Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2004−90182(T2004−90182/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1.本件商標
本件登録第4736411号商標(以下「本件商標」という。)は、平成15年5月9日に登録出願され、「ショット&ショット」の文字を標準文字により書してなり、第3類「せっけん類,香料類,化粧品,歯磨き」を指定商品として、同15年12月26日に設定登録されたものである。
2.登録異議申立の理由(要点)
登録異議申立人は、登録第4205701号商標(以下「引用商標」という。)を引用し、本件商標は引用商標と称呼において類似するものであり、また、その指定商品中に引用商標と同一又は類似の商品たる「せっけん類」を含むものであるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものであるから、取り消されるべきである旨申し立てた。
引用商標は、後掲のとおりの構成よりなり、平成9年6月12日に登録出願され、第1類「被服用の汚れ防止剤・防水剤・防しわ剤・防縮剤」、第3類「織物・敷物・自動車のカーペット用のしみ抜き剤,浴槽ならびに浴室用洗浄剤,ガラスクリーナー,家具・置物用のクリーナー」及び第5類「消毒・殺菌剤,室内消臭剤及びその他の防臭剤(身体用のものを除く),殺虫剤,防虫剤」を指定商品として、同10年10月30日に設定登録されているものである。
3.当審の判断
(1)本件商標は、構成上記のとおり、「ゴルフやテニスなどの1打・1撃。1つの場面を連続的に撮影すること、またはその映像。」等の意味合いを有する外来語といえる「ショット」の文字を「&」で連綴し、「ショット&ショット」と一連で横書きしてなるものであるから、これよりは「ショット」の意味合いをより強調した表現として捉えられ、一連一体の商標として認識されるものであり、かつ、これより生ずるものと認められる「ショットアンドショット」の称呼も、淀みなく一連に称呼し得るものであるから、本件商標よりは「ショットアンドショット」の一連の称呼のみが生ずるというのが相当である。
(2)他方、引用商標は、後掲のとおり、縁取りした如きに同じ書体で統一的にデザイン化された「SPOT」及び「SHOT」の欧文字を二段に併記し、これを黒塗りの円に重ね、さらに輪郭線で囲むように画いた欧文字と図形要素とを結合した構成よりなるものであるところ、構成中「SPOT」の文字は「斑点、しみ、汚れ、点、場所」等の意味を有する平易な英単語であり、また、「SHOT」の文字は、「shoot(撃つ)の過去形、過去分詞形。弾丸、発砲」等のほか、我が国においては日本語化して上記した意味合いを生じるとみて差し支えない語である。
そして、上述のとおり、「SPOT」及び「SHOT」の文字は、二段に併記してなるとはいえ、同じ書体でまとまりよく構成されており、かかる構成にあって分離考察されるという特段の理由は見出せず、また、「SPOT」の文字が「しみ、汚点、汚れ」等の意味を有する語であるとしても、これが引用商標の指定商品に使用された場合、直ちにその用途を示す語として普遍的に認識され、これが取引に資されているとはいい難く、かつ、申立人からはそのような事実を示す証左の提出もない。
そうすると、引用商標のかかる構成より「SHOT」の文字部分を分離抽出し、これが独立した取引指標として機能するものとまで認め難いから、引用商標から生ずる称呼は「スポットショット」の一連一体の称呼のみであるというのが相当である。
(3)そこで、本件商標より生じる「ショットアンドショット」の称呼と、引用商標より生じる「スポットショット」の称呼との類否をみると、両称呼は、その音数及び音構成において顕著な差違を有するものであつて、これをそれぞれ一連に称呼するときはその語調、語感が相違し称呼上彼此相紛れるおそれはないものというべきである。そして、両商標は、上記及び後掲のとおりの構成よりみて外観において判然と区別でき、また、両者とも特定の意味合いを生じるものともいえないから、観念においては比較し得ず相紛れるおそれはない。
してみれば、本件商標と引用商標は、その称呼・外観及び観念のいずれからしても非類似の商標であるといわなければならない。
したがって、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第11号に違反してされたものではないから、同法第43条の3第4項の規定に基づき、維持すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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