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Trademark Appeal Case

一音・一字違いの類似性

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−20681(T2002−20681/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「MUTSUBISHI」の欧文字を標準文字とし、願書に記載した第7類、第11類、第12類、第17類、第19類に属する商品を指定して、平成12年11月29日に登録出願されたものである。

そして、指定商品については、当審における同14年10月24日付け手続補正書により、第17類「ゴム,ゴム製又はバルカンファイバー製の座金及び座金用ワッシャー,ゴム製又はバルカンファイバー製のバルブ(機械要素に当たるものを除く。),ゴム製栓,ゴム製ふた,ゴム製包装用容器,電気絶縁材料,絶縁がい子,絶縁用ゴム製品,ガスケット,蹄鉄(金属製のものを除く。),管継ぎ手(金属製のものを除く。),パッキング,防音材(建築用のものを除く。)」と補正されたものである。

2 原査定の拒絶の理由の要点

原査定は、「本願商標は、構成中に『三菱』の漢字を有してなる登録商標及び『MITSUBISHI』、『三菱』、『ミツビシ』の文字を書してなる各登録商標44件(以下、各登録商標を「引用商標」という。)と類似の商標であって、指定商品も同一又は類似するものである。したがって、本願商標は、商標法第4条第1項第11号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、その構成文字に相応して「ムツビシ」の称呼が生ずるものである。

次に、観念についてみるに、本願商標は、特定の意味合いを生じない造語と認められるものであるから、特定の観念は生じないものと認められる。

他方、たとえば、引用商標中の登録第1482228号商標(以下「引用商標1」という。)は、「MITSUBISHI」の欧文字を横書きしてなるところ、その構成文字に相応して「ミツビシ」の称呼が生ずるものである。

そして、「三菱」の文字が引用商標権者三菱商事株式会社を含む三菱電機株式会社、三菱自動車工業株式会社等「三菱系企業集団」(企業グループ)の社名の代表的出所標識であるところ、「MITSUBISHI」の文字はその英語表記として、取引者・需要者間に周知著名なものと認められる。

そこで、本願商標より生ずる「ムツビシ」と引用商標1から生ずる「ミツビシ」の称呼とを対比するに、両称呼は共に4音で構成され、そのうちの「ツビシ」の3音を共通にするものであり、語頭における「ム」と「ミ」の音に差異を有するにすぎず、かつ、その「ム」と「ミ」の音は50音図の同行音に属する近似した音と認められるから、両称呼をそれぞれ一連に称呼するときは、全体の語調語感が近似し、これらを互いに聞き誤るおそれがあるものと判断するのが相当である。

また、外観についてみるに、本願商標「MUTSUBISHI」と引用商標1「MITSUBISHI」の欧文字は、共に大文字10文字よりなるものであって、第2文字において「U」と「I」の文字に差異を有するにすぎず、その他の9文字を共通にしているものであるから、全体的な外観の印象が近似したものとなり、取引者・需要者が見誤るおそれがあるものと判断するのが相当である。

してみれば、本願商標と引用商標1とは、称呼及び外観上紛らわしいものであり、本願商標と引用商標1とは互いに類似の商標であって、かつ、引用商標1の指定商品中には本願商標の指定商品と同一又は類似の商品が包含されている。

なお、請求人(出願人)は、平成14年1月16日付け意見書、当審における「審判請求の理由」及び同年12月26日付け上申書において、「一音、一文字の差異であっても、類似しないと判断され登録になったものがあり、本件も同様に類似しない。」旨述べているが、本願商標は、前記事情より、聞き誤るおそれ、見誤るおそれがあると判断するのが相当であり、該登録例とは、商標の態様、引用商標の周知著名性等を異にするものであり、それをもって本願商標における判断の基準とすることは適当でないから、該請求人の主張は採用する事ができない。

さらに、請求人は、前記上申書において、「本願の補正後の指定商品について引用商標を付した商品が殆ど見あたらないのが実情であって、本願商標を使用しても混乱は生じない。」旨述べているが、該主張をするのみでその証拠を示しておらず、引用商標の指定商品中には本願商標の指定商品と同一又は類似の商品が包含されているから、該請求人の主張も採用する事ができない。

したがって、前記引用商標1以外の引用商標について言及するまでもなく、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願商標を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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