Trademark Appeal Case
商品の品質表示性
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 異議2003−90851(T2003−90851/J7) |
|---|---|
| 審判種別 | 異議 |
| 結論 | 勝訴(請求認容) |
理由テキスト
1 本件商標
本件登録第4713269号商標(以下「本件商標」という。)は、「カップパイ」の文字を標準文字により書してなり、平成15年3月31日に登録出願、第30類「菓子及びパン,ぎょうざ,サンドイッチ,しゅうまい,すし,たこ焼き,肉まんじゅう,ハンバーガー,ピザ,べんとう,グラタン,ミートパイ,ラビオリ」を指定商品として、同15年9月26日に設定登録されたものである。
2 登録異議申立の理由の要旨
本件商標の登録は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反してされたものであるから、同法第43条の2第1号の規定により取り消されるべきである。
3 当審が通知した取消理由
当審は、平成16年10月25日付けで商標権者に対し、相当の期間を指定して意見書を提出する機会を与え、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものと認める旨通知した。その取消理由の要旨は、次のとおりである。
<取消理由>
本件商標は、その構成中の「カップ」の文字は、「紙・プラスチックなどで作った小さな器・容器」を意味する語であり、「パイ」の文字は、小麦粉・バターなどから作った生地で果物の甘煮や肉類などを包んだり、生地の上に載せたりして、オーブンで焼いた洋菓子、または料理を意味する語として知られているものである。
そして、登録異議申立人の提出に係る甲第7号証、甲第9号証ないし甲第11号証のインターネットホームページによれば、「カップパイ」の語は、パイ生地を用いて各種材料をカップ状の容器に詰め、オーブンで焼いた菓子や料理を表すものとして普通に使用されている事実を認めることができる。
また、甲第2号証の「広辞苑」(1994年9月12日 株式会社岩波書店発行)、甲第3号証の「新明解国語辞典」(1987年9月1日 株式会社三省堂発行)、甲第4号証の「簡明 食辞林」(平成6年5月2日 株式会社樹村房発行)、甲第5号証の「ポシェット総合食品事典」(平成元年3月4日 同文書院発行)及び甲第6号証の「パン・洋菓子事典」(昭和55年9月10日 パン・洋菓子事典編纂会発行)によれば、「カップケーキ」の語は、カップ状の容器に詰めて焼成した洋菓子のことと記載されている事実を認めることができる。
さらに、甲第19号証、甲第22号証ないし甲第25号証及び甲第31号証ないし甲第35号証のインターネットホームページによれば、「カップラーメン」、「カップめん」、「カップ焼そば」、「カップアイス」及び「カップゼリー」等、カップ又はカップ状の容器に収められている麺、焼そば、アイスクリーム及びゼリー等の菓子類や加工食品の使用例があることを認めることができる。
そうすると、本件商標は、「カップパイ」の文字を書してなるものであるから、これに接する取引者、需要者は、これより「カップ又はカップ状の容器に入れてなるパイ」であることを容易に理解し、認識するにすぎないものとみるのが相当である。
してみれば、本件商標は、これをその指定商品中「カップ状の容器に入れたパイ及びパイケーキ又はカップ状のパイケーキ」等について使用しても、単にその商品の品質、形状を表示するというべきであり、また、その指定商品中上記商品以外の商品に使用するときは、商品の品質について誤認を生じさせるおそれがあるものといわなければならない。
したがって、本件商標は、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものである。
4 商標権者の意見
前記3の取消理由の通知に対し、商標権者からは何らの応答もない。
5 当審の判断
本件商標は、前記3の取消理由のとおり、商標法第3条第1項第3号及び同法第4条第1項第16号に違反して登録されたものと認められる。
したがって、本件商標の登録は、商標法第43条の3第2項の規定に基づき、取り消すべきものである。
よって、結論のとおり決定する。
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