結論テキスト
審判費用は、請求人の負担とする。
Trademark Appeal Case
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
| 審判番号 | 取消2003−31278(T2003−31278/J2) |
|---|---|
| 審判種別 | 取消 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
第1.本件商標
本件登録第1187745号商標(以下「本件商標」という。)は、昭和47年12月6日に登録出願され、「ZIGGY」の欧文字と「ジギー」の片仮名文字を上下2段に横書きしてなり、第17類「被服(運動用特殊被服を除く)布製身回品(他の類に属するものを除く)寝具類(寝台を除く)」を指定商品として、昭和51年3月8日に設定登録されたものである。
第2.請求人の主張
請求人は、商標法第50条第1項の規定により、本件商標の指定商品中「被服及びその類似商品」についての登録を取り消す、審判費用は、被請求人の負担とする。との審決を求めると申し立て、その理由及び弁駁の理由を次のように述べ、証拠方法として甲第1号証ないし同第3号証を提出した。
1.請求の理由
本件商標は、継続して3年以上日本国内において商標権者、専用使用権者又は通常使用権者のいずれによっても指定商品中「被服及びその類似商品」について使用されていない。よって、当該商品に係る本件商標は、商標法第50条第1項の規定により取り消されるべきである。
2.弁駁の理由
(1)平成16年1月29日付にて提出された審判事件答弁書における被請求人の主張に対して、以下のとおり弁駁する。
(2)被請求人が提出した証拠によれば、本件取消に係る商標「ZIGGY/ジギー」が付されているのは、乙第2号証として提出されたラベルの表面のみである。しかし、被服の場合には、当該ラベル以外にも裏地やポケットの内側等に縫い付けられた布製のタグに商標が付されるのが一般的であり、当該ラベルにしか商標が付されていないというのは極めて不自然である。
また、印刷技術が進歩した昨今においては当該ラベルはパーソナルコンピュータ等を使用して極めて容易に作成することが可能である。
(3)通常、商品識別用のバーコードは、その下側にバーコードのデータ(数字)に対応した数桁(通常は13桁)の数字が併記されている(甲第1号証及び甲第2号証)。当該数字は、バーコード読取装置の故障等の際にバーコードの内容をマニュアルで入力することができるようにする等のために併記されるものである。しかし、乙第2号証として提出されたラベル中のバーコードには当該数字は併記されていない。したがって、当該ラベルが現実の商取引において使用されている真正のものであるとは考え難い。
(4)乙第3号証及び乙第4号証として提出された仕入伝票によれば、本件商標が付された商品の合計納品数、取引額はそれぞれわずかに13点、15,675円である。これは一般的な被服の取引規模としては極めて少ないものであり、当該取引が本件商標の取消しを免れることを目的とした形式的なものであるとの疑義を抱かざるを得ない。
(5)被請求人は、商標「JIGIE/ジギー」について旧第17類「被服、その他本類に属する商品」を指定商品とする商標登録第2167303号を所有している。請求人は、平成15年9月24日付にて、当該商標登録に対しても商標法第50条第1項の取消審判を請求している。これに対し、被請求人は、平成16年2月9日付提出の審判事件答弁理由補充書において、当該商標を「女児用被服」に使用している旨主張するとともに、これを裏付ける証拠として展示会案内状の写し等を提出している。
当該商標「JIGIE/ジギー」と本件商標「ZIGGY/ジギー」は、その綴りを異にする別異のブランドでありながら、その称呼は何れも「ジギー」であり、対象となる商品も同一である。仮に、同一商品に使用する自社ブランド中の異なる二つのブランドが同じ称呼を生ずるとすれば、日常の取引業務に支障をきたすのみならず、出所の混同は生じないまでも需要者に相当の混乱を生じさせることは避けられない。したがって、取引業界における実情や経験則に照らしても、被請求人が前記商標の両方を使用しているとは考え難く、また極めて不自然であると言わざるを得ない。
(6)以上の事実からすれば、被請求人が提出した証拠のみをもってしては、本件商標が現実に「子供用ズボン」に使用されていることを客観的に証明することはできず、よって、当該証拠のみをもって、本件審判の請求が退けられるべきではない。
なお、被請求人のホームページにおいて同社のオリジナルブランドが紹介されているが、その中に本件商標に係る商品は含まれていない(甲第3号証)。
第3.被請求人の主張
被請求人は、本件審判請求は成り立たない、審判費用は請求人の負担とする、との審決を求める。と答弁し、その理由を次のように述べ、証拠方法として、乙第1号証ないし乙第5号証(枝番を含む)を提出している。
(答弁の理由)
被請求人は、本件商標を「子供用パンツ(ズボン)」に使用し、2003年8月21日に販売した事実がある。以下にその理由を述べる。
(1)請求人は、請求の理由の中で、本件商標は、指定商品中「被服及びその類似商品」について、過去3年間使用されていないので、商標法第50条第1項の規定に基づき、前記商品については、商標法第50条第1項の規定により登録を取り消されるべきであると主張している。
