Trademark Appeal Case
称呼の類似性と要部抽出
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−21705(T2002−21705/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、第41類に属する願書記載のとおりの役務を指定役務として、平成12年5月2日(パリ条約による優先権主張 1999年11月4日 イギリス)に登録出願されたものである。
そして、願書記載の指定役務については、平成13年9月7日付け及び同15年4月2日付けの手続補正書により、第41類「文化及び教育目的でされる展示会の企画・運営及び開催,文化及び教育に関するセミナー・シンポジウム・会議の企画・手配・運営・開催又はこれらに関する情報の提供,教育に関する情報の提供,技芸・スポーツ又は知識の教授,植物の供覧,動物の供覧,図書及び記録の供覧,美術品の展示,放送番組の制作,スポーツの興行の企画・運営又は開催,興行場の座席の手配,映写フィルムの貸与,テレビジョン受信機の貸与,図書の貸与,録画済み磁気テープの貸与,コンパクトディスクの貸与」と補正されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第3040374号商標(以下「引用商標1」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成4年8月25日に登録出願、第41類「学習塾における教授」を指定役務として、平成7年4月28日に設定登録されたものである。
同じく、登録第3094594号商標(以下「引用商標2」という。)は、別掲(3)のとおりの構成からなり、平成4年9月29日に登録出願、第41類「レコード・コンパクトディスク又は録音済み磁気テープの貸与,録画済み磁気テープの貸与」を指定役務として、平成7年11月30日に設定登録されたものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲(1)のとおり、青く塗りつぶされた横長の長方形の中に、白抜きで欧文字「Y」と書し、それに続けて、右下方に間隙を有し中央に赤色で「U」を配してなるものの欧文字「O」の文字をモチーフに表したと容易に認識し得る図形を配し、さらに続けて欧文字「U」を書してなるものである。
そして、長方形内部の中央に配された欧文字「O」と思しき図柄部分が、たとえ、レタリングの手法で特異に表現されているとしても、近時、需要者の注意を惹き、視覚的効果をねらう方法として、各種レタリング文字が広告、宣伝に広く使用されている実情が存することからすれば、中央の図柄は、二人称を表す英単語「YOU」が我が国においても比較的良く知られていることとも相俟って、その前後の文字との関係から「O」の文字を図案化したものと容易に理解、認識されるとみるのが相当であって、該欧文字部分は、全体として「YOU」の文字を表示したものと看取されるに止まるものといわざるを得ない。
そうとすれば、本願商標は、該白抜きで表された構成文字「YOU」に相応して「ユウ」の称呼を生ずるものである。
これに対し、引用商標1は、別掲(2)のとおり、黒く塗りつぶされた横長の長方形の中に、「You」の文字を配してなるストライプ模様の正方形に続いて、白抜きでやや小さく「学習塾」の文字及び大きく表された「優」の文字を配してなるものである。
しかして、上記図形及び各文字部分は、視覚的に分離されて把握されるばかりでなく、それらが常に一体不可分にのみ認識されるべき格別の理由も見出し難く、また「学習塾」の文字部分が、その指定役務との関係においては、役務の質、内容等を表示するものとして普通に使用されている自他役務の識別力の弱い語であることから、「You」の文字を配してなるストライプ模様の正方形及び「優」の文字部分自体が、それぞれ独立して自他役務の識別標識としての機能を果たすものというべきである。
してみれば、引用商標1は、その構成文字全体に相応して「ユウガクシュウジュク」又は「ガクシュウジュクユウ」の称呼を生ずるほか、「You」及び「優」の各文字部分に相応して「ユウ」の称呼をも生ずるものといわなければならない。
次に、引用商標2は、別掲(3)のとおり、中央に太く表された「YOU」の文字とその下に小さく「MEDIA COMMUNICATION CLUB」の文字を配してなるところ、その構成中「YOU」の文字は、下段の文字に比してその書体及び文字の大きさを異にして顕著に表されてなるものであるから、「YOU」の文字が特に看者の注意を惹き、それ自体独立して自他役務識別標識としての機能を十分果たし得るものと認められるものである。
そうとすれば、引用商標2に接する取引者、需要者は、「YOU」の文字より生ずる「ユウ」の称呼をもって取引にあたる場合も決して少なくないものと判断するのが相当である。
さらに、上述したとおり、本願商標は「YOU」、引用各商標は「You」又は「YOU」の各文字がそれぞれ看者の認識の対象となると認められるから、取引者、需要者が、本願商標と引用各商標について、時と処を異にして接する場合には、両者は、前記文字の綴りを共通にする点において外観上近似した印象、連想等を生じさせるおそれがあることも否定できない。
してみれば、本願商標と引用各商標とは、「ユウ」の称呼を同一にし、外観上もある程度近似した印象を与えるものであって、出所の混同を生ずるおそれのある全体として類似する商標といわなければならない。
そして、本願商標の指定役務は、引用各商標の指定役務と同一又は類似の役務を含むものである。
したがって、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
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