Trademark Appeal Case
記述的商標の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2001−21127(T2001−21127/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「SUPPLY NET」の文字を標準文字で書してなり、第39類「鉄道による輸送,車両による輸送,船舶による輸送,航空機による輸送,貨物のこん包,貨物の積卸し,貨物の輸送の媒介,船舶の貸与・売買又は運航の委託の媒介,船舶の引揚げ,水先案内,主催旅行の実施,旅行者の案内,旅行に関する契約(宿泊に関するものを除く。)の代理・媒介又は取次ぎ,寄託を受けた物品の倉庫における保管,他人の携帯品の一時預かり,ガスの供給,電気の供給,水の供給,熱の供給,係留施設の提供,倉庫の提供,駐車場の提供,飛行場の提供,車いすの貸与,自転車の貸与,航空機の貸与,コンテナの貸与,パレットの貸与,自動車の貸与,船舶の貸与,包装用機械器具の貸与」を指定役務として、平成12年6月30日に登録出願されたものである。
2 原査定の拒絶理由の要点
原査定は、「本願商標は、『物資等を補給したり供給するための網目状の組織あるいは連絡網』の意味合いを表したと理解されるに止まる『SUPPLY NET』の文字を書してなるにすぎないから、これをその指定役務に使用した場合、該商標に接する需要者は、単に役務の質を表示したと認識するにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たすものとは認められない。」したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断 本願商標は、前記1のとおり、「SUPPLY NET」の文字を書してなるところ、その構成中の「SUPPLY」の文字は、「(必需品・欠乏品等を)供給する、配達する」等を意味する語として、また、「NET」の文字は、その指定役務との関係において、「ネットワーク通信網、組織網」等を意味する語としてともに親しまれている英語である。
そして、「サプライネット」「サプライネットワーク」の語については、例えば、書籍、新聞記事情報及び各種商品を紹介するインターネットのホームページにおいて、以下の記事があることからも十分に裏付けられるところである。
(1)「図解サプライチェーンマネジメント(株式会社日本実業出版社発行)」10〜16頁、56頁要約
「インターネットの普及により、家庭と企業間での電子商取引が行われており、企業では、在庫を持たずに実際の需要の変化にあわせた対応が要求され、最終消費者にすばやく欲しい商品が届くようなサプライチェーン(supply chain:商品が消費者に届くまでの関係者や業務のつながり)を構築し、それをマネジメントするには、正確で価値の高いサプライ情報(生産計画、新製品情報、在庫情報等)ネットワークが必要であり、関連企業が取引情報から経営情報を共有化し、
サプライネットワーク
を通じた情報システムによる在庫管理から物流、生産に至るまでのマネージメントが不可欠の経営管理手法として、製造業や流通業をはじめ、あらゆる業界に浸透してきている。」
(2)1990.8.24 「日刊工業新聞」7頁
「日本航空(社長利光松男氏)は成田と羽田両整備工場を結ぶパソコンネット『チャレンジネット』を利用したアプリケーション(適用業務)システムの運用に乗り出した。・・航空部品の受発注やそれに伴う物流情報を管理しようというニーズが高まり『
サプライネット
』という総称で各種アプリケーションシステムの開発にとりかかった。」
(3)1999.8.24 「流通サービス新聞」7頁
「今年4月末、三菱商事の子会社・関連会社2社と、全国17の地域運送会社が共同出資して、全国規模で小口配送を行うことを目指した新会社『エス・シー・ロジスティック』を設立した。・・三つの機能とは、(a)物流会社の全国ネットである
サプライネット
(水平ネット)(b)異業種によるバリューネット(垂直ネット)(c)会社経営と記入機能だという。・・」
(4)「オランダ経済省企業誘致局 ロジスティクス産業は、顧客の不満の矢面に立たされやすいという性格の一方で、サプライ・チェーンの各段階から集まる情報を活用することにより、顧客の期待に応えるサービスを開発、提供できる立場にあるともいえる。・・企業はこれまで以上に企業経営と
サプライ・ネットワーク
全体の最適化に専念し・・」
(http://www.nfia-japan.com/report/tailor.html)
(5)「FlexNet製造およびサプライチェーン実行系 企業は、運用コストを大幅に削減し、市場占有率および営業利率を維持する必要に迫られています。・・企業は重要な部分、すなわち拡張
サプライネットワーク
全体を通じた業務実行レベルで、競争相手よりも優れている必要があります。」
(http://www.apriso.co.jp/solutions/supply_chain/)
(6)「EXE TECHNOLOGIES 適応在庫管理を可能にするサプライチェーン・エクセキユーション・・
サプライ・ネットワーク
の成功は、変化を続けるビジネス環境に対応して、適切な製品を適切な場所に、適切なタイミングとコストで提供できるかどうかにかかっています。」
(http://www.exe.co.jp/goods.html)
(7)「インテル・リサーチ 研究分野・・大量製造リサーチ インテル・リサーチは
サプライ・ネットワーク
の設計と運用、インテリジェントな製造による生産能力の向上、コア知的資産の活用、運用モデリングなど、さまざまな面での改善を図っています。
(http://www.intel.co.jp/jp/research/operations/)
そうとすれば、「SUPPLY NET」の構成文字より、「サプライチェーンにおけるサプライネット(ワーク)」の意味合いを認識させるとみるのが相当である。
してみれば、本願商標は、これをその指定役務に使用しても、サプライチェーンにおけるサプライネット(ワーク)を介して供給された役務であるものと理解し、単に役務の提供の方法(媒介)を表示したと認識するにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項3号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取消すことはできない。
よって、結論のとおり審決する。
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