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Trademark Appeal Case

称呼の類似性と要部抽出

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号無効2004−35171(T2004−35171/J3)
審判種別無効
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1.本件商標

本件登録第4635976号商標(以下「本件商標」という。)は、平成14年5月1日に登録出願され、「ぴよだまり」の文字(標準文字による)を書してなり、第9類、第14類、第16類、第21類、第24類、第25類、第28類、第30類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品を指定商品として、平成15年1月10日に設定登録されたものである。

第2.引用商標

審判請求書の記載によれば、「本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、その登録を無効とすべきである」旨主張しているが、請求の理由の中に引用商標の登録番号が明記されてなかった。そこで、当審は請求人に対し平成16年10月25日付けで、審尋したところ、請求人は同16年11月16日付けで回答書を提出した。

その回答書の記載によれば、請求人が引用する登録第770378号商標は、別掲とおりの構成よりなり、昭和38年9月20日に登録出願され、同43年2月8日に第30類「菓子,パン」を指定商品として設定登録され、同53年9月1日、同63年2月26日及び平成9年10月7日の3回にわたり存続期間の更新がされ、現に有効に存続するものである(以下「引用商標」という。)。

第3.請求人の主張

請求人は、「本件商標は、指定商品中、第30類『菓子及びパン,即席菓子のもと』についての登録を無効とする、審判費用は被請求人の負担とする。」との審決を求めると申し立て、さらに、当審による平成16年10月25日付けの審尋に対する同16年11月16日付けの回答書及び手続補正書により、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし甲第7号証を提出した。

1.請求の理由

(1)本件商標は、請求人が所有する引用商標に類似するものであるから、商標法第4条第1項第11号に違反して商標登録されたものであり、その登録は商標法第46条第1項の規定により無効とされるべきである。

(2)両商標の類似性

本件商標については平成15年4月11日付けで、本件請求人によって第30類「菓子及びパン,調味料中の氷砂糖及び水あめ」について商標登録異議申立書を提出した(甲第1号証)。

しかし平成16年1月29日付けで、登録第4635976号商標の指定商品第30類「菓子及びパン,氷砂糖,水あめ」についての登録を維持すると決定された(甲第2号証)。

上記決定についての当審の判断は次のとおりである。

『当審の判断(3)むすび

したがって、本件商標の登録は、登録異議申立てに係る指定商品について、商標法第4条第1項第10、同第11号及び同第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、維持すべきものとする。よって、結論のとおり決定する。』

(3)上記当審の判断による「ピヨダマリ」に対応して、平成11年(行ケ)第269号審決取消請求事件の判決(甲第3号証)によると、

両商標は、外観を異にし(当事者間に争いがない。)、称呼については、本件商標から「ピヨチャン」の称呼が生じ(当事者間に争いがない。)、引用A商標からは少なくとも「ピヨ」の称呼が生じるものと認められ、「ピヨ」の限度では一致しているものである。

以上の点を総合して、本件商標と引用A商標との類否を判断すると、両商標は、外観を異にするものであり、かつ、観念の共通にもかかわらず両商標が類似しないことを裏付けるべき事情、例えば称呼において明らかに区別し得るものとすべき事情についての主張はないし、また積極的にそのような事情を認めることもできないので、両商標は、全体としてみて、類似する商標であると認められる。よって、これに反する審決の判断は誤りであり、原告主張の取消事由1は理由がある。

結論として

以上によれば、商標法第4条1項11号該当性をいう原告の請求は、理由があるからこれを認容することとし、主文のとおり判決する。旨の判断がなされた。

(4)上記異議申立(甲第1号証)に係る当審の判断(甲第2号証)における「ピヨダマリ」は、平成11年(行ケ)第269号審決取消請求事件判決(甲第3号証)における(1)本件商標「ぴよちゃん」「PlYOCHAN」に対応し、同判決において(1)本件商標「ぴよちゃん」「PlYOCHAN」は(2)引用A商標「ピヨ」と類似しないという事情を積極的に認めることはできないから両商標は類似すると認められた。

又、上記判決は最高裁判所において上告を棄却する旨決定された(甲第4号証)。

(5)してみれば、本件審判請求に係る「ピヨダマリ」が、筆頭語で強く認識される「ピヨ」即ち「ひよ子」の「たまり」でないという証左はなく「ピヨダマリ」が複数の「ひよ子」の概念に包含されないという理由も事情もないし、著名商標たる「ひよ子」が1つの箱又は袋に複数収容されて販売される事情(甲第5号証)からしても「ピヨダマリ」は「ピヨ」に類似すると言わざるを得ない。

(6)平成16年10月25日付け審尋に対する回答書及び手続補正書の概要

請求の理由の中の引用商標は登録第770378号商標であり、「菓子,パン」を指定商品とし、本件無効審判請求書6.請求の理由の(8)別紙に(2)引用A商標として表示し「ひよ子」の図形の右側に片仮名で「ピヨ」と縦書きした商標(商公昭40−13891号)である。

上述のとおり、本件商標「ピヨダマリ」は、登録第770378号商標「ピヨ」に類似し商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものであるから、同法第46条第1項の規定によりその登録を無効とすべきである。

よって、請求の趣旨のとおりの審決を求める。

第4.被請求人の主張

被請求人は、何ら答弁していない。

第5.当審の判断

本件商標は、前記したとおり標準文字により「ぴよだまり」と一連に表示してなるものであって、これを、例えば「ぴよ」と「だまり」とに分離して称呼、観念しなければならないとする格別の理由は見出せないものであるから、その構成文字より「ピヨダマリ」の称呼のみを生ずるものであり、かつ、特定の観念を生ずることのない造語よりなるものと判断するのが相当である。

これに対し、引用商標は、前記のとおり「ひよこ」の図及び「ピヨ」の片仮名文字よりなるところ、その図形部分より「ひよこ」の観念及び「ヒヨコ」の称呼を生じ、「ピヨ」の片仮名文字部分より「ピヨ」の称呼を生ずるものである。

そこで、本件商標と引用商標の類否について判断するに、両商標の構成は前記のとおりであるから、外観上十分に区別し得る差異を有するものであり、また、本件商標が前記したとおり造語と認められるから、観念上も比較すべくもないものである。

さらに、本件商標より生ずる「ピヨダマリ」の称呼と引用商標より生ずる「ヒヨコ」及び「ピヨ」の称呼は、音構成、構成音数において顕著な差異を有するものであるから、称呼上相紛れるおそれのないものである。

なお、この点に関し、請求人は甲第3号証で判決例を挙げて、本件商標も同様に判断されるべきである旨主張しているが、該判決における本件商標は「ぴよちゃん」の文字と「PIYOCHAN」の文字を併記してなるものであり、本件無効審判における本件商標「ぴよだまり」とは、商標構成において明らかに事案を異にするものであるから、該判決が上記認定に影響を及ぼすものとは認められない。

してみれば、本件商標と引用商標とは、その外観、称呼及び観念のいずれからみても非類似の商標といわなければならない。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第11号に違反して登録されたものではないから、同法第46条第1項の規定により、その指定商品中、第30類「菓子及びパン,即席菓子のもと」についての登録を無効とすることはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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