Trademark Appeal Case
略称の著名性要件
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 平成11年審判第11012号 |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「CART」の文字を横書きしてなり、第41類「自動車レースの興行の企画・運営又は開催,二輪自動車レースの興行の企画・運営又は開催」を指定役務として、平成9年3月8日に登録出願されたものである。
2 原査定の理由
原査定は、「本願商標は、その指定役務との関係においては、米国のカーレースの運営団体『Championship Auto Racing Team』の著名な略称である『CART』の欧文字を表してなり、かつ、該団体の承諾を得たものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第8号に該当する。」旨認定判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり「CART」の文字よりなるところ、「イミダス95」(株式会社集英社 1995年1月1日発行)及び請求人(出願人)提出の「意見書添付書類(1)」等により総合的に判断すると、「CART」の語は、米国に所在し、カーレースの企画・運営をする組織「Championship Auto Racing Teams」の略称であることが認められ、また、「Championship Auto Racing Teams」(以下「CART」という場合がある。)は、1978年(昭和53年)11月に設立され、以来、米国インディアナポリスのレース専用コースを初めとして世界各地を転戦して行われる自動車レースとして世界的に著名なインディカーのレースを主催してきたことが認められる。
ところで請求人は、前記の組織「Championship Auto Racing Teams」の略称としての「CART」は著名でないから、本願商標は商標法第4条第1項第8号に該当するものでない旨主張する。
そこで判断するに、商標法第4条第1項第8号は、人格権の保護のための規定と解するのが相当であり、そうとすれば、同号にいう「他人の著名な略称」の「著名」とは、人格権の保護の観点から、ある略称により特定の他人が認識される程度にその略称が知られていることをもって十分というべきである。
そして、前記の組織「Championship Auto Racing Teams」の略称が「CART」であり、CARTは1978年11月以来、世界的に著名なインディカーのレースを主催してきた事実と本願商標が前記のとおり「自動車レースの興行の企画・運営又は開催,二輪自動車レースの興行の企画・運営又は開催」を指定役務とするものであって、CARTの行ってきた業務と同一又は極めて近い役務であることからすると、本願商標を構成する「CART」の文字からは、前記の組織「Championship Auto Racing Teams」を商標登録出願時及び現在において認識するとみるのが相当である。
そうすると、本願商標は、前記の組織「Championship Auto Racing Teams」の著名な略称である「CART」よりなるものといわなければならない。
したがって、本願商標は商標法第4条第1項第8号に該当するとした原査定の認定、判断は妥当なものであり、原査定を取り消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
次の一手につながるサービス
類似審決の追加調査から中間応答、新規出願の費用確認まで、この審決を起点に次のアクションへ進めます。