Trademark Appeal Case
結合商標の分離観察
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2002−25183(T2002−25183/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、別掲(1)のとおりの構成からなり、第9類「電子応用機械器具及びその部品」を指定商品として、平成13年12月20日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第2564773号商標(以下、「引用商標1」という。)は、「STAR」の欧文字を横書きにしてなり、昭和59年9月3日登録出願、第11類「電子応用機械器具(電子管、半導体素子、電子回路を除く)」を指定商品として、平成5年8月31日に設定登録され、その後、同15年5月27日に商標権の存続期間の更新登録がされ、さらに、同16年12月8日に指定商品を第9類「電子応用機械器具(電子管,半導体,電子回路を除く。)」とする指定商品の書換登録がされ、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第3265457号商標(以下、「引用商標2」という。)は、「STAR」の欧文字を横書きにしてなり、平成4年4月30日登録出願、第9類「電子応用機械器具(電子管、半導体素子、電子回路を除く)」を指定商品として、平成9年2月24日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第3265458号商標(以下、「引用商標3」という。)は、別掲(2)のとおりの構成からなり、平成4年4月30日登録出願、第9類「電子応用機械器具(電子管、半導体素子、電子回路を除く)」を指定商品として、平成9年2月24日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第4392701号商標(以下、「引用商標4」という。)は、別掲(3)のとおりの構成からなり、平成9年8月14日登録出願、第9類「コンピュータ用プリンタ,カードリーダ,カードライタ,その他の電子応用機械器具及びその部品(電子管,半導体素子,電子回路(電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路を除く。)を除く。)」を指定商品として、平成12年6月16日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
同じく、登録第4542921号商標(以下、「引用商標5」という。)は、別掲(4)のとおりの構成からなり、平成12年3月14日登録出願、第7類「金属加工機械器具」及び第9類「電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・CD−ROM・その他の記憶媒体」を指定商品として、平成14年2月8日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、別掲(1)のとおり、その略中央に白色の「G1」の文字を配してなる黒色及び白色による幾何図形とその右下外縁からはみ出すように「Star」の欧文字を配し、さらに、両者の間にハイフン記号「−」を配してなる構成・態様からなるものである。
ところで、ハイフン記号は、英文等で合成度の浅い複合語の連結や一語内の形態素の区切りを明確にするため等に用いられるものであり、そのような語を表すときは、横一連に又は縦一連に表されるのが一般的である。
そこで、本願商標の構成中のハイフン記号「−」についてみるに、前記のとおり、その位置するところは「Star」の欧文字の左方ではあるものの、黒色及び白色による幾何図形の略中央に配された「G1」の文字とは縦に略一文字程の間隔があることから、視覚上、両文字を一連に「G1−Star」のように表した場合に比して、その結合の度合いは弱いものとならざるを得ず、むしろ、本願商標にあっては、商品の形式・種類等を表すために普通に用いられている記号・符号の一類型である「G1」の文字を内包する黒色及び白色による幾何図形と「Star」の欧文字とを結合するためにハイフン記号「−」を用いていると理解、認識されるとするのが相当である。
また、本願商標の構成中の幾何図形部分は、それ自体直ちに特定の観念を生じ得るものとはいい難いのに対し、その構成中の「Star」の欧文字は、「スター」の読み及び「星」等の語義を有する英語として一般に広く知られているものである。
そうとすると、本願商標に接する取引者・需要者は、その構成・態様と相俟って、該幾何図形部分と「Star」の文字部分とを分離して看取し、該「Star」の文字部分から生ずる「スター」の称呼及び「星」の観念をもって取引に資する場合も少なくないと判断するのが相当である。
してみれば、本願商標は、その文字部分全体から生ずる「ジーワンスター」の称呼のみならず、「Star」の文字部分から「スター」の称呼及び「星」の観念をも生ずるものである。
他方、引用商標1及び引用商標2は、それぞれ「STAR」の欧文字を横書きにしてなるものであるから、これより「スター」の称呼及び「星」の観念を生ずることは明らかである。
また、引用商標3ないし引用商標5は、それぞれ別掲(2)ないし(4)のとおりの構成からなるところ、それらの構成中、やや図案化されているものの容易に「star」の文字を表してなるものと認識される「star」の文字部分に相応して、「スター」の称呼及び「星」の観念を生ずるものである。
したがって、本願商標と引用商標1ないし引用商標5とは、それぞれの外観における相違を考慮してもなお、それぞれが「スター」の称呼及び「星」の観念を共通にする類似の商標であり、かつ、本願商標の指定商品と同一又は類似の商品が引用商標1ないし引用商標5の各指定商品中に含まれていること明らかであるから、本願商標が商標法第4条第1項第11号に該当すると認定した原査定は、妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、本件審判請求の理由において、本願商標は特殊な図形に基づく外観に特徴があり、取引の場においてはその外観によって自他商品を識別させる機能がきわめて強い商標であるから、引用商標との間で出所混同を生じるおそれはなく、また、本願商標からは「ジーワンスター」の称呼が生ずるとするのが自然であるから、特殊な図形を主体とする本願商標から、あえて「Star」の部分のみを分離して商標全体の出所混同を判断した原査定は違法であり、取り消されるべきである旨主張しているが、商標の類否は、対比される両商標が同一又は類似の商品に使用された場合に、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがあるか否かによって決するべきであると解されるところ、本願商標と引用商標1ないし引用商標5とは、これらが各々その指定商品に使用された場合、その外観、称呼、観念等によって取引者・需要者に与える印象、記憶、連想等を総合して全体的に考察すると、商品の出所につき誤認混同を生ずるおそれがある類似の商標と判断するのが相当であり、また、本願商標からは、その構成・態様に照らし、文字部分全体から生ずる「ジーワンスター」の称呼のみならず、「Star」の文字部分に相応して、「スター」の称呼及び「星」の観念をも生ずること、前記のとおりであるから、この点についての請求人の主張は採用できない。
よって、結論のとおり審決する。
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