Trademark Appeal Case
漢字の音読みと称呼類似
本データベースは、特許庁の審決例をAIで解析・要約したものです。拒絶理由通知に対する意見書作成や、審判請求書等の作成時の参考としてお役立てください。
基本情報
| 審判番号 | 不服2003−10531(T2003−10531/J1) |
|---|---|
| 審判種別 | 不服 |
| 結論 | 敗訴(請求棄却) |
理由テキスト
1 本願商標
本願商標は、「効糖茶」の漢字を横書きしてなり、第30類「茶,缶・びん・紙容器入りの茶飲料」を指定商品として、平成14年7月8日に登録出願されたものである。
2 引用商標
原査定において、本願の拒絶の理由に引用した登録第4106495号商標(以下「引用商標」という。)は、「コウトウチャ」の片仮名文字と「KOHTOH−CHA」の欧文字及び「降糖茶」の漢字を三段に書してなり、平成6年9月26日に登録出願、第30類「茶」を指定商品として、同10年1月30日に設定登録され、現に有効に存続しているものである。
3 当審の判断
本願商標は、前記のとおり、「効糖茶」の漢字を横書きしてなり、3文字の漢字を組み合わせてなるものであるところ、このように漢字を複数組み合わせてなる商標は、特別な事情がない限り、全体を音読みをもって称呼することが一般的であるというのが、社会一般の取引の実情に照らして相当である。
そこで、本願商標についてみると、出願人(請求人)(以下「出願人」という。)は、本審判請求の理由中において、本願商標は、その外観態様に即応して「キクトウチャ」の称呼が生じる旨主張しているが、本願商標の構成文字中、「効」を「キク」と称呼するためには、「効く」と送り仮名を付すことが必要であって、「効」の文字に送り仮名を付すことなく「糖」「茶」の文字を続けて一連に表した本願商標にあっては、これが特定の読みをもって一般に認識されている熟語とはいえない以上、「効果」、「効能」を「コウカ」、「コウノウ」と音読みで読むことに倣い、第1文字目の「効」の文字は「コウ」と称呼し、全体を音読みで「コウトウチャ」と称呼するというのが自然である。
そうすると、本願商標は、その構成文字全体に相応して「コウトウチャ」の称呼を生じるものである。
他方、引用商標は、前記のとおりの構成よりなるところ、「コウトウチャ」の文字と「KOHTOH−CHA」の文字部分は、「降糖茶」の漢字部分の読みを片仮名文字と欧文字とで表したものと認められるものであるから、その構成文字に相応して「コウトウチャ」の称呼を生じるものである。
してみれば、本願商標と引用商標とは、「コウトウチャ」の称呼を共通にする、称呼上類似の商標であるといわざるを得ない。
次に、観念についてみると、出願人は、本願商標は特定の観念を生じるものではないのに対して、引用商標の漢字部分は「血糖値を降下させる(茶)」の如き意味合いを直感させるものである旨述べている。しかしながら、本願商標と引用商標の漢字部分は、いずれも特定の観念をもって広く一般に認識されている熟語とは認められないものではあるが、その構成文字についてみた場合、両者とも3文字構成のうち、第一文字目において「効」と「降」の文字が相違するものの、「糖」及び「茶」の2文字を共通にするものであり、出願人が主張するように、引用商標の漢字部分が「血糖値を降下させる(茶)」の如き意味合いを直感させるものであるとするならば、本願商標も「血糖値に何らかの効果を有する(茶)」の如き意味合いを連想させるものといえるものである。
そうとすると、本願商標と引用商標の漢字部分は、いずれも明確な観念は生じないものの、「血糖値を降下させる等何らかの効果を有する茶」の如き意味合いを連想させるものである点において、互いに紛らわしい商標であるといわざるを得ない。
してみれば、本願商標と引用商標は、その外観の相違について考慮したとしても、前記のとおり、称呼を同じくする商標であり、また、観念において共通の関連性を連想させるものであるから、両商標を総合的にみた場合、誤認混同のおそれのある類似の商標といえるものである。そして、本願商標の指定商品は、引用商標の指定商品と同一又は類似する商品である。
なお、出願人は、本願商標と類似の事案であるとして、短い構成態様の商標において非類似と判断された審決例を列挙しているが、これらは本願商標とは構成態様を異にするものであり、また、具体的判断においては他の登録例に拘束されるものではなく、本願については前記認定を相当とするものであるから、その主張は採用することができない。
したがって、本願商標が、商標法第4条第1項第11号に該当するとして本願を拒絶した原査定は、妥当であって、取り消すことができない。
よって、結論のとおり審決する。
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