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結論

勝訴(請求認容)

商標「WALL STREET SYSTEMS」の識別力(第3条第1項第3号|審判不服2002−14455(T2002−14455/J1))

審判番号
不服2002−14455(T2002−14455/J1)
審判種別
不服

本文で言及されている区分

事件のポイント・要約

対象商標
本件商標「WALL STREET SYSTEMS」
争点(論点)
「WALL STREET SYSTEMS」の識別力
適用条文
第3条第1項第3号
指定商品・役務の区分
本文参照
最終結論
拒絶査定取消・登録(勝訴(請求認容))

この審決(審判不服2002−14455(T2002−14455/J1)・不服)は、本件商標「WALL STREET SYSTEMS」について、商標法第3条第1項第3号への該当性が争われた事例です。主な争点は「「WALL STREET SYSTEMS」の識別力」です。特許庁は「原査定を取り消す」と判断しました(拒絶査定取消・登録)。商品の品質や用途を直接表す語は識別力が否定されやすいため、出願前に造語化や図形との組合せを検討することが有効です。

※ 上記は審決公報の本文から自動で整理した要約です。正確な内容は下記の公報原文をご確認ください。

結論テキスト

原査定を取り消す。
本願商標は、登録すべきものとする。

理由テキスト

1 本願商標

本願商標は、「WALL STREET SYSTEMS」の文字を標準文字で書してなり、第9類、第36類及び第42類に属する願書記載のとおりの商品(役務)を指定商品(指定役務)として、平成12年8月16日に登録出願されたものである。そして、願書記載の指定商品及び指定役務については、当審において同14年6月28日付け手続補正書により、第9類「金融取引・金融に関する分析・金融に関する危機管理のためのコンピュータプログラムを記憶させた電子回路・磁気ディスク・磁気テープ・その他の記録媒体,通信ネットワークを介してダウンロードが可能な金融取引・金融に関する分析・金融に関する危機管理のためのコンピュータプログラム」及び第42類「金融取引・金融に関する分析・金融に関する危機管理のためのコンピュータプログラムのオンラインによる提供,コンピュータプログラムの設計・作成または保守,コンピュータシステム及びコンピュータプログラムの設計・作成・保守・最新化(バージョンアップ)・コンピュータデータの回復に関する指導及び助言,コンピュータシステム及びコンピュータプログラムの導入に関する診断・指導及び助言,コンピュータソフトウェアに関する操作方法の指導及び助言」に補正されたものである。

2 原査定における拒絶の理由

原査定は「理由(1)本願商標は、『WALL STREET SYSTEMS』の文字を書してなるところ、これを指定役務との関係においてみると、『WALL STREET』の文字は、米国ニューヨーク州ニューヨーク市マンハッタン区北端の通りで、世界的な金融の中心地で、『米国金融市場』を指称するものとして広く知られているところであり、又、『SYSTEMS』の文字は、『方式、方法』等の意味合いにおいてこれも広く知られているところであるから、これらの語を結合してなる本願商標からは、『米国金融市場で使用されている方式あるいは方法』程度の意味合いを表したと理解し把握させるに止まるものである。そうとすると、前記意味合いを表したと理解し把握される本願商標をその指定役務に使用した場合、これに接する需要者は、単に役務の質(内容)を表したと認識するにすぎず、自他役務の識別標識としての機能を果たすものとは認められない。したがって、本願商標は、商標法第3条第1項第3号に該当する。

理由(2)指定役務は、商標とともに権利範囲を定めるものであるから、その内容及び範囲は明確でなければならないところ、本願商標に係る指定役務『金融取引・金融に関する分析・金融に関する危機管理のためのコンピュータプログラムへのオンラインによる接続の提供,コンピュータに関する指導及び助言』は、その内容及び範囲を明確に指定したものとは認められない。また、前記指定役務が不明確でその内容及び範囲が把握できないことから、政令で定める商品及び役務の区分に従って第42類の役務を指定したものと認めることもできません。したがって、本願商標は、商標法第6条第1項及び第2項の要件を具備しない。」旨認定し、本願を拒絶したものである。

3 当審の判断

(1)本願商標は、前記のとおり「WALL STREET SYSTEMS」の欧文字よりなるところ、その構成に係る「WALL STREET」の語が「米国ニューヨーク市マンハッタン区南部の通りの名前でウォール街」を意味し、金融の中心地としての「米国金融市場」を指称することがあり、また、「SYSTEMS」の語が「組織、方法、方式」等を意味するところから、構成文字の全体で「米国金融市場の方式あるいは方法」との意味合いを認識させるとしても、米国金融市場が他の金融市場と異なる方式又は方法により金融取引を行っているとする事実は見当たらず、原審説示の如く特定の役務の質(内容)を表示するものとして取引者・需要者の間に認識されているものとは認められない。

してみれば、本願商標は、これをその指定商品及び指定役務に使用しても商品の品質又は役務の質を表示するものではなく、十分に識別標識としての機能を果たし得るものと判断するのが相当である。

(2)本願商標の指定役務は、願書記載の指定役務から前記のとおり補正された結果、原審で拒絶の理由にされた役務の内容及び範囲は明確になったと認め得るものであり、かつ、政令で定める役務の区分に従ってなされているものと認められる。

(3)したがって、本願商標を商標法第3条第1項第3号に該当するものとし、かつ、同法第6条第1項及び第2項の要件を具備しないものとして、本願を拒絶した原査定は、妥当でなく取り消しを免れない。

その他、政令で定める期間内に本願について拒絶の理由を発見しない。

よって、結論のとおり審決する。

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