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Trademark Appeal Case

不使用取消と商標使用

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号取消2003−31251(T2003−31251/J2)
審判種別取消
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。
審判費用は、請求人の負担とする。

理由テキスト

第1 本件商標

本件登録第4339771号商標(以下「本件商標」という。)は、商標の構成を「ザウエル」の片仮名文字と「SAUER」の欧文字とを横二段に書したものであり、平成10年1月21日に登録出願され、指定商品を第28類「遊戯用器具,ビリヤード用具,囲碁用具,将棋用具,さいころ,すごろく,ダイスカップ,ダイヤモンドゲーム,チェス用具,チェッカー用具,手品用具,ドミノ用具,マージャン用具,おもちゃ,人形,愛玩動物用おもちゃ,運動用具,スキーワックス,釣り具」として、平成11年12月3日に商標権の設定登録がされたものである。

本件審判請求の登録は、平成15年10月22日にされた。

第2 請求人の主張

請求人は、商標法第50条第1項の規定により本件商標の指定商品中「おもちゃ,人形,運動用具」についての登録を取り消す、審判費用は被請求人の負担とする。との審決を求め、その理由を要旨次のとおり述べ、証拠方法として甲第1号証及び甲第2号証を提出している。

<請求の理由>

請求人の調査によれば、本件商標は上記指定商品中「おもちゃ,人形,運動用具」につき継続して3年以上日本国内において使用されていないのみならず、本件商標を使用していないことについて何等正当な理由が存することも認められない。

加えて、本件商標について専用使用権の設定又は通常使用権許諾の登録もないのであるから、使用権者による使用ということも問題にならないので、ここに請求人は商標法第50条第1項の規定に基づき本件商標の指定商品中、上記商品につき登録取消審判を請求する。

第3 被請求人の答弁

被請求人は、結論同旨の審決を求めると答弁し、その理由を要旨次のように述べ、証拠方法として乙第1号証ないし乙第7号証(枝番を含む。)を提出している。

<答弁の理由>

1.商標の使用

以下に指摘するように、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において「おもちゃ」について本件商標を使用している。

(1)本件商標

本件商標は、「ザウエル」及び「SAUER」を横書き二段表記したものであるが、両標章は同じ称呼を生じるものにすぎず、何れの標章を単独で使用した場合であっても、本件商標と同一性が認められるものであり、本件商標の使用に該当する。

(2)包装箱への使用

被請求人(商標権者)は、平成7年から製造販売を開始した「おもちゃ」であるエア・ソフト・ガン(スプリング式)(以下「本件エアガン」という。)及び平成8年から製造販売を開始した同エア・ソフト・ガン(ガス式)(以下「本件ガスガン」という。)の包装箱に、「ザウエル」、「SAUER」の商標を付していた。

その後、本件エアガン用の包装箱は、平成11年12月末頃に若干の文字等を削除するなど一部変更が行われ、乙第1号証の包装箱の表示となったが、主要な表示に変更はなく、引き続き「ザウエル」、「SAUER」の商標も付されていた。また、本件ガスガンの包装箱にも同様に「ザウエル」、「SAUER」の商標が付されていた。

そして、被請求人(商標権者)は、同変更後、今日まで製造販売を中止することなく毎年継続して同号証と同じ表示の包装箱に本件エアガンを収納し、また、同包装箱とほぼ同じ表示の包装箱に本件ガスガンを収納して、それぞれ販売している(乙第2号証)。

