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Trademark Appeal Case

不正目的の登録

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号異議2003−90780(T2003−90780/J7)
審判種別異議
結論勝訴(請求認容)

結論テキスト

登録第4712109号商標の登録を取り消す。

理由テキスト

1 本件商標

本件に係る登録第4712109号商標(以下「本件商標」という。)は、片仮名で「コロポックル」と書した構成よりなり、平成14年11月25日に登録出願、第43類「飲食物の提供」を指定役務として、同15年9月26日に設定登録されたものである。

2 登録異議申立の理由

登録異議申立人(以下「申立人」という。)は、本件登録異議の申立ての理由を要旨次のように述べ、証拠方法として、甲第1号証ないし同第23号証を提出した。

<申立の理由>

申立人は、昭和51年に設立されて以来、札幌市を中心に海産物を主とする料理を提供する飲食店を営む者である。そして、前記飲食物を提供する店の名称として26年間にわたり「コロポックル」商標を使用してきたものであって、同商標は、宣伝用文書、一般新聞紙の報道などにより、既に需要者の間に広く認知されている周知のものである。よって、本件商標は、商標法第4条第1項第10号に該当し、商標登録を受けることができないものである。

3 取消理由通知

当審において、商標権者に対して平成16年9月29日付けで、本件商標の登録を取り消すべき旨の取消理由を通知した。その理由要旨は次のとおりである。

<取消の理由>

・・・以上の各事実によれば、申立人は、後掲のとおりの態様からなる「古艪帆来/コロポツクル」を本件商標の登録出願(平成14年11月25日)以前より、本店の所在地(ススキノ店)及び円山店の飲食店を表示する商標として継続して使用している状況ほか、普通に用いられる書体での「古艪帆来(コロポツクル)」又は「ファミリー中華/コロポックル」の使用をも認められるものであって、「古艪帆来/コロポツクル」の標章をもってその称呼と共に、本件商標の登録出願前において既に、少なくとも札幌市在住の需要者には、申立人の飲食店を容易に想起する状況に至っていたものといえる。かつ、その業務活動は現在もなお継続しているとみて差し支えない。

他方、本件商標の商標権者は、その本店所在地を申立人にかかるススキノ店及び円山店の営業地と同じ札幌市内にしているものであって、本店所在地に飲食店を営むものでないとしても、本件商標の登録出願にあたっては、事前に身近な競業他社の調査をするものというのが普通である。

そうすると、商標権者は、上記のとおりの申立人に係る飲食店の営業状況にある「古艪帆来/コロポックル」を使用していた事実について、平成15年10月17日付け通知書においての「当社は商標権取得後貴社が『コロポックル』の商標を使用していることを知りました。」と述べる点は俄に信じ難いものである。また、商標権者から申立人宛の平成15年10月17日付けの通知(内容証明郵便物)は、本件商標の設定登録後僅か一か月以内にされており、上述のとおり「コロポックル」の商標を使用できないとし、話し合いによる金銭的な解決を図ること、その連絡がないときは商標使用禁止及び損害賠償等の法的手続をとることを内容とするものである。してみると、商標権者による本件商標の登録出願行為は、上述事実関係よりみて、商標権者自らがその使用を前提としてされたものとは認め難く、むしろ、申立人によるその登録が存しないことを奇貨としてなされたものであることは明らかであるといわざるを得ない。

したがって、商標権者による本件商標の登録出願は、不正目的によるものというほかなく、その行為に基づく本件商標は、社会一般の商道徳観念に反するばかりでなく、公正な取引秩序を阻害するものであって、公序良俗に反するものと認められるから、本件商標の登録は、商標法第4条第1項第7号に違反してされたものといわざるを得ない。

4 当審の判断

商標権者は、上記3の取消理由通知書に対し、所定の期間を徒過するも、何ら意見を述べるところがない。

そして、本件商標の登録は、先の取消理由に示すとおり、商標法第4条第1項第7号に該当するものというべきであるから、この理由により商標法第43条の3第2項の規定により、取り消すべきものである。

よって、結論のとおり決定する。

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