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Trademark Appeal Case

商品の機能表示と識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2002−21301(T2002−21301/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標(標準文字による商標)は、「モバイルドキュメントフォーマット」の片仮名文字を横書きしてなり、第9類に属する「電気アイロン,電気式ヘアカーラー,電気通信機械器具,電子応用機械器具及びその部品,電池,電線及びケーブル,配電用又は制御用の機械器具」を指定商品として、平成13年7月19日に登録出願されたものである。

2 原査定における拒絶の理由の要点

原査定は、本願商標は、その指定商品中の電子応用機械器具との関係から、「オフィスや自宅以外の場所から、携帯型パソコンや携帯電話・PHS などを使い、ネットワークを通じて情報をやりとりすること。また、それに用いる機器のこと」を表す「モバイル」の文字と、「文書、文書に相当する内容をディスクなどに入れたもの」を表す「ドキュメント」の文字、並びに「書式あるいは表現方法の形式」を表す「フォーマット」の文字とを、「モバイルドキュメントフォーマット」と書してなるところ、これからは全体として「モバイル端末用の文書の書式、モバイル端末用のドキュメントの形式」などの意味合いが理解されるから、出願人がこれをその指定商品中、例えばモバイルコンピュータに使用しても、単に商品の品質・用途を表示するにすぎないのものと認める。したがって、この商標登録出願に係る商標は、商標法第3条第1項第3号に該当し、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質の誤認を生じさせるおそれがあるので、商標法第4条第1項第16号に該当する旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、前記の構成よりなるところ、その構成中の「モバイル」の文字は、携帯型の情報処理端末機器を意味し、「ドキュメント」の文字は「文書」を意味し、また「フォーマット」の文字は「コンピュータ用の記録メディアを初期化すること。また、その記録形式」の意味を有するものとして、いずれも一般に使用されているものである。

そうすると、本願商標を構成する「モバイルドキュメントフォーマット」の文字からは、「モバイル端末機器用の文書の書式」あるいは、「モバイル端末機器用のドキュメントの形式」等の意味合いを容易に理解させるものである。

ところで、近年、我が国では、ノートパソコンや情報機器端末の急速な進展に伴い、ノートパソコンや携帯電話・PHS などを使い、ネットワークを通じて情報をやりとりすることは一般的な現象となっており、前記内容のものとして、例えば、「電子辞書」については、次のようなインターネットのホームページ情報等が確認できるものである。

「XMDFフォーマットによる電子化の内製ソフト登場」の表題の下

東京都千代田区西神田1−3−6に所在する、デジブックジャパン株式会社のインターネットウエブサイト(www.dbook.co.jp/xmdf/)中に、「・・・XMDFフォーマットによる電子化の内製ソフト登場。 〈XMDFビルダー〉がコンバート作業、アーカイブ作業を一気に軽減しました。 XMDF(モバイル・ドキュメント・フォーマット)は、PDAで電子書籍コンテンツを閲覧することに ・・・」との表示があること。

このような状況のもと、「モバイルドキュメントフォーマット」と書してなる本願商標は、「モバイル端末機器用の文書の記録形式」あるいは、「モバイル端末機器用のドキュメントの形式」の如き意味合いしか認識し得ないものである。この点について、請求人は、「通信・コンピュータ業界において、モバイルドキュメントフォーマットの語がモバイル端末機器用の文書の形式、モバイル端末機器用のドキュメントの形式といったような意味合いで使用されている事実はない」旨主張しているが、前記のように各語は使用されているものである。

そうすると、本願商標をその指定商品中、「モバイルコンピュータ、モバイル端末機器」に使用しても、これに接する需要者・取引者をして、「モバイル端末機器により処理する情報の記載形式」程の意味合いを理解させるにとどまり、当該機器が該機能を有するものであること、すなわち、商品の用途・機能・品質を表すにすぎず、自他商品識別標識としての機能を果たし得ないものと判断するを相当とする。また、本願商標を、前記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるというべきである。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は、妥当なものであって、取り消すことはできない。

なお、請求人は、「モバイル」「ドキュメント」「フォーマット」の各語を構成中に含む登録例を示して、本願商標が自他商品識別機能を有する旨主張しているが、証拠として提出された登録例は、本願商標とは事案を異にするものと認められるから、それらの事例をもって登録の適否を判断基準とするのは必ずしも適切ではなく、請求人の主張を採用することはできない。

よって、結論のとおり審決する。

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