最新エアガンカタログ2002年版74頁、75頁(乙第3号証)には被請求人(商標権者)製の本件エアガン及び本件ガスガンについて「ザウエル」、「SAUER」の商標が付されて掲載され、最新カタログ2003−2004年版52頁(乙第4号証)にも被請求人(商標権者)製の本件エアガンについて「ザウエル」、「SAUER」の商標が付されて掲載されている(なお、メーカー名として同誌に記載されている「KHC」は被請求人(商標権者)の名称・略称である。)。また、平成15年4月21日から同年9月13日までの被請求人(商標権者)作成の売上伝票(乙第5号証の1ないし5)の品名欄に「ザウエル」と記載され、後記の製品カタログ(乙第6号証)にも本件エアガン及び本件ガスガンに「ザウエル」の商標が付されている。これらのことからして、被請求人(商標権者)が平成14年から平成15年9月18日までの間も「ザウエル」、「SAUER」の商標を付した包装箱に本件エアガン及び本件ガスガンを収納して販売していたことは明らかである。

したがって、被請求人(商標権者)が本件審判請求の登録前3年以内に本件商標を使用していることは明らかである。

(3)製品カタログへの使用

被請求人(商標権者)は、自社で製造販売しているエア・ソフト・ガンを掲載した製品カタログを作成し、製品であるエア・ソフト・ガンに同梱して配付したり、販売促進用に問屋を通じて小売店に配付している。

乙第6号証の製品カタログには、本件エアガン及び本件ガスガンに「ザウエル」の商標が付されているが、同製品カタログは、平成12年頃に初めて作成され、上記のような態様で配付しているが、その後今日まで、記載内容に変更はなく、製品カタログの在庫がなくなる度に、新たに印刷し配付しているものである(乙第2号証)。

乙第7号証請求書の記載から明らかなように、被請求人(商標権者)が同製品カタログを平成15年2月に印刷を依頼しており、当然、その頃から、同製品カタログを配付しているはずである。製品カタログの在庫が切れたか、残り少なくなったことから、印刷の依頼をするのが通常であるうえ、上記のように本件エアガン及び本件ガスガンを含め多数の種類のエア・ソフト・ガンを平成14年、平成15年も製造販売しており、上記配付の態様からして半年後の同年9月までの間に製品カタログを1枚も配付しないことは考えられない。また、上記のように被請求人(商標権者)は、本件エアガン及び本件ガスガンを平成14年から平成15年9月までの間、製造販売しており、平成15年2月に製品カタログを印刷する際に本件エアガン及び本件ガスガンの写真や「ザウエル」の表示を削除することも考えられない。

したがって、同製品カタログは、「広告」或いは「取引書類」にあたるものであるから、被請求人(商標権者)が本件審判請求の登録前3年以内に本件商標を使用していることは明らかである。

(4)納品書・請求明細書への使用

被請求人(商標権者)作成にかかる乙第5号証の1ないし5の売上伝票の品名欄には、「ザウエル」が記載されているが、同じ記載が一緒に綴られている納品書、請求明細書の品名欄にも複写記載され、被請求人(商標権者)からエア・ソフト・ガンの購入先である問屋に交付されている(乙第2号証)。

したがって、これらの納品書や請求明細書は取引書類にあたるものであり、被請求人が本件審判請求の登録前3年以内に本件商標を使用していることは明らかである。

2.結論

以上より、請求人の請求理由はなく、商標法第50条第1項の規定に基づき、本件商標の登録は、指定商品中「おもちゃ,人形,運動用具」について取り消すことはできない。

第4 当審の判断

被請求人(商標権者)が、本件商標を本件審判の取消対象商品について所定の時期において使用していた事実を証明するものとして提出した乙第1号証ないし乙第7号証の各商品カタログ等の取引書類をみるに、商標権者は本件商標と社会通念上同一と認められる商標をおもちゃに属する商品であるいわゆる「エアーガン」について、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において使用してたものと認め得るものである。

そして、請求人は、被請求人の答弁に対し、平成16年3月5日付期間延長請求書で都合により期間延長を求めているが、その後、相当の期間を経過するも何ら弁駁するところがない。

したがって、請求人の本件審判請求は理由がなく、本件商標は、商標法第50条の規定により、本件審判の取消請求に係る指定商品について、その登録を取り消すことができない。

よって、結論のとおり審決する。

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