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Trademark Appeal Case

ありふれた記号の識別力

本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。

基本情報

審判番号不服2003−4385(T2003−4385/J1)
審判種別不服
結論敗訴(請求棄却)

結論テキスト

本件審判の請求は、成り立たない。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなり、第42類「電子計算機その他その用途に応じて的確な操作をするためには高度の専門的な知識・技術又は経験を必要とする機械の性能・操作方法等に関する紹介及び説明,コンピュータソフトウェアのインストール,電子計算機のプログラムの設計・作成又は保守及びその指導,デザインの考案,電子計算機その他の機械器具に関する試験又は研究,オンラインによるコンピュータプログラムの提供,電子計算機(中央処理装置及び電子計算機用プログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープその他の周辺機器を含む。)の貸与」を指定役務として、2001年3月29日アメリカ合衆国においてした商標登録出願に基づきパリ条約第4条による優先権を主張して、平成13年8月1日に登録出願されたものである。

2 原査定の拒絶の理由

原査定は、「本願商標は、数式やコンピュータプログラムなどにおいて、良く用いられる記号・符号の一種である『>』(読み方:右アングルブラケット。右アングルかっこ。だいなり。)を書してなるものであるから、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなるものと認める。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第5号に該当する。」旨認定、判断して、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

本願商標は、別掲のとおりの構成よりなるところ、その態様は、多少肉厚で丸みを帯びた線で描かれているとしても、左上方から右下方へ向かう斜線と、左下方から右上方に向かう斜線のそれぞれの右端を接触して表したにすぎない極めて簡単なものであって、その構成全体は標章「>」の特徴的部分の形象を脱し得ているものとはいい難く、当該記号として認識される以上に強く認識されるほど図案化されているとは認められないものである。

そして、「>」の標章は、「不等号,大なり,右アングルブラケット,山型括弧綴じ」等と称され、例えば二つの量の間の大小関係を示すために用いる記号として、また、コンピュータの条件式、パソコンのキーボード等に普通に使用されている記号であって、一般によく知られているものである。

してみれば、本願商標は、極めて簡単で、かつ、ありふれた標章のみからなる商標というべきであって、自他役務の識別標識としての機能を果たし得ないものといわざるを得ない。

したがって、本願商標が商標法第3条第1項第5号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって取り消すべき限りでない。

なお、請求人は、本願商標と同一の商標の外国における登録の事実や登録の可能性、本願商標の使用実績等を挙げ、本願商標も充分に自他商品の識別標識としての機能を発揮する旨述べるところあるが、出願に係る商標が登録要件等を具備しているか否かについては、当該出願に係る国の法令及びその国の役務の提供の実情等に照らして判断がなされるべきものであるところ、諸外国の役務の提供の実情と、我が国のそれとが同一のものと解釈しなければならない事情が存するものとは認められないから、諸外国の登録の事実やその可能性をもって、我が国における本願商標の登録性を述べる請求人の主張は妥当でなく、採用の限りでない。

さらに、請求人は、本願商標を請求人のwebサイトにおいて大々的に使用している結果、本願商標には国内需要者による業務上の信用が化体し、出所識別力を獲得している旨主張しているが、その主張を裏付ける証拠の提出はないから、この点を述べる同人の主張も採用の限りでない。

よって、結論のとおり審決する。

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