Trademark Appeal Case
略称の著名性判断
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90276(T2004−90276/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本件商標
登録第4747371号商標(以下「本件商標」という。)は、別掲のとおりの構成よりなり、平成15年4月18日に登録出願、第3類、第16類、第29類、第30類、第31類、第32類、第33類、第36類、第37類、第44類及び第45類に属する商標登録原簿に記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務として、同16年2月20日に設定登録されたものである。
2 登録異議の申立ての理由
「ジョイテック」の文字は、本件商標の登録出願の時には、登録異議申立人(以下「申立人」という。)の略称として著名であったから、本件商標は、申立人の著名な略称を含むにもかかわらず、申立人の承諾を得ていないものである。
また、本件商標は、申立人が清掃業務について使用し、需要者の間に広く認識されていた「ジョイテック」の文字からなる商標と類似の商標であり、その指定商品及び指定役務中、第37類「建築物内外の清掃」については申立人の業務に係る役務と同一又は類似のものである。
したがって、本件商標は、その指定商品及び指定役務中、第37類「建築物内外の清掃」については商標法第4条第1項第8号及び同第10号に違反して登録されたものであるから、その登録は取り消されるべきである。
3 当審の判断
本件商標は、別掲のとおりの構成よりなるものであるところ、申立人の提出した証拠によれば、本件商標の登録出願前に、申立人は、申立人の清掃の業務についてテレビ及びラジオを通じて広告宣伝を行い、また雑誌においては、掃除方法を紹介するという体裁で「ジョイテック」の文字を表示して広告宣伝をしたことが認められる。
しかしながら、これらを子細に見ると、テレビについては、平成13年10月7日にBS朝日放送「サンデーオンライン」で、平成13年12月24日にはテレビ東京「レディス4」で、平成15年4月10日には毎日放送「あったか生活!秘伝!カテイの魔法」において行った3回に止まるものであり(甲第1号証の1ないし3)、その余の証拠(同4ないし7)は本件商標の登録出願後に放映されたものである。
また、ラジオについては、平成14年7月ないし9月に、20秒スポットCMを約150回放送し、同年12月ないし同15年3月に、40秒スポットCMを約200回放送したが(甲第2号証)、この放送確認書の「株式会社エフエムさがみ」の行っている「エフエムさがみ」放送は、神奈川県相模原市及びその周辺都市という限られた地域を放送エリアとするものである(例えば、株式会社エフエムさがみのウエブサイトのホームページ参照)。
雑誌については、「ジョイテック」の文字が表示されているものの、本文の文字と同じ位の大きさで小さく表されているに止まるもの(甲第3号証の1ないし3及び同6)、あるいは、雑誌自体が地域の特定されたタウン情報誌に止まるものである(甲第3号証の7ないし11)。甲第3号証の4及び同5には、「テック先生のお掃除110番」(同4)、「お掃除110番」(同5)の記載はあるも、「ジョイテック」の文字はない。そして甲第3号証の12は、本件商標の登録出願の時には発行されていなかった。
してみれば、申立人の提出に係る証拠を総合しても、本件商標の登録出願の時に、「ジョイテック」の文字が、申立人の略称として著名であったものとは認められず、かつ、申立人の清掃業務を表示するものとして需要者の間に広く認識されていたものとは判断することができない。
そうとすれば、本件商標は、他人の著名な略称を含むものでないばかりでなく、これを「建築物内外の清掃」に使用した場合、申立人の提供に係る役務であるかのように、その役務の出所について混同を生ずるおそれはないものといわなければならない。
以上のとおり、本件商標は、登録異議の申立てがされた指定役務について、商標法第4条第1項第8号及び同第10号に違反して登録されたものではない。
したがって、本件商標は、同法第43条の3第4項の規定に基づき、その登録を維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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