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Trademark Appeal Case

称呼の音の差異の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2004−90357(T2004−90357/J7)
審判種別異議
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

登録第4754448号商標の商標登録を維持する。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4754448号商標(以下「本件商標」という。)は、「跳ねせん」の文字を書してなり、平成13年11月12日登録出願、第30類「せんべい」を指定商品として、平成16年3月12日に設定登録されたものである。

第2 登録異議申立ての理由の要点

1 登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、「清涼飲料、果実飲料」等の商品を製造・販売する米国の法人であり、申立人の製造・販売する商品のすべてに商標「HANSEN’S」(以下「引用標章」という。)を使用しており(甲第1号証)、また、その商品を米国のみならず、日本を含む世界中において販売している。

引用標章は、申立人のハウスマークであり、申立人の取り扱う商品を表示する標章として、世界中において著名となっている。

また、引用標章は、その使用に係る商品が2001年5月より日本において販売されることにより、その販売と同時に日本において著名になったものと考えられる。

ちなみに、申立人は、日本において、以下(1)ないし(3)の登録商標を有している。

(1)登録第2381236号商標は、「HANSEN’S」の欧文字を横書きしてなり、昭和55年10月17日登録出願、第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成4年2月28日に設定登録され、その後、同15年1月22日に第30類及び第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として書換登録されたものである。

(2)登録第2705566号商標は、別掲のとおりの構成よりなり、昭和58年1月19日登録出願、第29類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、平成7年3月31日に設定登録されたものである。

(3)登録第4310845号商標は、「HANSEN’S NATURAL FRUIT SMOOTHIE」の欧文字を横書きしてなり、平成9年6月6日登録出願、第32類に属する商標登録原簿記載のとおりの商品を指定商品として、同11年9月3日に設定登録されたものである。

2 本件商標は、「跳ねせん」の文字からなるので、「ハネセン」の称呼を生じ、特段の観念を生じないものである。

他方、引用標章は、「HANSEN’S」の文字からなるものであるから、「ハンセン」の称呼を生じ、特段の観念を生じないものである。

そこで、本件商標と引用標章の称呼を対比するに、いずれも、4音から構成され、第1音「ハ」、第3音「セ」及び第4音「ン」を共通にし、第2音において「ネ」と「ン」の差異が認められる。

したがって、本件商標と引用標章とは、4音中、3音を共通にし、相違する音は、称呼を識別するうえで比較的比重の軽い中間音(第2音)であり、両称呼の全体から生ずる語調が近似する。

また、本件商標の使用に係る商品「せんべい」と申立人の商品は、いずれも飲食物であり、同一の店舗において販売されることが頻繁に起こりえるし、また、これらの最終消費者は、いずれも一般需要者である。

3 以上を総合的に勘案すると、本件商標をその指定商品に使用した場合、一般需要者をして、申立人の引用標章の下に製造販売する商品と何らかの関連があるかのごとく、混同を生ずるおそれがある。

したがって、本件商標は、商標法第4条第1項第15号に違反して登録されたものであるから、同法第43条の3の規定に基づき、その登録を取り消されるべきである。

第3 当審の判断

1 本件商標と引用標章について

本件商標は、上記のとおり、「跳ねせん」の文字を書してなるものであるから、その構成文字に相応して「ハネセン」の称呼を生ずる特定の意味を有しない造語というのが相当である。

他方、引用標章は、「HANSEN’S」の欧文字よりなるものであるから、その構成文字に相応して、「ハンセンズ」若しくは「ハンセン」の称呼を生ずるものであって、「HANSEN’S」の欧文字からは、外国人名を想起させるものである。

そして、本件商標から生ずる「ハネセン」の称呼と引用標章から生ずる「ハンセン」の称呼を対比するに、両者は、比較的短い音構成といえる4音構成からなる中の第2音において「ネ」と「ン」の差異を有し、かつ、前者の「ネ」(ne)は清音であるのに対し、後者の「ン」(n)は撥音であり、全体の音構成からして、前者の「ネ」は区切るように明瞭に発音、聴取され、後者の「ン」は前音「ハ」の母音(a)に吸収されて弱く発音、聴取されるものといえるものであるから、本件商標と引用標章とから生ずる両称呼は、音調、音感が異なり全体として明確に聴き分けられるものというのが相当である。

また、本件商標と引用標章とは、それぞれの構成に照らし、外観上明確に区別し得る差異を有しているものであり、観念においても、上記のとおりであるから、紛れるおそれのないものである。

してみれば、本件商標と引用標章とは、商標と標章において別異のものというべきである。

2 商標法第4条第1項第15号について

申立人の提出に係る甲第1号証ないし甲第4号証及び甲第6号証より、引用標章が申立人の取り扱う商品を表示するものとして、たとえ我が国おいて著名となっていると認められるものとしても、本件商標は、上記1のとおり、引用標章とは商標と標章において、明らかに異なる別異のものでもあるから、これをその指定商品に使用しても、これに接する取引者・需要者が申立人の使用に係る引用標章を連想、想起するようなことはないというべきであって、本件商標を使用した商品が申立人又は同人と経済的・組織的に何らかの関係を有する者の業務に係る商品であるあるかのように、その出所について混同を生ずるおそれはないというべきである。

3 むすび

以上のとおり、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第15号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定により、その登録を維持すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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