1 本願商標
本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、平成14年7月8日に登録出願され、第32類、第33類、第35類及び第43類に属する願書記載のとおりの商品及び役務を指定商品及び指定役務とするものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第1156111号商標(以下「引用商標」という。)は、「道三」の文字を横書きしてなり、昭和47年8月19日登録出願、第28類に属する商標登録原簿記載の商品を指定商品として、同50年9月25日に設定登録され、その後、2回に亘って商標権の存続期間の更新登録がなされたものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記したとおり、「山」の漢字とハングル文字を中央に表し、その右側に「自然」の漢字と松茸とみられる図形を配し、該ハングル文字の左下側には2文字からなる印影を表し、該「山」の漢字の左側に「DOOSAN」の欧文字を配した構成よりなるところ、これらが構成全体をもって、常に一体不可分のものとして看取されるとみるべき特別な事情を見出せないものである。
そして、構成中の「DOOSAN」の欧文字部分は、他の図形、ハングル文字及び漢字の各部分とは、視覚上分離して表されているものであるから、該欧文字部分も独立して自他商品の識別標識としての機能を果たすというのが相当である。
しかして、該「DOOSAN」の欧文字は、特定の意味を有しない造語と認められるものであり、このような欧文字からなる商標にあっては、これに接する取引者・需要者は、我が国において最も親しまれた外国語である英語読みで称呼するとみられるところ、英語にあっても日常的に馴染まれた語の一つである「do」の文字を「ドゥー」と発音する例に倣い、これからは、英語読み風に「ドゥーサン」の称呼を生ずるというのが自然である。
確かに、原審でいうように「DOOSAN」の文字よりは、「ドーサン」の称呼を生ずることを必ずしも否定するものではないが、実際の取引場裏においては、最も親しみ易く馴染み易い称呼をもって取引に当たるというのを相当とするから、本願商標は、上記「ドゥーサン」の称呼をもって取引に資せられるといえ、したがって、本願商標より生ずる称呼は、「ドゥーサン」に限られるといって差し支えないものと認められる。
他方、引用商標は、「道三」の文字を書してなるものであるから、これよりは、「ドーサン」の称呼を生ずるというのが相当である。
そこで、「ドゥーサン」の称呼と「ドーサン」の称呼を比較すると、両称呼は、称呼における識別上重要な要素を占める語頭において「ドゥ」の音と「ド」の音の差異を有し、他の音を共通にするものである。
しかして、両者の第2音における長音は、前者は前音の母音「ウ」(u)を、後者は前音の母音「オ」(o)をそれぞれ強調して発音、聴取されることも相俟って、「ドゥ」の音と「ド」の音の差異が、比較的短い音構成からなる両称呼の全体に及ぼす影響は大きく、それぞれを一連に称呼した場合、語調、語感が相違し、互いに相紛れるおそれはないというのが相当である。
また、両商標は、前記の構成よりみて、外観及び観念においても相紛れるおそれはない。
したがって、本願商標と引用商標とが称呼において類似するとして、本願商標を商標法第4条第1項第11号に該当するとした原査定は、取消しを免れない。
その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。
よって、結論のとおり審決する。