶査定においては、この理由を本願の拒絶の理由とはしない旨の明示はされてはいない。

2 商標法4条1項11号

【引用商標】登録第517313号商標

「FAIN」の欧文字を上段に、「フアイン」の片仮名文字を下段に、それぞれ横書きしてなり、昭和32年3月19日登録出願、第69類(昭和35年3月8日昭和35年政令第19号による改正前の商標法施行規則第15条に基づく商品区分のもの。)「電気機械器具及びその各部並に電気絶縁材料」を指定商品として昭和33年3月27日に設定登録され、その後、指定商品中、「電気溶接切断機、電気錐、電気研磨機及びこれに類似する商品、電気通信機」については、商標権の一部取消審判の成立・確定により登録が取り消され、残余の指定商品については、商標権の存続期間の更新登録がなされ、現に権利が有効に存続しているものである。

第3 当審の判断

1 商標法3条1項3号について

本願商標の構成は、前記したとおり、「FINE」の欧文字を横書きしてなるものであるところ、「FINE」の語は、「すばらしい、立派な、よく晴れた、とても元気で、洗練された、きれいな、押し出しの立派な、(品質の)上等な、細かな、細い、希薄な、鋭い」等々の種々の意味を有する英語であることが認められ(研究社 新英和中辞典)、ここから直ちに原審の拒絶理由で説示の「粒子の細かい補綴充てん用材料」であることを理解させるとはいえず、また、補正後の指定商品である「人工関節」との関係においても、原査定のいう意味はおろか、「商品の品質が上等な」など商品の品質等を表示したとの認識をさせることはないものとみるのが相当である。

したがって、本願商標は、商品の品質等を表示する商標であるということはできない。

2 商標法4条1項11号について

原査定は、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品中の「電気医療器」と同一又は類似の商品を含むものと判断している(なお、本願の指定商品は、当審において「人工関節」に補正されているから、査定時の「指定商品が同一」との理由は解消している。)。

そこで、本願の指定商品である「人工関節」と引用商標の指定商品中の「電気医療器」の類否について検討するに、前者は、何らかの身体的疾患により、人体の関節機能が損なわれ、その機能を回復するために使用される人工的に造られた関節をいうものであり、チタンなどの特殊な合金やファインセラミックなどを原材料とし、これらの基礎材料を取り扱う素材メーカーにより主に生産・供給され、取り扱われている医療用の材料ということができるものである。これに対して、後者は、X線診断機(装置)や、打ち身やねんざ等の治療などのため患部に施す物理療法用の機械器具類等であって、主に精密機器やエレクトロニクス関係の事業者により生産・供給され、取り扱われている医療機械器具類というべきものである。

しかして、両商品(類)が、主として、医療機関(従事者)により購入され、使用されるものであるとしても、上記した、両商品(類)の原材料、用途、機能、生産者といった取引の実情に照らせば、その流通経路が競合するとみることは困難であり、互いの商標が使用された場合、その商品が同一営業主の製造又は販売に係る商品であると誤認混同されるおそれはなく、両商品は類似するものではないというのが相当である。

してみれば、本願商標と引用商標が、その称呼において類似するとしても、互いの指定商品において類似するといえない以上、本願商標は、商標法4条1項11号に該当するものではないというべきである。

したがって、本願商標が商標法4条1項11号に該当するとした原査定の理由をもって、本願を拒絶すべきものとすることはできない。

その他、政令で定める期間内に、本願を拒絶すべき理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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