(2)しかし、被請求人は、「ZIGGY」の文字が印刷されたラベルを「子供用ズボン」に付して、2003年8月21日及び2003年9月27日、兵庫県宝塚市小林5−3−41所在の「ヒポポクラブ小林店」に納品した事実があるから、請求人の主張には理由がない。
(3)本件商標は、上段にアルファベット文字「ZIGGY」、下段に片仮名「ジギー」を配した構成である。
本件商標が印刷されたラベルを付した「子供用ズボン」を乙第1号証の1ないし同号証の3に示しており、当該ラベルを乙第2号証の1及び同号証の2に示している。
乙第1号証の1の写真1と同号証の2の写真2は、ラベルの表側と裏側を入れ替えて撮影したもので、同号証の3の写真3は写真2のラベル部分を拡大して撮影したものである。
乙第2号証の1及び同号証の2は、乙第1号証の1ないし同号証の3に示されたラベルであって、乙第1号証の1は表側、乙第2号証の2は裏側が見えるように、夫々、台紙に貼り付けたものである。
被請求人が「子供用ズボン」に付したラベルの「ZIGGY」の文字は、本件商標の2段併記構成中、上段のローマ字部分について、書体のみに変更を加えた同一の文字であるからから、ラベルに付した商標は本件商標と社会通念上同一の商標である。
(4)商品「子供用ズボン」は、特許庁商標課編集の類似商品・役務審査基準の「被服」に含まれる商品であるから、「子供用ズボン」は本件審判請求に係る指定商品である。
(5)次に、被請求人は、審判請求の登録前3年以内に、日本国内において、本件商標と社会通念上同一の商標を商品「子供用ズボン」に使用した事実を明らかにする。
なお、審判請求の予告登録日は、登録原簿の記載によれば平成15年(2003年)10月22日である。
乙第1号証の3及び乙第2号証の2から明らかなように、「子供用ズボン」に付されたラベルの裏側には、品番「N51013」と共に、「サイズ 身長105〜115 ウエスト47〜53」「丸高衣料(株)」等が記載されている。
乙第3号証及び乙第4号証は、衣料品の小売業者であるヒポポクラブが保管する仕入伝票を複写したものである。
乙第3号証は、伝票番号欄に「30650」、年月日欄に「03年8月21日」、取引先名欄に「大阪市中央区玉造2−8−3丸高衣料(株)」、品名欄に「N51013パンツ」、数量欄に「13」が印刷されてあり、ヒポポクラブが、審判請求の登録前3年以内である2003年8月21日に、「N51013パンツ13着」を被請求人から仕入れた事実を示している。
乙第4号証は、伝票番号欄に「31961」、年月日欄に「03年9月27日」、取引先名欄に「大阪市中央区玉造2−8−3丸高衣料(株)」、品名欄に「N51013パンツ」、数量欄に「6」が印刷されてあり、ヒポポクラブが、審判請求の登録前3年以内である2003年9月27日に、「N51013パンツ6着」を被請求人から仕入れた事実を示している。
乙第5号証は、ヒポポクラブ正木寛氏による証明書であり、ア.伝票番号30650と31961は、ヒポポクラブに保管されている伝票を複写したものに相違ないこと、イ.ヒポポクラブは、伝票に記載された年月日に、伝票に記載された品名の商品を、被請求人から購入したこと、ウ.伝票に記載された「N51013パンツ」とは、写真に示されたとおり、表側に商標「ZIGGY」、裏側に品番「N51013」が印刷されたラベルが取り付けられた子供用ズボンであること、が証明されている。
(6)このように、乙第1号証の1ないし乙第5号証から明らかなように、被請求人は、審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一の商標「ZIGGY」を、請求に係る指定商品中「子供用ズボン」について使用していたから、本件商標は商標法第50条の規定により取り消されることはない。
よって、被請求人は、「答弁の趣旨」記載の審決を求めるものである。
第4.当審の判断
本件審判において被請求人より提出された乙号各証(ラベルに商標「ZIGGY」が付された子供用ズボン(写真)、ラベル部分の拡大写真、同ラベルの表側及び被請求人「丸高衣料(株)」が表示されている同ラベル裏側、同ラベルに表示された品番「N51013」を含む取引先「ヒポポクラブ」の仕入伝票等)によれば、本件商標権者「丸高衣料株式会社」が、本件商標と社会通念上同一と認められる商標を本件商標の指定商品中の「被服」に属する「子供用ズボン(パンツ)」について使用していたことが認められる。
しかして、上記被請求人の提出に係る乙第3号証及び同第4号証(仕入伝票)に記載されている日付からすれば、本件審判請求の登録(平成15年10月22日)前3年以内に本件取消審判の取消に係る指定商品に属する「被服」についての使用と認め得るものである。
してみれば、被請求人は、本件審判請求の登録前3年以内に日本国内において、本件商標と社会通念上同一の商標と認められる商標を本件審判の請求に係る指定商品に含まれる「子供用ズボン」について使用をしていたと認めることができる。
したがって、本件商標の指定商品中、請求に係る商品「被服及びその類似商品」についての登録は、商標法第50条第1項の規定により取り消すべき限りでない。
よって、結論のとおり審決する。
Next Action
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