Trademark Appeal Case
PC110番の識別力
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−7013(T2003−7013/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「PC110番」の文字を標準文字で書してなり、第9類、第37類及び第42類に属する願書記載の商品及び役務を指定商品及び指定役務として、平成14年2月20日に登録出願され、その後、指定商品及び指定役務については、同15年1月6日付け手続補正書により、第9類「電子計算機,電子計算機用プログラム」、第37類「電子計算機の修理又は保守」及び第42類「電子計算機(電子計算機の部品を含む。)又は電子計算機により構成される設備の設計,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守,電子計算機の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,電子計算機の貸与,電子計算機用プログラムの提供」と補正されたものである。
2 原査定の拒絶の理由
原査定は、「本願商標は、『PC110番』の文字を書してなるところ、その構成中、『PC』の文字は、『personal computer(パソコン)』の略語として一般に使用されている語であり、また、『110番』の文字は、警察緊急通報用電話番号として知られ、また、比喩的に電話での相談・要請に応ずる組織を表す接尾語としても使う語(株式会社岩波書店発行の広辞苑『一一〇番』の項)であって、例えば『法律110番,こども110番,医療110番』の如く広く使用されている語であることからすれば、本願商標は、全体として『パソコンに関連した相談・要請に応ずる組織』の如き意味合いを容易に認識させるものであるから、これを本願の指定商品・役務について使用しても、これに接する需要者は、単に『コンピューターに関する相談・要請に応じた商品の販売・修理・保守・設計・紹介及び説明・貸与』等であると認識するにとどまり、何人かの業務に係る商品・役務であることを認識することができないものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第6号に該当し、前記役務以外の商品・役務に使用するときは、商品の品質又は役務の質の誤認を生じさせるおそれがあるので、同法第4条第1項第16号に該当する。」旨認定、判断し、本願を拒絶したものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記したとおりの構成よりなるところ、前半の「PC」の文字は、「広義にはパーソナルコンピュータの略称。本来はIBM PCの略称であったが、IB PC/AT互換機を含め、Macintoshに対するDOS/VやWindows、PC‐UNIXが動作するコンピュータの総称として呼ばれることが多い。」(『最新2002年版 標準パソコン用語事典』2001年8月6日 株式会社秀和システム発行)、「PC[personal computer]パーソナル‐コンピューター」(『コンサイスカタカナ語辞典第2版』2002年11月1日 株式会社三省堂発行)、「PC[personal computer]パーソナルコンピューター.パソコン.」(『知恵蔵2003』2003年1月1日 朝日新聞社発行)の意味を有する語として、また、後半の「110番」の文字は、「警察に事件などを通報する時の電話番号。警察緊急通報用電話。比喩的に、電話での相談・要請に応ずる組織を表す接尾語としても使う。」(『広辞苑第5版』1998年11月11日 株式会社岩波書店発行)の意味を有する語として、それぞれ一般に親しまれているものである。
さらに、本願指定商品又は指定役務を取り扱う業界においては、電子計算機の販売又は修理、電子計算機用プログラムの保守等の宣伝・広告において、電子計算機に関する相談等に応じる組織を「PC110番」と称しているのが実情であることからすれば、本願商標に接する取引者、需要者は、「パーソナルコンピューターに関する相談・要請に応ずる組織」の如き意味合いを表したものと認識し、把握するというのが相当である。
以上のことは、「PC110番」の文字について、各種商品・役務を紹介した下記のインターネットのホームページの記載からも十分に裏付けられるところである。
(1)「パソコン(コンピュータ)トラブルは時間や場所を選んではくれません! 予期しないから困ってしまうのです。でも、ご安心を!そんな時のためのパソコン110番(PC110番)のウェブ・ガイドがあります。」
(http://www.e-webguide.com/PCsupport.htm)
(2)「困ったときは! PC110番 他では真似できない自慢のサービス」(http://www.pcclub1.com/pc110.htm)
(3)「3.パソコントラブル解決(PC110番)」
(http://www.maltech.ne.jp/prodserv/itserv/edusup/index.php)
(4)「中古パソコン販売 パソコンshop 『PC110番』」
(http://www.orihime.jp/business.html)
(5)「自宅、会社などで『ここが分かんない!』とか『こんな時間だけど、誰か相談したいんだけど』『どうしたらいいんだ!!』なんてことは日常茶飯事です。さて、そんなときPC110番がわりに本郷PC塾に受付時間内ならいつでも相談できます。」
(http://www.sansosha.co.jp/juku/g6.htm)
(6)「PC110番 ・価格情報 ・ソフトウェア/窓の杜 ・ソフトウェア/Vector ・パソコンサポート」
(http://www.110ban.gr.jp/linkhp/seikatsu110.html)
(7)「PC110番 PCサポート オフィス・自宅まで出張いたします」(http://www.maicom.net/pc/index.html)
そうとすれば、本願商標をその補正後の指定商品又は指定役務に使用するときは、これに接する取引者、需要者は、前記した意味合いを表したものと認識するに止まり、何人かの業務に係る商品又は役務であることを認識することができないといわなければならない。
したがって、本願商標が商標法第3条第1項第6号に該当するとして、本願を拒絶した原査定は妥当であって、取り消すことはできない。
なお、請求人は、他の登録例を挙げて、本願商標も登録されるべきである旨主張しているが、該登録例は、商標の構成等において本願とは事案を異にするものであり、その判断が本願の判断を左右するものではなく、本願商標については上記認定のとおりであるから、請求人の主張は、採用することができない。
よって、結論のとおり審決する。
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